コンテンツにスキップ

ケモノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。122.131.83.188 (会話) による 2010年4月18日 (日) 10:08個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (ケモノ系作品一覧)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ケモノとはサブカルチャー同人用語でいういわゆる萌え属性の一つで獣人猫耳(ネコミミ)等、人間とそれ以外の動物の特性を合わせ持ったキャラクターが持つ属性とされている。ケモノと呼ばれているがそのキャラクターのモティーフは必ず哺乳類(獣)であるとは限らない。

ただし人間以外の動物の特徴(ケモノ属性)を持つキャラクターが全てケモノキャラと呼ばれる事はなく、大抵は全身の獣毛または動物の顔を持つキャラクターだけがケモノと呼ばれる事が多いため、具体的な定義はやや曖昧である。 大抵の場合、人間に耳や尻尾を付けただけのキャラクターはケモノに分類されることは少ない。寧ろケモナーの間ではあまり好まれないことが多い。

この属性に萌えを見出す人々の中にはケモナー(カプコンの格闘ゲーム、ヴァンパイアハンターシリーズのキャラ選択の好みに由来すると彼らは言う。)と自称する者が多い。この言葉はケモノ系作品で知られるサイバーコネクトツーのスタッフの間でも知られ、2006年5月発売の『.hack//G.U.』によって「ケモノをこよなく愛する者」という意味でのケモナーが、ウェブ上のコミュニティーや同人関係の集団語の範疇を越えて一般に認知されるようになった。

英語のスラングのファーバートは、furvertと綴り、"furry"と、性欲が倒錯した変質者を意味する"pervert"をくっつけたかばん語である。ファーバートは、擬人化された動物のキャラクターの着ぐるみを着て性行為を行なうことを楽しむ一部のファーリー・ファン達を変質者とみなして呼ぶ言葉である。[1]

同人用語における獣人属性

類似した用語に「獣人属性」というものがあり、萌えやおいの対象になる。 耳と尻尾だけの猫耳は人間の要素が非常に強いため獣人属性には該当しないと主張する人も少なくないが、最近の漫画アニメゲームライトノベルなどではそれを含む場合が多々ある。 また、「耳キャラ専用同人即売会」であるみみけっとでは獣人が獣耳キャラと違うものであるとしながら、参加を認めている。 すなわち包摂関係を逆に獣人を耳キャラ(亜人、ヒューマノイド)の一つとして設定しているのである。

ケモノの英語訳

英語圏のサブカルチャーでは、英語の"Kemono"は日本のサブカルチャーのケモノを指す言葉であり、日本語のサブカルチャーのケモノを語源としている。日本のアニメ・漫画が英語圏で人気が出ると、それにともなってYaoiMoeといった日本のサブカルチャーの日本語の言葉も英語圏のサブカルチャーの人々に知られるようになった。日本のサブカルチャーにおけるケモノの意味の"Kemono"という言葉が英語圏のサブカルチャーの人々に知られるようになったのも、同じ経緯である。獣(けもの)という日本語の単語は哺乳類の動物を意味する一般的な言葉であり、日本のサブカルチャーにおけるケモノの意味とは全く違う。外国で日本語を学ぶ人々がKemonoという単語を知っていても日本のアニメ・漫画などのサブカルチャーとは無縁の人である場合もありえる。また、日本のアニメ・漫画とは無縁の日本人が、サブカルチャーにおけるKemonoの意味を知らずに、獣(けもの)を表現するつもりで英語圏でKemonoという言葉を使うと、外国人に性的な表現だと誤解される危険がある。英語には、萌え属性という言葉が存在しないため、英語圏ではKemonoは萌え属性の一つとしては理解されていない。

英語の"furry"は擬人化された動物のキャラクターを意味する形容詞である。furryについて詳しくはファーリー・ファンダムを参照。furryとケモノの定義はほぼ同じであり、キャラクターが毛皮で覆われているとは限らない点も同じである。しかし、欧米人がfurryの典型的なキャラクターとしてまっさきに頭に思い浮かべる絵は、ディズニー作品に登場するディズニーキャラクターや映画『ロジャー・ラビット』に登場するキャラクターのような絵であり、これは日本のサブカルチャーのケモノの典型的な絵とは見た目が異質である。欧米では、日本のアニメのファンのグループとファーリー・ファンダムのファンのグループは別々に組織されることが多い。また欧米では、ファーリー・ファンダムの大会は、日本のアニメを扱う大会とは別に開催される。なおこのfurryと言う語はゲイの隠語で毛深い男を意味する場合(ただしbearつまりクマと呼ばれる事の方が多い)もあるので注意されたい。

英語で獣人を意味するtherianthropyという言葉は英語圏のサブカルチャーではあまり使用されない。英語圏のサブカルチャーでは「擬人化した動物のキャラクター」を意味する言葉としてよく"anthropomorphic animal character"という言い方がされる。

著名なケモノ系漫画家・イラストレーター・デザイナー他著名人一覧

ケモノ系作品一覧

主人公がケモノであったりと、主に作品の随所にケモノが見られる作品を挙げている。

ケモノ系作品製作企業一覧

1作品程度しか製作(または制作)していない企業は除く。

脚注

  1. ^ Katharine Gates. “Deviant Desires: Furverts”. 2006年8月26日閲覧。

関連項目

外部リンク