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'''ネットワークアタッチトストレージ''' ('''Network Attached Storage''') とは、[[コンピュータネットワーク]]に直接接続して使用する[[ファイルサーバ]]。[[インターネット・プロトコル・スイート|TCP/IP]]ネットワークに接続して使用する[[補助記憶装置]]であり、コントローラと[[ハードディスクドライブ|ハードディスク]]から成るファイルサービス専用[[コンピュータ]]である。[[オペレーティングシステム|OS]]はファイルサービス用にチューニング独自開発されている場合もある。
'''ネットワークアタッチトストレージ''' ('''Network Attached Storage''') とは、[[コンピュータネットワーク]]に直接接続して使用する[[ファイルサーバ]]。[[インターネット・プロトコル・スイート|TCP/IP]]ネットワークに接続して使用する[[補助記憶装置]]であり、コントローラと[[ハードディスクドライブ|ハードディスク]]または[[ソリッドステートドライブ]]から成るファイルサービス専用[[コンピュータ]]である。[[オペレーティングシステム|OS]]チューニング独自開発されている場合もある。


== 概要 ==
== 概要 ==
[[File:NAS.png|thumb|NASの概念図]]
呼び名としては略称の'''NAS'''(日本語を含む多くの言語ではナスと発音<ref>[http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1306/25/news068.html 初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの……] - ITmedia PC User 2013年6月25日 ([[ITmedia]])</ref><ref>[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/knowhow/20131211/1114885/ NAS導入完全ガイド【1】NASとは何か?選び方のポイントは] - [[日経パソコン]] 2013年11月25日号([[日経BP]])</ref>。英語読みではナズ)が使われることが多い。また、カタカナ表記では、'''ネットワーク・アタッチド・ストレージ'''のように「ト」を「ド」と書くのも一般的である。
[[Local area network]] (LAN) を介して複数端末でファイルを共有するためのストレージ機器である。古くからあるファイルサーバと基本的には同じものであるが、用途を特化する事で高速かつ導入・管理が容易であるというメリットがある。ファイル共有の[[コンピュータ・アプライアンス|アプライアンス]]であるともいえる。


'''NAS'''(日本語を含む多くの言語ではナスと発音<ref>[https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1306/25/news068.html 初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの……] - ITmedia PC User 2013年6月25日 ([[ITmedia]])</ref><ref>[http://pc.nikkeibp.co.jp/article/knowhow/20131211/1114885/ NAS導入完全ガイド【1】NASとは何か?選び方のポイントは] - [[日経パソコン]] 2013年11月25日号([[日経BP]])</ref>。英語ではナズ)と呼ばれるが多い。カタカナ表記では、'''ネットワーク・アタッチド・ストレージ'''のように「ト」を「ド」と書くのも一般的である。
NASは、従来より[[ファイルサーバ]]と呼ばれていたものと基本的には同じものであるが、専用機化した分、高速なファイルサービスを提供し、管理も容易になっている。このようにひとつの機能をピックアップして専用機にしたものをアプライアンス([[ネットワーク・アプライアンス]])という。NASはファイルサービスのアプライアンスである。なお、コントローラ部分を機器として独立させたものを'''NASゲートウェイ'''あるいは'''NASヘッド'''と呼ぶ。

コントローラ部分を独立させたものを'''NASゲートウェイ'''あるいは'''NASヘッド'''とも呼ぶ。


== ハードウェア ==
== ハードウェア ==
=== ハードディスク ===
=== ハードディスクドライブ(HDD) ===
{{Main|ハードディスクドライブ|RAID}}
{{Main|ハードディスクドライブ}}
使用するハードディスクの種類は[[ファイバーチャネル]]、[[Serial Attached SCSI]] (SAS)、[[シリアルATA]] (SATA) る。個人や小規模事業所などの極低予算を除いては、[[RAID]]を構成して[[冗長性 (情報理論)|冗長性]]、[[可用性]]を高めるのが一般的である。この場合、SATAなどの[[ホットスワップ]]可能なディスクインタフェースを利用してシステム稼働中でも抜き差し交換できるようになっている事もある。
に[[シリアルATA]]接続のHDD利用される。個人や小規模事業所などの極低予算を除いては、[[RAID]]を構成して[[冗長性 (情報理論)|冗長性]]、[[可用性]]を高めるのが一般的である。この場合、SATAなどの[[ホットスワップ]]可能なディスクインタフェースを利用してシステム稼働中でも抜き差し交換できるようになっている事もある。

