「シュールの不等式」の版間の差分
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'''シュールの不等式'''(シュールのふとうしき)は、[[イサイ・シュール]]に因んで名付けられた、非負[[実数]] ''x'', ''y'', ''z'' と正数 ''t'' に対して成り立つ、次の[[不等式|絶対不等式]]である。 |
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:<math>x^t (x-y)(x-z) + y^t (y-z)(y-x) + z^t (z-x)(z-y) \ge 0</math> |
:<math>x^t (x-y)(x-z) + y^t (y-z)(y-x) + z^t (z-x)(z-y) \ge 0</math> |
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等号成立は ''x'' = ''y'' = ''z'' のとき、または ''x'', ''y'', ''z'' のいずれかが 0 で残り2つが等しいときのみ。また、''t'' が正の[[偶数]]の場合はすべての実数 ''x'', ''y'', ''z'' について不等式が成り立つ。 |
等号成立は ''x'' = ''y'' = ''z'' のとき、または ''x'', ''y'', ''z'' のいずれかが 0 で残り2つが等しいときのみ。また、''t'' が正の[[偶数]]の場合はすべての実数 ''x'', ''y'', ''z'' について不等式が成り立つ。 |
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と変形できるが、左辺の各項は明らかに非負である。 |
と変形できるが、左辺の各項は明らかに非負である。 |
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この証明により、シュールの不等式は次のように一般化できる。''a'', ''b'', ''c'' を非負実数として、''x'' |
この証明により、シュールの不等式は次のように一般化できる。''a'', ''b'', ''c'' を非負実数として、''x'' ≥ ''y'' ≥ ''z'' かつ ''a'' ≥ ''b'' ≥ ''c'' であるとき、 |
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:<math>a |
:<math>a(x-y)(x-z)+b(y-z)(y-x)+c(z-x)(z-y) \ge 0</math> |
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が成り立つ。 |
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== 外部リンク == |
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* {{高校数学の美しい物語|599|Schurの不等式の証明と例題}} |
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{{DEFAULTSORT:しゆうるのふとうしき}} |
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[[Category:不等式|しゆうる]] |
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[[Category:数学に関する記事]] |
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[[en:Schur's inequality]] |
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[[fr:Inégalité de Schur]] |
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[[it:Disuguaglianza di Schur]] |
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[[km:វិសមភាពស្យ៉ឺរ]] |
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[[ko:슈어의 부등식]] |
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[[vi:Bất đẳng thức Schur]] |
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[[zh:舒尔不等式]] |
2023年4月28日 (金) 14:01時点における最新版
シュールの不等式(シュールのふとうしき)は、イサイ・シュールに因んで名付けられた、非負実数 x, y, z と正数 t に対して成り立つ、次の絶対不等式である。
等号成立は x = y = z のとき、または x, y, z のいずれかが 0 で残り2つが等しいときのみ。また、t が正の偶数の場合はすべての実数 x, y, z について不等式が成り立つ。
証明
[編集]不等式は x, y, z について対称なので、x ≥ y ≥ z としても一般性を失わない。すると、示すべき不等式は
と変形できるが、左辺の各項は明らかに非負である。
この証明により、シュールの不等式は次のように一般化できる。a, b, c を非負実数として、x ≥ y ≥ z かつ a ≥ b ≥ c であるとき、
が成り立つ。