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ねるとん紅鯨団

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ねるとん紅鯨団
ジャンル バラエティ番組
演出 伊藤輝夫(現・テリー伊藤
出演者 とんねるず ほか
オープニング 「TALK SHOW」
(鉄腕ミラクルベイビーズ)
製作
プロデューサー 越智武彦
制作 関西テレビ放送
放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間1987年10月3日 - 1994年12月24日
放送時間毎週土曜 23:00 - 23:30
放送分30分
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ねるとん紅鯨団』(ねるとんべにくじらだん)は、1987年10月3日から1994年12月24日まで毎週土曜23:00 - 23:30にフジテレビ系列(関西テレビ制作)で放送されていたバラエティ番組である。司会はとんねるず、構成・ゼネラルディレクターはテリー伊藤

番組概要

爆発的な大ヒット番組となり、土曜深夜枠ながら常に高視聴率をマーク。番組名は同枠の前番組『上海紅鯨団が行く』(司会:片岡鶴太郎)と、とんねるず→ねるとんを合わせたものである。 開始当初の20回ほどまでは『上海紅鯨団が行く』の内容を引き継ぎ、毎回企画テーマが変わっていたが、とんねるずが司会をする集団お見合い企画が好評だったため、途中から集団お見合い企画のみになった。番組タイトルの「ねるとん」自体、集団見合パーティーの代名詞となる。

出演者

番組の進行

  • スタジオ収録部分では、とんねるずとゲストが本編VTRを見ながらフリータイム前と後、告白タイムの後にトークをする。

自己紹介と貴さんチェック

VTRはオールロケで、とんねるずの片方がロケ参加し進行する。毎回、男子全員スポーツマンのスポーツマン大会や、愛車自慢の男子を集めた車大会、高校生限定の高校生大会などテーマが決まっていた。

まず、男性陣の参加者紹介。テロップに、氏名、年齢、特技、好きな芸能人、彼女いない歴が出てくる。特技はその場で披露できるものは、その時に見せたりする。男子全員の紹介が終わったあとで、「女性陣はあそこにいる」と男性陣のはるか遠方にいる女性陣をちらりと見せるが、石橋がMCの時には「OK!おめーらの気持ちはよーく分かった!おめーらを待ってるお嬢さん方はあちらにいる!(ここで男性陣の『オー!』という歓声)しかーし!おめーらが見る前に、恒例の(「恒例の」の際に少し引っ張る)タカさ~ん、チェック!(チェックの時の親指と人差し指を立てる決まりのポーズ有り。また『チェック』の所以外はウラ声)」と言って、石橋だけが先に女性陣の方へ行く(木梨がMCの時は何もせず女性陣の所へ行く。その時に木梨の独特の歩き方があった。また、木梨は石橋より声が小さいので拡声器を常に携帯)。但し、木梨が石橋の「チェック!」を若干真似したことが2回ほどあった。1回目は、「ノリさ~ん・・・チャック!」と言いながら、自分のズボンの前のジッパーを指差すもの。2回目は「ノリさ~ん・・・チャック・ベリー」と言いながら、ぴょんぴょん飛び跳ねながら女子の方へ向かうもの。女性陣の紹介も男性同様、テロップにプロフィールが出て、特技があればそれも披露する。好きな芸能人で女性がとんねるずのその時のMCでない方を挙げると挨拶出来る(例:木梨がMCなら木梨が「ほら今ごろ貴明がスタジオで見てるよ」と女性を煽りカメラ目線で女性は「貴さん見てますか」と挨拶できる)。女性陣の紹介終了後、ご対面。対面後、アピールタイムとして、特技などを相手に披露(スポーツマン大会などは、自分がやっているスポーツを披露するが、陸上の長距離走の選手は必ずアピールタイムの前の自己紹介の時点で走らされる。そのトラックを走る光景を気にもせずに番組は進行してしまう)。アピールタイムの後、男性陣、女性陣それぞれに、第一印象で良い人を小声で聞いていく。大抵、一部のかっこいい(可愛い)人に人気が集中するため、1番人気とか、2番人気とかが出てくる。また、第一印象が良いもの同士などもこの時に判る。

この後スタジオトークに移った後、CMになる(CM明けはVTRに戻る)。

フリータイム

フリータイムではカップルやグループで各自談笑する。フリータイム中に2人きりになって話していると、ツーショットと呼ばれ、その後カップルになる確率が高くなる。また女子1番人気には、多くの男子が集まり、女子1人対男子多数で話す光景が見られる。フリータイムの後は告白タイム。基本的に男性が女性に対して告白するが、年に数回、女性から告白する「女の子だって告白したい」大会もある。フリータイム後のスタジオトークで、その日成立するカップルが何組かを、ゲストが予想する。