=== ソリッドステートドライブ(SSD) ===
{{Main|ソリッドステートドライブ}}
HDDと比較して高速性・信頼性の点でメリットを持つSSDを使用したNAS(オールフラッシュNAS)製品も登場している<ref>{{Cite news |url=https://internet.watch.impress.co.jp/docs/column/shimizu/1439986.html |title=NASでもSSDを選ぶべき理由。速さだけじゃない!! 信頼性も向上するオールフラッシュ10Gbps NAS「AXELBOX」【イニシャルB】 | newspaper=INTERNET Watch |date=2022-10-03 |accessdate=2022-10-19}}</ref>。


===CPU===
===CPU===
{{main|CPU}}
{{main|CPU}}
NASの主な演算処理は[[パリティ]]や[[巡回冗長検査]]計算である。[[ネットギア]]製[[ReadyNAS]]ではローエンドはこれら計算エンジンを搭載した[[ARM]] [[SoC]]、ミドルクラスは[[インテル]] [[Intel Atom|Atom]]、ハイエンドはインテル [[Core i3]]と使い分けられている。当該エンジンにより比較的処理速度の低いSoCでも、[[RAID]]のパリティ、[[btrfs]]や[[iSCSI]]の[[巡回冗長検査|CRC32C]]、[[dm-crypt]]の[[暗号]]/復号を高速に処理出来る。この間にもCPUはウイルススキャン等の別のジョブを実行し続けられる。
NASの主な演算処理は[[パリティビット|パリティ]]や[[巡回冗長検査]]計算である。[[ネットギア]]製[[ReadyNAS]]ではローエンドはこれら計算エンジンを搭載した[[ARMアーキテクチャ|ARM]] [[SoC]]、ミドルクラスは[[Intel Atom]]、ハイエンドは[[Intel Core i3]]と使い分けられている。当該エンジンにより比較的処理速度の低いSoCでも、[[RAID]]のパリティ、[[btrfs]]や[[iSCSI]]の[[巡回冗長検査|CRC32C]]、[[dm-crypt]]の[[暗号]]/復号を高速に処理出来る。この間にもCPUはウイルススキャン等の別のジョブを実行し続けられる。


===その他===
===その他===
NASは[[サーバ]]の一種であるので、[[デスクトップ]]等とは違い[[ビデオカード]]や[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]、[[マウス (コンピュータ)|マウス]]などの[[インタフェース]]が必要ない。ハイエンドでは[[ネットワークカード]]を二つ備えたり、ホットスワップ可能な複数の電源・冷却ファンを備えるなど障害発生時のダウンタイムを低減する機種もある。加えて[[10GbE]](10Gbit/sイーサネットを備える場合もあり、高性能コントローラやRAIDと相まり実測[[スループット]]はネットワーク上限の400〜500MB/sに及ぶ製品もある。
NASは[[デスクトップパソコン]]等とは違い[[ビデオカード]]や[[キーボード (コンピュータ)|キーボード]]、[[マウス (コンピュータ)|マウス]]などの[[インタフェース]]がなくても済むように設計されて。ハイエンドでは[[ネットワークカード]]を二つ備えたり、ホットスワップ可能な複数の電源・冷却ファンを備えるなど障害発生時のダウンタイムを低減する機種もある。加えて[[10ギガビット・イーサネット]](10GbE)を備える場合もあり、高性能コントローラやRAIDと相まり[[スループット]]はネットワーク上限の400〜500MB/sに及ぶ製品もある。


