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'''同棲'''(どうせい)とは、一つの[[家]]に一緒に住むこと。<!-- |
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'''同棲'''(どうせい)は、一つの[[家屋|家]]に一緒に住むこと。一般に[[結婚]]していない人が共に生活することを指すことが多いが、その概念規定は多様である{{sfn|野々山|1989|pp=34-36}}。 |
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日本の法制度上では、結婚していない(相思相愛の関係にある)男女が、同一の住居に共同生活を送っている状態のなかで、同一[[世帯]]に属するなどの条件によって、社会的に結婚関係として認知される「[[内縁]]関係」ないし「[[事実婚]]」と見なされるが、同棲はその社会的条件に至っていない状態を指す<ref>[http://wol.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/032200063/040800004/ 「事実婚は何がメリット? 同棲との違いは住民票」] 日経ウーマンオンライン、2017年12月15日閲覧。</ref>。また、[[ゲイ]]・[[レズビアン]]といった同性同士のカップルの同居には法制度上の保護が無いため、[[養子縁組]]をした場合を除いて同棲として扱われる{{sfn|砂川|2009|pp=9-11}}。 |
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「同棲」という言葉を使う場合、特に[[結婚]]していない(恋愛関係にある)男女が、共に暮らすことを指すことが多い。 |
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[[ヨーロッパ]]などでは、結婚せずに同棲のみするカップルが増えている。その背景となるものとして、既成の結婚観を規定していた[[宗教]]の影響力が低下したこと、避妊技術の向上、性役割の変化などが考えられている{{sfn|善積|1993|pp=60-62}}。 |
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「[[同居]]」との違いは、場合によっては曖昧な部分もあるが、[[恋人]]同士である場合やそれに近い場合などでは、一般に「同棲」という言葉を使う。「内縁関係」「内縁の妻」という言葉も似た意味で使われる。実態として、男女(もしくは男男か女女が)セックスや家事・食事の共有を伴う共同生活を送っているという点で、事実上の結婚関係にある。 |
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日本では同棲は合法であるが、世界に目を向けた場合、たとえば[[アメリカ合衆国|アメリカ]]のいくつかの[[州]]では法律によって禁止されている<ref>[https://jp.reuters.com/article/fl-idJPKBN0MS32Z20150401 「60日服役の「同棲禁止法」、米フロリダ州が約150年ぶり廃止へ」] - [[ロイター]]、2017年12月15日閲覧。</ref>。 |
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ヨーロッパなどでは、結婚せずに同棲のみするカップルが増えている。現在の日本においても、大学生以上の恋人同士であれば、自然と「同棲」や「半同棲」を始めるカップルも多い。この場合、妊娠を機に結婚することも多く、その場合は「[[できちゃった結婚]]」と呼ばれることもある。いずれも、社会常識的にも咎められるものではなくなりつつあり、芸能界でもしばしば見られる。 |
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家の鍵を恋人に渡すことで、恋人が自分の家の出入りを自由にできる状態にすることを、「'''合鍵同棲'''」あるいは「'''通い同棲'''」と呼ぶ。 |
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{{main|サムボ法}}{{要出典範囲|スウェーデンでは、結婚したカップルの99%が同棲を経ているという。ただし、スウェーデンの同棲(サムボ、Sambo)は「お試し婚」とも言われ、結婚に似た性質をもつ。 |
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たとえば、生まれた子供に対する養育義務は双方にある一方、財産権は別個のままであり、破局しても分与はされない。|date=2021/5/4}} |
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この制度が1988年に施行されたあと、出生率は上昇したと言われている<ref>[https://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h17/01_honpen/html/hm01ho22010.html 「お試し婚」の役割を果たすサムボ]</ref>。最近では、サルボ (Saerbo) というのもある。これは平日は一緒に暮らしておらず、週末だけ一緒に過ごすというもの<ref>河本佳子『スウェーデンののびのび教育』新評論、2002年、p.219</ref>。 |
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「棲」は常用漢字ではないため「同せい」と表記するマスメディアも見られるが、一般には「同棲」という表記が定着している。 |
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== 参考文献 == |
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* {{Cite journal |和書|author = 野々山久也|url=http://id.nii.ac.jp/1420/00006316/ |title=アメリカにおける同棲の問題: アメリカ家族の研究 |series= 桃山学院大学人文科学研究 |publisher=桃山学院大学 |date = 1983 |volume=19 |issue=1 |pages=33-65 |id= {{NCID|AN00240599}} |accessdate=2017-12-15 }} |
