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グラム・シュミットの正規直交化法

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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グラム・シュミットの正規直交化法(グラム・シュミットのせいきちょっこうかほう、Gram-Schmidt orthonormalization)とは、内積を持つベクトル空間計量ベクトル空間)に、ある線型独立なベクトルの組が与えられたとき、そこから正規直交系(それぞれのベクトルのノルムが 1 で、どの二つも互いに直交しているようなベクトルの組)を作り出すアルゴリズムのことである。シュミットの直交化(ちょっこうか、orthgonalization)ともいう。ノルムを 1 にする工程を省略すると、必ずしも正規でない直交系を得ることができる。

定義

計量ベクトル空間を V で表し、ベクトル v, w の内積を (v,w) と表すことにする。与えられたベクトルの線型独立系を {v0, v1, v2, ..., vn}とする。 まず、ベクトル v0 を選びだしてそのノルムで割る。すなわち、w0 = (v0, v0)-1/2v0 とする。以下、

によって順に新しいベクトルを作っていくと、{w0, w1, w2, ..., wn} は新しい線型独立系になる。構成から、正規であり、互いに直交していることは容易に分かる。

関連項目