== ソフトウェア ==
== ソフトウェア ==
[[オペレーティングシステム|OS]]は主に[[Linux]]や[[Microsoft Servers|Windows Storage Server]]である。[[OpenSolaris]]も使われる。ネットワーク経由でバグの修正や性能・機能の向上がメーカーより提供される。[[ファイルシステム]]には高性能・高信頼性が求められ、[[チェックサム]]、[[ジャーナリング]]機能を持つ[[ext4]]、[[btrfs]]及び[[ZFS]]等が使われる。管理者の負担減のために様々な設定作業が自動化もしくは簡便化されている。例えば4ベイ(ディスク4台が収納可能)の場合、最初のディスクを装着すると自動的にパーティションが設定され、数分後にはファイル共有可能になる。2台目のドライブを挿入すると自動的にRAID1になり、3台目を挿入するとRAID1もしくはRAID5が[[ウェブブラウザ]]から選択できるようになり、更に4台目にはRAID6も選択可能になる等、アプライアンスとしての性格がある。動的な[[コンピュータウイルス|ウイルス]]検出・通知・隔離機能、[[DLNA]]機能、外出先でもアクセスできるパーソナル[[クラウドコンピューティング|クラウド]]機能なども提供する。[[論理ボリュームマネージャ|ボリューム]]の設定や容量・温度等の監視はブラウザで行うのが基本だが、[[スーパーユーザー]]での[[ログイン]]を許可する事で追加ソフトのインストールが可能等、カスタマイズが可能な製品もある。ただしサポートの対象外となる事に留意する。
[[オペレーティングシステム|OS]]は主に[[Linux]]や[[Microsoft Servers|Windows Storage Server]]である。[[OpenSolaris]]も使われる。ネットワーク経由でバグの修正や性能・機能の向上がメーカーより提供される。[[ファイルシステム]]には高性能・高信頼性が求められ、[[チェックサム]]、[[ジャーナリング]]機能を持つ[[ext4]]、[[btrfs]]及び[[ZFS]]等が使われる。


管理者の負担減のために様々な設定作業が自動化もしくは簡便化されている。例えば4ベイ(ディスク4台が収納可能)の場合、最初のディスクを装着すると自動的にパーティションが設定され、数分後にはファイル共有可能になる。2台目を挿入すると自動的にRAID1になり、3台目を挿入するとRAID5が[[ウェブブラウザ]]から選択できるようになり、更に4台目にはRAID6も選択可能になる等。
== ファイル共有のためのプロトコル ==

{{Main|分散ファイルシステム}}
動的な[[コンピュータウイルス|ウイルス]]検出・通知・隔離機能、[[Digital_Living_Network_Alliance|DLNA]]機能、外出先でもアクセスできるパーソナル[[クラウドコンピューティング|クラウド]]機能なども提供する。[[論理ボリュームマネージャ|ボリューム]]の設定や容量・温度等の監視はブラウザで行うのが基本だが、[[スーパーユーザー]]での[[ログイン]]を許可する事で追加ソフトのインストールが可能等、カスタマイズが可能な製品もある。ただしサポートの対象外となる事に留意する。
NASでファイル共有を実現するプロトコルは、さまざまなクライアントに合わせたものが複数提供されるのが普通である。

