野洲市
野洲市(やすし)は、滋賀県南部にある市。琵琶湖の南岸に位置する。
やすし 野洲市 | |||||
---|---|---|---|---|---|
| |||||
国 | 日本 | ||||
地方 | 近畿地方 | ||||
都道府県 | 滋賀県 | ||||
市町村コード | 25210-7 | ||||
法人番号 | 2000020252107 | ||||
面積 |
80.15km2 | ||||
総人口 |
50,037人 [編集] (推計人口、2024年10月1日) | ||||
人口密度 | 624人/km2 | ||||
隣接自治体 | 守山市、栗東市、湖南市、近江八幡市、蒲生郡竜王町 | ||||
野洲市役所 | |||||
市長 | 櫻本直樹 | ||||
所在地 |
〒520-2395 滋賀県野洲市小篠原2100番地1 北緯35度04分03秒 東経136度01分33秒 / 北緯35.06747度 東経136.02583度座標: 北緯35度04分03秒 東経136度01分33秒 / 北緯35.06747度 東経136.02583度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
概要
編集三上山のふもとに位置し、滋賀県内の河川最長である野洲川(名称:近江太郎)が流れる自然豊かな野洲市。市名は旧郡名「野洲郡」から。「ヤス」は、沖積平野を意味する古代の自然地名が市名由来とする説もある。
標高432メートルの三上山は、紫式部が「打ち出でて 三上の山を 詠れば 雪こそなけれ 富士のあけぼの」と詠むように、近江富士という愛称でも知られ、古くから親しまれている。藤原秀郷(俵藤太)による大ムカデ退治伝説が残ることから「ムカデ山」の異名も持つ。『古事記』や『延喜式』にも記述が残り、和歌にも詠まれた由緒ある山であり、松尾芭蕉も、「三上山のみ夏知れる姿かな」と詠んでいる。
山麓に鎮座する御上神社は、三上山を神体山として祀っている。社伝では、孝霊天皇6年6月18日に天之御影命が三上山の山頂に降臨し、それを御上祝(神主)が三上山を神体(神奈備)として祀ったのに始まると伝える。明治から昭和にかけての発掘調査では三上山ふもとの大岩山から24個の銅鐸が発見されており、三上山周辺では古来から祭祀が行われていたと考えられている。
ふもとの、近江富士花緑公園にはハイキングコースや、芝生広場、四季折々の花々が咲き乱れる植物園、宿泊施設を備えたふるさと館、木工体験ができるウッディルームなど、自然が感じられる施設がある。
また、滋賀県最大級の公園である滋賀県希望が丘文化公園には運動のできる陸上競技場や、球技場、野球場、テニスコートなどの施設がある他、子どもがのびのびと遊べるフィールドアスレチックや、お年寄りも楽しめるグラウンド・ゴルフ場など、子どもからお年寄りまで幅広い年代に利用されている。
野洲市は、琵琶湖に面しており、琵琶湖を眺めながらキャンプできるマイアミ浜オートキャンプ場や、かねふくが運営する明太子のテーマパーク「めんたいパークびわ湖」などの観光地がある。沿線を近江鉄道バスが走っており、駅からのアクセスも良く、守山市や、近江八幡市からのアクセスも良い。
市内では中山道、朝鮮人街道などの古道が通っており、宿場町間の往来や、日本人と朝鮮人との交流など、東西交通の要衝として栄えた。また、JR西日本の網干総合車両所宮原支所野洲派出所があり、多くの普通、新快速の各列車や特急の一部列車が野洲駅を始発・終着駅として運行している。大阪まで約60分、京都まで約30分という利便性の良さが特徴で、京阪神地区への通勤客も多い。近年、国道8号沿いには、多くの工場、拠点の進出と、ファストフード店、ラーメン屋などの飲食店も多く存在する。また、野洲駅前を中心にマンション建設がされるなど、発展を遂げている。
現存する最大の銅鐸が野洲市大岩山から発見されており、「銅鐸のまち」としても広く知られている。弥生の森歴史公園内には、野洲市歴史民俗博物館(銅鐸博物館)もあり、様々な銅鐸や、野洲の歴史、民俗について知ることができる。
地理