フリータイム中にとんねるずは少し離れた所にテーブルを構え、モニターを見ながら参加者の動向を実況するが、孤独でいる参加者(大概男)を机の所に呼び、状況説明や今後の展開などを聞き、石橋(木梨)から策を授けるといった事をし、進行を盛り上げる。

フリータイムのVTRを見た後、何組のカップル誕生かゲストに当ててもらっていた。正解するとゲストの希望するスポーツ用品を提供していたが、女性ゲスト時を中心に、とんねるずがゲストの当てた組数が間違えていると仕草や顔色で表現しヒントを与える為、スポンサーのミズノからクレームがつき途中から無くなった(実際商品群が用意されていたり、正解時の商品の贈呈シーンなどは映されなかった)。

告白タイムからエンディング

男性が1人ずつ女性に告白する。進行役のとんねるずが、あらかじめ誰に告白するか聞いた後に、男性が意中の女性の前に立つ。他に競合者がいなければ、そのまま告白は進行するが、競合者がいれば「ちょっと待った!」と叫んで、競合者もその女性の前に立つ(ちょっと待ったコール)。女性に自分の気持ちを告白し、右手(あるいはプレゼント)を前に出す。女性が気に入った男性の手を取ったらカップル成立。気に入らなければ「ゴメンナサイ」といって拒否する(年に2度程ある女子告白大会の場合は男女が逆になる)。この時、拒否された男性は大抵の場合走り去っていく。この姿は視聴者の同情を誘った名シーンでもある。

最終的に男性陣全員が告白した後に、今日のカップルを紹介。たまに0組の時もある。

エンディング前に素人参加者の募集(車大会なら、彼女を自慢の車に乗せたい男の子と、そんな彼の車に乗りたい女の子)と、ゲストの今後の活動予定、最後にゲストに対し好きな芸能人を聞き終了。福山雅治がゲスト出演したとき、エンディングで内田有紀を好きな芸能人として挙げるなど、その後のワイドショーで話題になったこともある。

「ねるとんね紅鮭(べにしゃけ)団」

ねるとん紅鯨団にゲストで出演していた芸能人から、自分も出てみたいとの声が多数挙がり、芸能人限定のねるとんが度々放送された。但し、最初の放送は日本テレビ1989年の正月番組『仁義なき花の芸能界全部乗っ取らせていただきますスペシャル』の1コーナーとして行われた。内容は、ねるとん紅鯨団とほぼ一緒(違うのは男性芸能人サイドは石橋、女性芸能人サイドは木梨と、2人ともロケに参加する)。ナレーションに野沢直子を使うなどの熱の入れようだった。第1回目の出演者の柳沢慎吾は元・おニャン子クラブ内海和子に告白して玉砕後に「あばよ」の捨てぜりふを残し、その後の彼の持ちネタになった(翌1990年には吉田美江(当時女優)からも「ごめんなさい」でその時の捨てセリフも「いい夢見させてもらったよ!あばよ!」などとバージョンアップ。また、その翌年は紅鮭団のコーナーでの出演はなく、玉砕続きの柳沢に素人女性を紹介するお友達企画を設けたが、実はその女性はニューハーフというコーナーが設けられた。その時の捨てセリフは「幻を見たよ!」である)。1991年の第三回大会では生稲晃子を巡る勝俣州和見栄晴の戦いが話題を呼び、二人はそれが縁でとんねるずとの絆を深め、同年開始した「とんねるずの生でダラダラいかせて」にレギュラー出演するようになった。

なお、ねるとん紅鯨団終了後の1995年からは、この企画ごと『とんねるずのみなさんのおかげでした』の年末スペシャルに移り、「ねるとん紅鯨団芸能人大会」として2004年まで放送されていた。2003年のクリスマス芸能人大会には大人気の高見盛が最終兵器として登場、さとう珠緒に告白をし何と成功。その場で連絡先をGETした。その事実は直後の週刊誌ネタになっていた。2004年は男性陣は半分がお笑いタレントで占められていた(ペナルティワッキーのみのエントリーである事を最初のインタビュー時に初めて知り、相方のヒデはショックを受けていた)。2005年以降は放送されていない。