== ファイル共有プロトコル ==
{{Main|ファイル共有}}
さまざまなクライアントに合わせ複数提供されるのが普通である。
; [[Network File System]] (NFS)
; [[Network File System]] (NFS)
: [[Solaris]], [[Linux]], [[macOS]]などの[[UNIX]]/[[Unix系]]OSの多くがサポートするプロトコル。またWindows[[Services for UNIX]]をインストールすることでNFSクライアントとして機能する。
: [[Solaris]], [[Linux]], [[macOS]]などの[[UNIX]]/[[Unix系]]OSの多くがサポートするプロトコル。Windowsでも[[Services for UNIX]]の導入でNFSクライアントとして機能する。
; [[Server Message Block]] (SMB), [[Common Internet File System]] (CIFS)
; [[Server Message Block]] (SMB), [[Common Internet File System]] (CIFS)
: [[Microsoft Windows]]で主に利用されるプロトコル。UNIX系OSでCIFS機能を提供する[[Samba]]も広く利用されている。
: [[Microsoft Windows]]で主に利用されるプロトコル。UNIX系OSでCIFS機能を提供する[[Samba]]も広く利用されている。
; [[Apple Filing Protocol]] (AFP)
; [[Apple Filing Protocol]] (AFP)
: [[Classic Mac OS]]や[[macOS]]で利用されるプロトコル。古くは[[AppleTalk]]上のプロトコルであったが、現在は[[TCP]]/[[IP]]上で動作する。Unix系OSでAFP機能を提供する[[netatalk]]も広く利用されている。
: [[Classic Mac OS]]や[[macOS]]で利用されるプロトコル。Unix系OSでAFP機能を提供する[[netatalk]]も広く利用されている。
; [[WebDAV]]
; [[WebDAV]]
: プラットフォームへの依存性の低いプロトコルとして[[Hypertext Transfer Protocol|HTTP]]を拡張したWebDAVを備える機種もある。
: プラットフォームへの依存性の低いプロトコルとして[[Hypertext Transfer Protocol|HTTP]]を拡張したWebDAVを備える機種もある。
; [[iSCSI]]
; [[iSCSI]]
: ファイル共有ではないが、SANのストレージとしても使えるようiSCSI機能を備える機種もある。
: ファイル共有ではないが[[ストレージエリアネットワーク]](SAN)でも使えるよう[[iSCSI]]を備える機種もある。


== NASとSANの違い ==
== NASとSANの違い ==
{{main|ストレージエリアネットワーク}}
NASという名称は、[[ストレージエリアネットワーク|SAN]]に対抗して命名された。どちらもストレージの範疇に含まれるが、ストレージ-サーバ間のファイルのやり取りについては、NASが汎用的で比較的安価な[[インターネット・プロトコル・スイート|TCP/IP]]ネットワークを用いるのに対し、SANは専用のファイバーチャネルネットワークを用いる。
[[File:Compingles2.png|thumb|NAS,SANの比較]]
NASは[[ストレージエリアネットワーク]](SAN)に対抗して命名されたが、ネットワークの種類、提供するストレージ形態、価格帯等の観点で大きく異なる。


;NAS
サーバがNASに対してアクセスするときはファイル単位での処理となるが、SANの場合はディスクブロック単位の処理になる。通常どのディスクにおいても、1つのファイルは1つないし複数のブロックを占有している。そのため、SANの方がより融通の利く処理を行える。言い換えると、NASはあくまでネットワーク上のファイルサーバでしかないのに対し、SANでは遠隔にあるディスクがローカルディスク(RAWデバイス)のように振る舞う。しかし、このことは、同じディスク領域に異なるサーバがアクセスできないというSANのデメリットにもつながる。
:*汎用的かつ安価な[[イーサネット]]を用いた[[Local Area Network]]
:*共有するもの:ファイル
:*導入コスト・保守コストともに安い
:
;SAN
:*高価な[[ファイバーチャネル]]ネットワーク
:*共有するもの:ストレージのリソースプール。遠隔にあるディスクがローカルディスクのように振る舞う。ファイル共有不可
:*拡張性、セキュリティ、安定性が高いと考えられている


[[データベース]]や[[グループウェア]]の一部はデータファイルをTCP/IP上のファイル共有で持つことを許さないものがある。したがって、サーバらRAWデバイスとして見えるSANの方が、対応できアプリケーションの幅が広。しかし、ファイルサービスだけに限ってみると、複数のサーから一つのファイルにアクセスできるなど、NAS方が優ている。
[[データベース]]や[[グループウェア]]等のアプリケーションの一部NAS上にデータを生成する事が許さない場合もある。このようにSANでしか対応できないアプリケーションもある反面、同一ディスク領域共有を許さな性格上、ファイルサービスに限るとNASが優れる。注:SANでもディスクおよびファイーネットワークを一つの筐体に収めて、OSにファイルサーバ機能を持たせればNAS。NASも大規模はSANで構成される。