編集西は守山市、栗東市、南は湖南市、東は近江八幡市、竜王町に接し、東西10.9 km、南北18.3 kmに広がり、面積は80.14 km2ある。
地形
編集河川
編集湖沼
編集山岳
編集- 三上山(近江富士)
隣接自治体
編集歴史
編集人口
編集令和2年国勢調査 (確定値) より前回調査からの人口増減をみると、1.25%増の50,513人であり、増減率は県下19市町村中4位。
野洲市と全国の年齢別人口分布(2005年) | 野洲市の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 野洲市
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
野洲市(に相当する地域)の人口の推移
| ||||||||||||||||||||||||||||||||||
総務省統計局 国勢調査より |
行政
編集市長
編集- 櫻本直樹(2024年10月31日就任、1期目)
代 | 氏名 | 就任年月日 | 退任年月日 |
---|---|---|---|
初代 | 山崎甚右衛門 | 2004年10月31日 | 2008年10月30日 |
2代 | 山仲善彰 | 2008年10月31日 | 2020年10月30日 |
3代 | 栢木進 | 2020年10月31日 | 2024年10月30日 |
4代 | 櫻本直樹 | 2020年10月31日 | 現職 |
広域行政
編集- 湖南広域行政組合
消防、第二次救急医療、屎尿処理を行う。構成は野洲市、守山市、草津市、栗東市。野洲市は消防に関しては東消防署の管轄となる。
- 野洲川斎苑
守山市と野洲市による守山野洲行政事務組合により運営されている火葬場。
特色ある政策
編集- 2016年10月1日より野洲市くらし支えあい条例を制定し、訪問販売を行う業者を登録制とし規制を設けている。
議会
編集野洲市議会
編集衆議院
編集当落 | 候補者名 | 年齢 | 所属党派 | 新旧別 | 得票数 | 重複 |
---|---|---|---|---|---|---|
当 | 武村展英 | 49 | 自由民主党 | 前 | 81,888票 | ○ |
直山仁 | 49 | 日本維新の会 | 新 | 41,593票 | ○ | |
佐藤耕平 | 39 | 日本共産党 | 新 | 20,423票 | ||
高井崇志 | 52 | れいわ新選組 | 前 | 11,227票 | ○ |
姉妹都市・友好都市
編集海外
編集姉妹都市のクリントン・タウンシップ(米国ミシガン州)と市民交流を行っている。ホームステイを通して、観光旅行では体験出来ないアメリカ・日本、それぞれの「日常生活」を体験してもらうことが目的。使節団の派遣(偶数年)・アメリカからの受入(奇数年)。アメリカでは「折り紙」「書道」「そろばん」「浴衣」などを使節団それぞれが担当して市民向けに日本の伝統文化を紹介し、ホストファミリーだけでなく市民との交流の場としている。また、使節団来日時には市内の幼稚園や小学校を訪問し子どもたちとも交流。野洲図書館の玄関にある銅像「Sisters」はクリントンタウンシップの市民からの寄贈(姉妹都市交流10周年を記念)。野洲図書館には「姉妹都市コーナー」があり、姉妹都市交流プログラム参加者の感想文集やミシガンの写真集、アメリカの小学校教科書などがある。
施設
編集医療
編集- 主な病院
教育
編集高等専門学校
編集- 滋賀県立高等専門学校(野洲市市三宅) - 2027年度開校予定[2]
高等学校
編集- 滋賀県立野洲高等学校(野洲市行畑)
中学校
編集- 野洲市立野洲北中学校(野洲市永原)
- 野洲市立野洲中学校(野洲市小篠原)
- 野洲市立中主中学校(野洲市六条)
小学校
編集- 野洲市立篠原小学校(野洲市大篠原)
- 野洲市立祇王小学校(野洲市上屋)
- 野洲市立北野小学校(野洲市市三宅)
- 野洲市立野洲小学校(野洲市小篠原)
- 野洲市立三上小学校(野洲市三上)
- 野洲市立中主小学校(野洲市西河原)
幼児教育
編集幼稚園
編集- 公立
- 中主幼稚園(野洲市吉池)