主な大会

また、番組始まって間もない頃にそれぞれ一度だけ身長180cm以上の男大会、男全員慶應義塾大学生、女子全員ナース大会、女性が全員ロングヘアーという大会があった。

エピソード

  • 番組進行前半の時に、特に意味の無いことだが、よく石橋が観客に向かい「木梨憲武がー」と叫ぶとすかさず「のりピーだけに」と観客が唱和するシーンが見られ、リアクションに困った木梨がいた(これは番組の黎明期から中間期に渡り頻繁に行なわれた)。また、最初に男女15人ずつ計30人が初めて顔を合わす直前に石橋が昔懐かしい歌を歌ったり、「ほーら見てご覧」と言いながら自分の着ているコート(無ければ振りだけで)の下腹部の所をめくる格好をしていた。また木梨はよく「フリータイム、それは『自由な時間』」とよく叫んでいた。
  • 初期の頃、告白タイムで敢えて人工的に雨を降らし、その雨の中を男が告白、女性がOKなら傘を持って男の元へ、またスポーツマン大会は毎回汗をかいたシチュエーションを作る為に、水道で顔を濡らし女性の下へ行き、OKなら女性が持参のタオルを渡す、という設定があった。
  • 頻繁に行なわれた30歳以上大会などは、とんねるずの2人より年上の参加者もいた。従ってとんねるずは「さん」付けで呼んでいた。
  • デイキャンプの時は誰が先にMC(デイキャンプの時は木梨が多かった)に出来た料理を持参するかがポイントになっていた。
  • MCは(新春等の特別な会を除き)とんねるずのどちらか1人だが、大会毎にお決まりの専門担当があった。
    • (石橋)車、スキー、スポーツ。車好き男女特集の際、石橋が男性の車を紹介するとき、ナンバープレートの地名が相模ナンバーがあった場合は相撲(すもう)ナンバー、水戸ナンバーの場合は納豆ナンバーと言うのがお決まりであった。
    • (木梨)バイク、スケート、ゴルフ、ディキャンプ、ピクニック。
  • 1988年6月にあった昭和記念公園のサイクリング大会では、カップル不成立(0組)で終了。
  • ねるとん史上最高の1人の女性に対する男性告白人数は7人(最終回近い1994年頃の50`s(フィフティーズ)大会で記録)。
  • 自動車大会の時に、1人の女性に2人の男が告白。結果は「ごめんなさい」で男達が帰りかけたところで女性がMCの石橋を呼び、「さっきは向こうの人に気を遣い、ごめんなさいを言ったけど、こっちの方の人はOKです」という事で、発車しかけた車を呼び止められ逆転OKになった例がある。
  • ある男性が告白タイムで意中の女性の前で何故か横にいる木梨の方を見ながら告白したことがある。木梨がVTR終了後の締めのトークの時に「自分に告白されたようであまりに気持ち悪かった」と告げてそのシーンを再び映され、場内は騒然とした。
  • ディキャンプ大会の際に参加者が可燃用のオイルを投入時に、腕に引火し、やけどをしたというアクシデントが発生した。
  • 車大会の場合は(石橋がMC)大抵参加者の1人は、高級外車に乗ってくる男性と、廃車同然のボロ車に乗ってくる男性がいた。高級外車の方は大学生が親の車を借りてきていたり、親に買ってもらったという場合が多く、その人間を痛烈非難するのが定番だった。
  • 時々この番組で成立したカップルによる結婚報告などが寄せられることもあった。極まれに、結婚まではまだだが交際が順調であるという報告もあった。
  • 当時はバレンタインハウスというねるとん紅鯨団グッズ販売の店があった。原宿をはじめとして、札幌時計台軽井沢鎌倉京都嵐山大阪心斎橋四国タワー広島宮島博多中洲等にも出店された。
  • 原田泰造は素人時代に出演したことがある。Do As Infinity大渡亮2001年9月放送の『うたばん』に出演した時に、素人時代に応募して出演していた事を暴露し、10年前の出演映像が映し出された。ちなみに結果は「ごめんなさい」。フジテレビのアナウンサー大坪千夏日本女子大学の在学中に出演した(スキー編。1人に告白され、ふっている)。
  • 芸能人ではまだ売れていなかったナインティナインココリコよゐこも出演していた。ナインティナインの岡村隆史益子直美に告白してふられ「ほなね」の捨てぜりふを残した。また、ナインティナインはこの番組をきっかけに人気・知名度が急上昇した。
  • 番組の黎明期は浅草に竣工されて間もなかったROXビルにてスタジオ収録がされていた。その後TMCレモンスタジオでの収録に変更された。
  • クリスマスや新年、記念放送回数等の時は特番として1時間枠で放送された。100回記念、200回記念はレモンスタジオを離れ、大ホールで収録が行なわれた(ゲストは100回記念が浅野ゆう子、200回記念が今井美樹)。特番時の内容は、ロケは通常のものと変化はないものの、男女30人の参加者全員の顔写真を出しいつもより詳細に動きと今後の展開が分析された。
  • 男の参加者で恰幅が良すぎる人間(→よく木梨から「大ちゃん」と言われた)、または内向性の強そうな人間といった所謂「モテそうにない男」をゲストが応援する傾向があった。
  • 「ごめんなさい」をした人に理由を必ず聞くが、「(複数に告白された時に)1人を選べなかった」「喋っていないから」「他にいい人がいた」「家が遠い」という答えが多かった。はっきりと「タイプじゃない」「好みと違う」「妥協はしたくない」という理由も少ないながらあった。「車を持ってなくて、ドライブスルーにいけないから」と断った女性にはスタジオの観客からブーイングが起きた。ちなみに「マッチ(理想のタイプ・近藤真彦のファンの子)じゃないから」という理由を挙げた女性がいて、後にとんねるずが「おまえマッチと結婚するのかよ」と揶揄していた。「ごめんなさい」をした高飛車な女性に対しては痛烈に批判するゲストがいた(加賀まりこ等)。
  • トリビアの泉』にて恋愛関係のトリビアでよく当コーナーを真似たものが放送されていた。本家でナレーションを担当していた皆口裕子がナレーションとして参加していた。
  • 探偵!ナイトスクープ』が当時土曜深夜に放送されており、視聴者から「『ねるとん』が『ナイトスクープ』の裏番組のため見る事が出来ない」という依頼があり、番組内でパロディを制作した事があった。司会は探偵役の北野誠桂小枝で、当時ナイトスクープで人気ネタだった「河内洞穴探検」ととんねるずを掛けて「どうくつず」を名乗って務めた。スタジオ収録も本家の浅草ROX(=ロック座)に対して、大阪の名門ストリップ小屋である九条OSが使われていた。なお、実際は『ねるとん』の方が30分放送が早く裏番組ではなかった。
  • 浦沢直樹の漫画『YAWARA!』をアニメ化する際、作者の浦沢が、製作側に主人公の声のイメージを尋ねられた時、「ねるとんのナレーションの人みたいな声。」と答えた為、実際に、皆口裕子が主人公の声をアテる事になった。