一般的に、SANの方が柔軟にシステムを拡張でき、セキュリティや安定性が高いと考えられている。一方、価格はSANの方が導入コスト・保守コストともに高いことが多い。

SANであっても、ファイルサーバ(あるいはNASゲートウェイ)とディスクおよびファイバチャネルスイッチを一つのキャビネットに収めてしまえば、NASとして振る舞うことになる。また、NASも大規模なものは、内部にファイバチャネルを使用しており、SANを構成している。


== ウイルスの脅威 ==
== ウイルスの脅威 ==
[[2014年]]、NASを標的とした[[ランサムウェア]]「SynoLocker」が確認された。ファイルを暗号化して金銭を要求する典型的な暗号化ランサムウェアであり、Synology製NASのOS「Synology DSM」の古いバージョンに存在する脆弱性を突いたものである。エフセキュア社とSynology社は攻撃が広がっていることに対し注意を呼びかけると共にNAS-OS「Synology DSM」を最新版へアップデートするよう促している<ref>[http://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/20140813_662143.html NASを人質に身代金0.6BTCを要求、ランサムウェア「SynoLocker」の攻撃広がる] [[2014年]][[8月13日]]17時33分(株式会社インプレス「INTERNET Watch」)</ref>。
[[2014年]]、NASを標的とした[[ランサムウェア]]「SynoLocker」が確認された。ファイルを暗号化して金銭を要求する典型的な暗号化ランサムウェアであり、Synology製NASのOS「Synology DSM」の古いバージョンに存在する脆弱性を突いたものである。エフセキュア社とSynology社は攻撃が広がっていることに対し注意を呼びかけると共にNAS-OS「Synology DSM」を最新版へアップデートするよう促している<ref>[https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/662143.html NASを人質に身代金0.6BTCを要求、ランサムウェア「SynoLocker」の攻撃広がる] [[2014年]][[8月13日]]17時33分(株式会社インプレス「INTERNET Watch」)</ref>。


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
{{関連項目過剰|date=2024年5月}}

* [[ファイルサーバ]]
* [[分散ファイルシステム]]
* [[分散ファイルシステム]]
* [[ストレージエリアネットワーク]]
* [[ストレージエリアネットワーク]]
68行目: 88行目:
* [[Thecus]]
* [[Thecus]]
* [[IBM]]
* [[IBM]]
* [[TerraMaster]]
* [[Synology]]
* [[Synology]]


=== NASに特化したオペレーティングシステム ===
=== NASに特化したOS ===
* [[FreeNAS]] - BSDベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]], [[rsync]], [[iSCSI]]等
* [[TrueNAS]] - [[FreeBSD]]ベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]], [[rsync]], [[iSCSI]]等
* [[NASLite]] - Linuxベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]]等
* [[NASLite]] - Linuxベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]]等
* [[Openfiler]] - Linuxベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[WebDAV]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]], [[rsync]], [[iSCSI]]等
* [[Openfiler]] - Linuxベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[WebDAV]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]], [[rsync]], [[iSCSI]]等
* [[OpenMediaVault ]] - Linuxベース。利用可能なサービスは、[[Common Internet File System|CIFS]]/[[Server Message Block|SMB]], [[File Transfer Protocol|FTP]], [[Network File System|NFS]], [[rsync]], [[Apple Filing Protocol|AFP]]等


