長都駅
北海道千歳市にある北海道旅客鉄道の駅
長都駅(おさつえき)は、北海道千歳市上長都にある、北海道旅客鉄道(JR北海道)千歳線の駅。駅番号はH12。電報略号はオツ。副駅名は「キリンビール北海道千歳工場前」[2]。事務管理コードは▲131409[3]。
長都駅 | |
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西口 手前が駅構外に設けられた待合室「長都駅前広場待合室」(2017年5月) | |
おさつ Osatsu (キリンビール北海道千歳工場前) | |
◄H13 千歳 (3.5 km) | |
所在地 | 北海道千歳市上長都922 |
駅番号 | ○H12 |
所属事業者 | 北海道旅客鉄道(JR北海道) |
所属路線 | ■千歳線 |
電報略号 | オツ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面2線 |
乗降人員 -統計年度- |
2,296人/日 -2014年- |
開業年月日 | 1958年(昭和33年)7月1日[1] |
備考 | 無人駅 |
歴史
編集第二次世界大戦後、1946年(昭和21年)から翌年にかけ、千歳町(当時)長都地区では入植が行われ、その後の緊急入植などもあり、同地区の人口は激増した[4]。
このため地元住民と町から国鉄に対し設置の請願が行われ、開業することになった[4]。
年表
編集- 1953年(昭和28年)
- 地元住民による「長都駅設置期成同盟」が千歳町を通じ、札幌鉄道管理局に長都駅(仮称)の設置を請願[4]。
- 1957年(昭和32年)
- 1958年(昭和33年)
- 1965年(昭和40年)9月27日:千歳駅 - 恵庭駅間複線供用開始により、下りホームが増設されて、相対式ホームとなる[4]。
- 1970年(昭和45年)頃:千歳・苫小牧方面ホーム(現:1番線)入口側(東口)に地元住民がブロック造2畳ほどのの待合室を設置[6]。
- 1977年(昭和52年)6月:北海道千歳北陽高等学校通学生の利便を図って、札幌方面ホーム(現:2番線)入口側(西口)にブロック造28平米のトイレ付待合室を設置[6]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化によりJR北海道に継承[7]。
- 1989年(平成元年)11月4日:西口側の駅構外に駅機能を持たない鉄骨造平屋112平米のトイレ付待合室「長都駅前広場待合室」が、地元企業の今村商店(現:北潤ボトリング、セイコーマートグループ企業[8])から寄贈され竣工する[9]。
- 1991年(平成3年):同年千歳市により長都駅前広場整備計画が策定される[9]。また、同年頃上りホーム待合室が撤去される[9]。
- 1992年(平成4年)
- 1993年(平成5年)
- 8月27日:千歳市により跨線橋の建設に着手[9]。
- 1994年(平成6年)12月17日:跨線橋「おさつスカイロード」開通式を挙行[9]。
- 1996年(平成8年)10月:「おさつスカイロード」から各ホームへの乗換通路を同年12月にかけ設置[9]。
- 1999年(平成11年)
- 2008年(平成20年)10月25日:ICカード「Kitaca」使用開始[7]。
- 2018年(平成30年)10月:東口ロータリー整備工事に着手[9]。
- 市民の反対により広場用地が残された道路(鉄北通)によって分断されていた状態を解消した。
- 2019年(令和元年)8月1日:副駅名称を麒麟麦酒が購入し、「キリンビール北海道千歳工場前」の副駅名称を制定[2]。
- 2021年(令和3年)
- 2023年(令和5年)JR北海道により、狭小であった2番線(札幌方面)のホーム拡幅工事を開始(翌年完了)[12]。
駅名の由来
編集当駅の所在する地名より。アイヌ語の「オサッナイ[注釈 1]」(川尻・乾く・川)に字を当てたものである[13]。かつての長都川の姿を表しているとされる。
駅構造
編集2面2線の相対式ホームをもつ地上駅。待合施設としては、長らく2番線(札幌方面)ホームに面した西口構外に待合室「長都駅前広場待合室」があるのみで、これが事実上の駅舎となっていたが、1999年(平成11年)に西口・東口の双方に、自由通路「おさつスカイロード」に連なる形で簡易な駅舎が設けられている[9]。
また、双方のホームは長らく千歳方の踏切でのみ連絡していたが、1994年(平成6年)に完成した東西自由通路を兼ねる跨線橋「おさつスカイロード」によっても結ばれている[9]。
千歳駅管理の無人駅。簡易自動券売機・簡易自動改札機(Kitaca・磁気券ともに対応)設置。
のりば
編集番線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■千歳線 | 上り | 千歳・苫小牧方面[14] |
2 | 下り | 札幌・手稲方面[14] |
-
自由通路(2017年5月)
-
改札口(千歳・新千歳空港・苫小牧方面のりば)
(2017年11月) -
改札口(札幌・小樽方面のりば)
(2017年11月) -
ホーム(2018年9月)
利用状況
編集千歳市によると、1998年の1日平均乗車人員は587人。2014年の1日平均乗車人員は1,148人、乗降人員は2,296人。