この番組から派生した言葉

大どんでん返し
元々は歌舞伎用語である。ねるとんでは、第一印象の良いもの同士で、ずっとツーショットだったのに最後に振られるなど、思いもよらない展開だったときに石橋が使う言葉。「まさに、大~どんでん返し!」。
彼女(彼氏)いない歴○年
○が実年齢と一緒だったら、いじられる対象になる。時々彼氏いない歴3ヶ月など、短い人も出演していた。
ツーショット
元々はカメラフレームの中に2人だけ写っている状態のこと。ねるとん紅鯨団のフリータイムの際、男女2人だけになってテレビカメラに撮られたときに、別室のモニターで見ていたとんねるずが「あの2人はツーショットですね」と言ったことから、男女2人で喋ること=ツーショット(ツーショットダイヤルなど)になった。
ちょっと待った(ちょっと待ったコール)
意中の相手に告白しようとしたときに、競合相手がいる場合は、「ちょっと待った」の声がかかる。この番組以後、お見合いパーティー(ねるとんパーティー)や恋愛において意中の相手が競合した場合に、かける言葉の定番になっている。ちなみに記念すべき第1回放送の富士急ハイランド編においてはそのちょっと待ったコール制度が生まれてなかった為、早いもの勝ちであった。これではいけないと2回目放送より同制度が適用される。
男子・女子
第一印象
今週の単枠指定

主題歌

  • オープニング:鉄腕ミラクル・ベイビーズ『TALK SHOW』(後期では編曲がラテン風に変わっている。)
  • エンディング:ストリート・ダンサー『だから帰らない』

スタッフ

  • ゼネラルディレクター:伊藤輝夫(現・テリー伊藤
  • プロデューサー:越智武彦(関西テレビ)、後藤喜男(IVSテレビ制作)
  • 制作:関西テレビ・IVSテレビ制作
  • 提供:ミズノ 一部地域ではミズノ以外のスポンサーも加わる。

関連項目

番組の変遷

フジテレビ 土曜23:00 - 23:30枠(関西テレビ制作MIZUNO枠)
前番組 番組名 次番組
ねるとん紅鯨団