オスカー・ハマースタイン2世

オスカー・ハマースタイン2世（Oscar Hammerstein II, 1895年 7月12日 - 1960年 8月23日）は、アメリカのミュージカル作詞家・脚本家。祖父は東欧系ユダヤ人のオスカー・ハマースタイン（1世）、父親は劇場主。

作曲家ジェローム・カーン、リチャード・ロジャース等と共に多くのミュージカルの脚本、歌詞を書いた。

歌曲と個人芸で組み立てた娯楽ショーが中心であったブロードウェイ・ミュージカルに物語性を組み込み、現在に近い形のブロードウェイ・ミュージカルを創設した功労者の一人である。ジェローム・カーンと組んで南部の差別問題を題材に取り上げた『ショー・ボート』、リチャード・ロジャースと組み、ドラマティックなストーリーをショーの骨子とした『オクラホマ!』は、ともに大評判を呼び、ブロードウェイの記念碑的作品となった。これは作詞以外に脚本もこなすハマースタイン2世だからこそなしえた革命であり、その作劇法は後世のブロードウェイ･ミュージカルの重要なお手本となった。

また人格的な誠実さでも定評があり、プロデューサーとしてもミュージカル作品を後援したほか、スティーヴン・ソンドハイムやレナード・バーンスタインなど数々の才能に作劇を指導し、ブロードウェイに送り出した。1960年に逝去した際は、ニューヨークのブロードウェイ、ロンドンのイーストエンドの劇場街がともに照明を落とし、弔意を示した。