=== 一般家庭・SOHO向けのNAS ===
=== 一般家庭・SOHO向け製品 ===
* [[ASUSTOR]]
* [[ASUSTOR]]
* [[QNAP]]
* [[QNAP]]
86行目: 108行目:
** [[LAN Tank]] - [[GLAN Tank]]
** [[LAN Tank]] - [[GLAN Tank]]
* [[Windows Home Server]]
* [[Windows Home Server]]
* [[nasne]]([[ソニー・ピュータエンタテインメント]])
* [[nasne]]([[ソニー・ンタラクティブエンタテインメント]]および[[バッファロー (パソコン周辺機器)|バッファロー]])
* [[DiskStation]]
* [[DiskStation]]
* [[auひかり]][[ホームゲートウェイ]]<ref>{{Cite web |title=動作確認済みUSB機器一覧(ホームゲートウェイUSBストレージ機能) {{!}} モデム・ホームゲートウェイの設定 {{!}} au |trans-title= |author= |work=au.com |date= |access-date=23 October 2023 |url= https://www.au.com/support/service/internet/guide/modem/usbstorage/ |language=ja}}</ref>


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
{{Reflist}}


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
{{Commonscat|Network-attached storage}}
{{Commonscat|Network-attached storage}}
* {{e-words|NAS}}
* [http://e-words.jp/w/NAS.html NAS(Network Attached Storage)とは] - IT用語辞典 e-Words(インセプト)
<!--脚注と同じ
* [http://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1306/25/news068.html 初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの……] - ITmedia PC User 2013年6月25日 (ITmedia)
* [https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/1306/25/news068.html 初心者だってNASがしたい! でも何を買えばいいの……] - ITmedia PC User 2013年6月25日 (ITmedia)
* [http://pc.nikkeibp.co.jp/article/knowhow/20131211/1114885/ NAS導入完全ガイド【1】NASとは何か?選び方のポイントは] - 日経パソコン 2013年11月25日号(日経BP)
* [http://pc.nikkeibp.co.jp/article/knowhow/20131211/1114885/ NAS導入完全ガイド【1】NASとは何か?選び方のポイントは] - 日経パソコン 2013年11月25日号(日経BP)
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[[Category:通信機器]]
[[Category:通信機器]]

2024年5月24日 (金) 10:40時点における最新版

ネットギア製のReadyNAS NV+

ネットワークアタッチトストレージ (Network Attached Storage) とは、コンピュータネットワークに直接接続して使用するファイルサーバTCP/IPネットワークに接続して使用する補助記憶装置であり、コントローラとハードディスクまたはソリッドステートドライブから成るファイルサービス専用のコンピュータである。OSがチューニング・独自開発されている場合もある。

概要

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NASの概念図

Local area network (LAN) を介して複数端末でファイルを共有するためのストレージ機器である。古くからあるファイルサーバと基本的には同じものであるが、用途を特化する事で高速かつ導入・管理が容易であるというメリットがある。ファイル共有のアプライアンスであるともいえる。

NAS(日本語を含む多くの言語ではナスと発音[1][2]。英語ではナズ)と呼ばれる事が多い。カタカナ表記では、ネットワーク・アタッチド・ストレージのように「ト」を「ド」と書くのも一般的である。

コントローラ部分を独立させたものをNASゲートウェイあるいはNASヘッドとも呼ぶ。

ハードウェア

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ハードディスクドライブ(HDD)

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主にシリアルATA接続のHDDが利用される。個人や小規模事業所などの極低予算を除いては、RAIDを構成して冗長性可用性を高めるのが一般的である。この場合、SATAなどのホットスワップ可能なディスクインタフェースを利用してシステム稼働中でも抜き差し交換できるようになっている事もある。

ソリッドステートドライブ(SSD)

[編集]

HDDと比較して高速性・信頼性の点でメリットを持つSSDを使用したNAS(オールフラッシュNAS)製品も登場している[3]

CPU

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NASの主な演算処理はパリティ巡回冗長検査計算である。ネットギアReadyNASではローエンドはこれら計算エンジンを搭載したARM SoC、ミドルクラスはIntel Atom、ハイエンドはIntel Core i3と使い分けられている。当該エンジンにより比較的処理速度の低いSoCでも、RAIDのパリティ、btrfsiSCSICRC32Cdm-crypt暗号化/復号を高速に処理出来る。この間にもCPUはウイルススキャン等の別のジョブを実行し続けられる。