JR北海道内の駅別乗車人員(2014年)で無人駅としては3番目に利用者が多い駅となっている。
1日の平均乗降人員は以下の通りである[15]。
乗降人員推移 | |
---|---|
年度 | 1日平均人数 |
2011 | 2,182 |
2012 | 2,192 |
2013 | 2,294 |
2014 | 2,296 |
駅周辺
編集西側は工場地帯、東側は住宅街になっている。
隣の駅
編集- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- ■千歳線
- ■特別快速「エアポート」・■快速「エアポート」
- 通過
- ■区間快速「エアポート」
- 千歳駅 (H13) - 長都駅 (H12) - サッポロビール庭園駅 (H11)
- ■普通
- 千歳駅 (H13) - 長都駅 (H12) - *サッポロビール庭園駅 (H11) - 恵庭駅 (H10)
- *:一部の普通列車は、サッポロビール庭園駅を通過する。
- ■特別快速「エアポート」・■快速「エアポート」
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、836頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ a b 『JR北海道で初となる「副駅名称」を恵庭駅、長都駅の2駅に設置します!』(PDF)(プレスリリース)北海道旅客鉄道、2019年7月11日。オリジナルの2019年7月11日時点におけるアーカイブ 。2019年7月11日閲覧。
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、221頁。doi:10.11501/1873236 。2022年12月10日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j 千歳市史編さん委員会 編『新千歳市史 通史編 下巻』千歳市史編さん委員会、2019年3月28日、424-425頁 。2023年11月14日閲覧。
- ^ 「札鉄二線に新駅開業」『交通新聞』交通協力会、1958年7月2日、1面。
- ^ a b 千歳市史編さん委員会 編『新千歳市史 通史編 下巻』千歳市史編さん委員会、2019年3月28日、424-425頁 。2023年11月14日閲覧。
- ^ a b 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』 24号 石勝線・千歳線・札沼線、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2009年12月27日、21頁。
- ^ “会社概要 | 株式会社 北潤ボトリング”. www.hokujun.co.jp. 2023年11月15日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l 千歳市史編さん委員会 編『新千歳市史 通史編 下巻』千歳市史編さん委員会、2019年3月28日、441頁 。2023年11月14日閲覧。
- ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '00年版』ジェー・アール・アール、2000年7月1日、184頁。ISBN 4-88283-121-X。
- ^ a b “駅について|お客様満足(CS)の向上を目指した取り組み”. 北海道旅客鉄道. 2023年11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月15日閲覧。
- ^ “JR北海道グループ経営改善に関する取り組み【2023年度 KPIの設定】(PDF)”. 北海道旅客鉄道. 2024年2月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月11日閲覧。
- ^ “アイヌ語地名リスト エン~オニシ P21-30P” (PDF). アイヌ語地名リスト. 北海道 環境生活部 アイヌ政策推進室 (2007年). 2014年1月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月20日閲覧。
- ^ a b “長都|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|駅・鉄道・旅行|JR北海道- Hokkaido Railway Company”. 北海道旅客鉄道. 2020年4月13日閲覧。
- ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ - 国土交通省、2020年9月24日閲覧
- ^ “ちとせバスマップ” (PDF). 千歳市. 2019年5月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月31日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- 長都|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 千歳市役所 『新千歳市史』機関誌 志古津17号より、千歳線長都駅史 (PDF)