- 野洲幼稚園(野洲市小篠原)
- ゆきはた幼稚園(こども園)(野洲市行畑)
- さくらばさま幼稚園(こども園)(野洲市小篠原)
- 三上幼稚園(こども園)(野洲市三上)
- 祇王幼稚園(野洲市永原)
- 篠原幼稚園(こども園)(野洲市大篠原)
- 北野幼稚園(野洲市市三宅)
- 私立
- 野洲優愛保育園モンチ(認定こども園)(野洲市小篠原)
保育園
編集- 公立
- ゆきはた保育園(こども園)(野洲市行畑)
- さくらばさま保育園(こども園)(野洲市小篠原)
- 篠原保育園(こども園)(野洲市大篠原)
- 三上保育園(こども園)(野洲市三上)
- 野洲第三保育園(野洲市小篠原)
- 私立
- 祇王明照保育園(野洲市永原)
- あやめ保育所
- 本園(野洲市小比江)
- よしじ分園(野洲市吉地)
- こしのはら分園(野洲市小篠原)
- きたの保育園(野洲市市三宅)
- しみんふくし保育の家 竹が丘(野洲市竹ヶ丘)
- 認定こども園 野洲優愛保育園モンチ(野洲市小篠原)
その他
編集- 社会福祉法人びわこ学園(野洲市北桜)
- 滋賀県立野洲養護学校(野洲市小南)
経済
編集第一次産業
編集漁業
編集- 主な漁港
- 菖蒲漁港
- 吉川漁港
第三次産業
編集商業
編集- 主な商業施設
- アル・プラザ野洲
- アクロスプラザ野洲 - 西友などが入居する複合施設[3]。
- 西友野洲店 - アクロスプラザ野洲の核店舗[4]。
- イオンタウン野洲
- 魚忠ママセンター
- フレンドマート中主店
- マルゼン野洲店
- 野洲駅前南口整備事業 Bブロック(2029年供用開始予定)
拠点を置く企業
編集- アサヒビールモルト
- アサヒロジ
- アキレス
- オムロン
- オリベスト
- オーケーエム
- クオリテックファーマ
- クラスアップ
- シライ電子工業
- ジェリフ(旧・野洲化学工業)
- テクノスマート
- テクノ高布
- ナイスプレカット
- パールライス滋賀
- ヒラカワ
- ピー・アンド・ジー - P&Gジャパンの関連会社。かつてはマックスファクター滋賀工場があった。
- ローム
- ライトケミカル工業
- わらべや日洋食品
- 近江OFT
- 京セラ - かつての日本IBM野洲事業所(※京セラへ売却するため、2007年7月閉鎖)。
- 金陽社
- 鴻池運輸
- 中国塗料
- 長府製作所
- 東洋産業
- 日本発条
- 日本電気硝子
- 日本通運
- 日野精機
- 平和堂ファーム
- 平田機工
- 村田製作所
- 来来亭 本社
- SCREENホールディングス
- JA全農
- MMIセミコンダクター
- MOLDINO
- YMIT
金融機関
編集銀行
編集- 有人店舗有り
- 店舗外ATMのみ
協同組織金融機関
編集- 有人店舗有り
農協・生協
編集- レーク滋賀農業協同組合(JAレーク滋賀)[旧JAおうみ冨士]
交通
編集鉄道
編集野洲駅は新快速が停車し、当市の中心駅となる。新快速を利用した場合、京都駅まで約30分、大阪駅まで約60分で到達する。
バス
編集- 近江鉄道バス
- 滋賀バス
- 野洲市コミュニティバス(愛称・おのりやす)
道路
編集一般国道
編集主要地方道
編集- 滋賀県道2号大津能登川長浜線
- 滋賀県道11号守山栗東線(レインボーロード)
- 滋賀県道26号大津守山近江八幡線(浜街道)
- 滋賀県道27号野洲甲西線
- 滋賀県道32号野洲中主線
- 滋賀県道48号近江八幡守山線
一般県道
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集自然・公園・レジャー
編集- 琵琶湖
- 三上山
- 野洲川
- 野洲川河川公園
- 滋賀県希望が丘文化公園
- 近江富士花緑公園
- ビワコマイアミランド - 日帰り利用をメインとした施設[5]。マイアミ浜オートキャンプ場に隣接[5]。
- マイアミ浜オートキャンプ場 - 前身はマイアミ浜・あやめ浜の各水泳場であった[6]。
- 吉川緑地公園
博物館・ホール
編集- 銅鐸博物館(野洲市歴史民俗博物館)
- 野洲川田園空間博物館