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[[スウェーデン]]では結婚したカップルの99%が同棲を経ているという。ただし、スウェーデンの同棲(サンボ,Sambo )は、「お試し婚」とも言われ、結婚に似た性質をもつ。たとえば、生まれた子供に対する養育義務は、双方にある。一方、財産権は別個のままであり、破局しても分与はされない。この制度が88年に施行されたあとで、出生率は上昇したと言われている。<ref>[http://www5.cao.go.jp/seikatsu/whitepaper/h17/01_honpen/html/hm01ho22010.html 「お試し婚」の役割を果たすサンボ]</ref> |
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* {{Cite journal |和書|author = 善積京子|url=https://doi.org/10.4234/jjoffamilysociology.5.59 |title=非婚同棲カップルのライフスタイル |journal= 家族社会学研究 |publisher=日本家族社会学会 |date = 1993 |volume=5 | issue=5 |pages=59-65,140 |doi=10.4234/jjoffamilysociology.5.59 |accessdate=2017-12-15 }} |
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<references /> |
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== 関連項目 == |
== 関連項目 == |
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*[[事実婚]] |
* [[事実婚]] |
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* [[夫婦別姓]] |
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*[[神田川 ( |
* [[神田川 (曲)]] - 当時の同棲カップルの生活を歌っている。 |
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* [[赤色エレジー]] - 同棲中の恋人同士の悲恋を描いた作品。原作は[[林静一]]。 |
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== 外部リンク == |
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* [[同棲時代]] - 同棲中の恋人同士を主人公にした作品。原作は[[上村一夫]]。 |
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'''関連''' |
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* [http://kanae.11onna.com/dousei/ 女を磨く同棲] |
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* [http://cohab.inoran.com/ LCM 同棲を知る] |
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人間関係 |
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種類 |
恋愛的な出来事 |
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習慣 |
虐待 |
カテゴリ |
同棲(どうせい)は、一つの家に一緒に住むこと。一般に結婚していない人が共に生活することを指すことが多いが、その概念規定は多様である[1]。
解説
[編集]日本の法制度上では、結婚していない(相思相愛の関係にある)男女が、同一の住居に共同生活を送っている状態のなかで、同一世帯に属するなどの条件によって、社会的に結婚関係として認知される「内縁関係」ないし「事実婚」と見なされるが、同棲はその社会的条件に至っていない状態を指す[2]。また、ゲイ・レズビアンといった同性同士のカップルの同居には法制度上の保護が無いため、養子縁組をした場合を除いて同棲として扱われる[3]。
ヨーロッパなどでは、結婚せずに同棲のみするカップルが増えている。その背景となるものとして、既成の結婚観を規定していた宗教の影響力が低下したこと、避妊技術の向上、性役割の変化などが考えられている[4]。
日本では同棲は合法であるが、世界に目を向けた場合、たとえばアメリカのいくつかの州では法律によって禁止されている[5]。
スウェーデンにおける同棲
[編集]→詳細は「サムボ法」を参照
スウェーデンでは、結婚したカップルの99%が同棲を経ているという。ただし、スウェーデンの同棲(サムボ、Sambo)は「お試し婚」とも言われ、結婚に似た性質をもつ。
たとえば、生まれた子供に対する養育義務は双方にある一方、財産権は別個のままであり、破局しても分与はされない。[要出典] この制度が1988年に施行されたあと、出生率は上昇したと言われている[6]。最近では、サルボ (Saerbo) というのもある。これは平日は一緒に暮らしておらず、週末だけ一緒に過ごすというもの[7]。
脚注
[編集]- ^ 野々山 1989, pp. 34–36.
- ^ 「事実婚は何がメリット? 同棲との違いは住民票」 日経ウーマンオンライン、2017年12月15日閲覧。
- ^ 砂川 2009, pp. 9–11.
- ^ 善積 1993, pp. 60–62.
- ^ 「60日服役の「同棲禁止法」、米フロリダ州が約150年ぶり廃止へ」 - ロイター、2017年12月15日閲覧。
- ^ 「お試し婚」の役割を果たすサムボ
- ^ 河本佳子『スウェーデンののびのび教育』新評論、2002年、p.219
参考文献
[編集]- 野々山久也「アメリカにおける同棲の問題: アメリカ家族の研究」第19巻第1号、桃山学院大学、1983年、NCID AN00240599、2017年12月15日閲覧。
- 砂川秀樹「同性愛者のパートナーシップと家族, 次世代への継承」『Kyoto Working Papers on Area Studies: G-COE Series』、京都大学東南アジア研究所、2009年、hdl:2433/155755、NAID 120004108269、2017年12月15日閲覧。
- 善積京子「非婚同棲カップルのライフスタイル」『家族社会学研究』第5巻第5号、日本家族社会学会、1993年、59-65,140、doi:10.4234/jjoffamilysociology.5.59、2017年12月15日閲覧。