その他

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NASはデスクトップパソコン等とは違いビデオカードキーボードマウスなどのインターフェースがなくても済むように設計されている。ハイエンドではネットワークカードを二つ備えたり、ホットスワップ可能な複数の電源・冷却ファンを備えるなど障害発生時のダウンタイムを低減する機種もある。加えて10ギガビット・イーサネット(10GbE)を備える場合もあり、高性能コントローラやRAIDと相まりスループットはネットワーク上限の400〜500MB/sに及ぶ製品もある。

ソフトウェア

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OSは主にLinuxWindows Storage Serverである。OpenSolarisも使われる。ネットワーク経由でバグの修正や性能・機能の向上がメーカーより提供される。ファイルシステムには高性能・高信頼性が求められ、チェックサムジャーナリング機能を持つext4btrfs及びZFS等が使われる。

管理者の負担減のために様々な設定作業が自動化もしくは簡便化されている。例えば4ベイ(ディスク4台が収納可能)の場合、最初のディスクを装着すると自動的にパーティションが設定され、数分後にはファイル共有可能になる。2台目を挿入すると自動的にRAID1になり、3台目を挿入するとRAID5がウェブブラウザから選択できるようになり、更に4台目にはRAID6も選択可能になる等。

動的なウイルス検出・通知・隔離機能、DLNA機能、外出先でもアクセスできるパーソナルクラウド機能なども提供する。ボリュームの設定や容量・温度等の監視はブラウザで行うのが基本だが、スーパーユーザーでのログインを許可する事で追加ソフトのインストールが可能等、カスタマイズが可能な製品もある。ただしサポートの対象外となる事に留意する。

ファイル共有プロトコル

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さまざまなクライアントに合わせて複数提供されるのが普通である。

Network File System (NFS)
Solaris, Linux, macOSなどのUNIX/Unix系OSの多くがサポートするプロトコル。WindowsでもServices for UNIXの導入でNFSクライアントとして機能する。
Server Message Block (SMB), Common Internet File System (CIFS)
Microsoft Windowsで主に利用されるプロトコル。UNIX系OSでCIFS機能を提供するSambaも広く利用されている。
Apple Filing Protocol (AFP)
Classic Mac OSmacOSで利用されるプロトコル。Unix系OSでAFP機能を提供するnetatalkも広く利用されている。
WebDAV
プラットフォームへの依存性の低いプロトコルとしてHTTPを拡張したWebDAVを備える機種もある。
iSCSI
ファイル共有ではないがストレージエリアネットワーク(SAN)でも使えるようiSCSIを備える機種もある。

NASとSANの違い

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NAS,SANの比較

NASはストレージエリアネットワーク(SAN)に対抗して命名されたが、ネットワークの種類、提供するストレージ形態、価格帯等の観点で大きく異なる。

NAS
SAN
  • 高価なファイバーチャネルネットワーク
  • 共有するもの:ストレージのリソースプール。遠隔にあるディスクがローカルディスクのように振る舞う。ファイル共有不可
  • 拡張性、セキュリティ、安定性が高いと考えられている

データベースグループウェア等のアプリケーションの一部ではNAS上にデータを生成する事が許さない場合もある。このようにSANでしか対応できないアプリケーションもある反面、同一ディスク領域の共有を許さない性格上、ファイルサービスに限るとNASが優れる。注:SANでもディスクおよびファイバーネットワークを一つの筐体に収めて、OSにファイルサーバ機能を持たせればNASになる。NASも大規模なものはSANで構成される。

ウイルスの脅威

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2014年、NASを標的としたランサムウェア「SynoLocker」が確認された。ファイルを暗号化して金銭を要求する典型的な暗号化ランサムウェアであり、Synology製NASのOS「Synology DSM」の古いバージョンに存在する脆弱性を突いたものである。エフセキュア社とSynology社は攻撃が広がっていることに対し注意を呼びかけると共にNAS-OS「Synology DSM」を最新版へアップデートするよう促している[4]

関連項目

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代表的なメーカー

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NASに特化したOS

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一般家庭・SOHO向け製品

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脚注

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外部リンク

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