社寺・旧跡
編集- 平家終焉の地(大篠原 蛙鳴かずの池・宗盛胴塚) - 源義経元服の地は隣接する竜王町にあるが、約500 mと近い。
- 御上神社 - 国宝・重要文化財
- 大笹原神社 - 国宝
- 兵主大社
- 近松宗家 - 浅野長政の家臣として福井から従った一族。赤穂浪士の近松行幸の家督。京都にある近松門左衛門の係累の本家 大津市の近松寺は園城寺(三井寺)の別所にして、縁が深い。
- 真宗木辺派本山錦織寺
- 大岩山古墳群
-
三上山と野洲川
-
花緑公園から三上山を望む
-
御上神社
-
大笹原神社
-
兵主大社楼門
-
錦織寺
-
銅鐸博物館(野洲市歴史民俗博物館)
祭り
編集みやげ物
編集- めんたいパークびわ湖
- ちゅうずドリームファーム
体育施設
編集- 野洲川歴史公園サッカー場(ビッグレイク)
- 野洲市総合体育館
- 野洲市健康スポーツセンター(サンネス)
- 滋賀県希望が丘文化公園
- 野洲市中主B&G海洋センター
劇場
編集地域の活動グループ
編集- 野洲市国際協会
YIFA ()
出身有名人
編集- 西川貴教(T.M.Revolution、ミュージシャン)
- 広瀬宰平(財界人、住友財閥初代総理事)旧中主町八夫。
- 伊庭貞剛(財界人、住友財閥二代総理事)旧中主町八夫。
- 北村季吟(俳人・松尾芭蕉の師)
- 間宮くるみ(声優)
- 福永凌太(パラ陸上選手)
- 妓王(平家物語、白拍子)
- 近松行重(赤穂浪士の一人)旧中主町比留田。
- 奥田行高(赤穂浪士の一人、行重の異母弟)
- 木村晟 (国語学者)
- 西川吉輔(語学者、神道家)
- 蔵間竜也(元大相撲力士、タレント)
- 前田雅文(元プロサッカー選手、現サッカー指導者(関西大学サッカー部監督))
- 桜井広大(元プロ野球選手、現独立リーグ指導者)
- 坂本紘司 (元プロサッカー選手)
- 田中雄大 (元プロサッカー選手)
- 高木和道(元プロサッカー選手、元サッカー日本代表)
- 荒堀謙次(元プロサッカー選手)
- 中島依美(女子サッカー選手、元サッカー日本女子代表)
- 北村春吉(数学者、元サッカー日本代表、元大阪市立女子専門学校校長、北村季吟の末裔)
- 馬渕磨理子(経済アナリスト)
- 都家文雄(漫才師)
- 三和英樹(元競輪選手、ソウルオリンピック出場)
- KAREN(LUV K RAFT、ミュージシャン)
- 山本悠樹(プロサッカー選手)
脚注
編集- ^ 図典 日本の市町村章 p147
- ^ 「滋賀の県立高専、野洲市に決定 27年度に開校」『日本経済新聞』2022年9月20日。オリジナルの2023年1月30日時点におけるアーカイブ。2023年4月22日閲覧。
- ^ “アクロスプラザ野洲”. 大和ハウスリアルティマネジメント. 2023年4月22日閲覧。
- ^ 「新店開店情報=西友」『日本食糧新聞』1999年4月7日。オリジナルの2023年9月25日時点におけるアーカイブ。2023年12月1日閲覧。「(兼松都市開発(株)が運営するショッピングセンター「デイスターモール野洲」の核店舗として出店する(原文ママ))」
- ^ a b “ビワコマイアミランド”. 野洲市湖岸開発. 2023年3月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月11日閲覧。
- ^ “マイアミ浜オートキャンプ場”. 野洲市商工会. 2023年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年6月11日閲覧。
- ^ “野洲川大花火大会”. こころに残る滋賀の風景. 滋賀県. 2023年5月10日閲覧。
- ^ “野洲文化ホールの愛称が「シライシアター野洲」となります”. 野洲文化ホール (2019年11月22日). 2020年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月22日閲覧。
- ^ a b “さざなみホール”. 野洲市. 2023年4月22日閲覧。
- ^ 新建築1993年2月号[要ページ番号]