豊田 武(とよだ たけし、1910年明治43年)3月9日[1] - 1980年昭和55年)3月29日[2])は、日本歴史学者文学博士東京大学論文博士・1955年)(学位論文「中世日本商業史の研究」)。東北大学名誉教授。日本中世史専攻。

来歴

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東京出身。1926年東京府立第一中学校修了[3]1929年浦和高等学校文科乙類卒業[4]1932年東京帝国大学文学部国史学科卒業[1][5]。同年から文部省宗教局嘱託[1][6]として宗教制度調査に携わる[7]1939年[8]東京女子高等師範学校助教授[9]となり、1941年[8]に教授[10]1945年文部省図書監修官[11][12]として教科書局勤務を経て、1947年東北帝国大学教授[1]村松恒一郎川上多助門下で戦死した及川完助教授の代わりに、1952年から1957年まで一橋大学兼任教授として日本経済史を教えた[13]1955年「中世日本商業史の研究」で文学博士東京大学)の学位を取得[1][14]1973年定年退官、東北大学名誉教授、法政大学教授[1]。著作集全8巻がある。正四位勲三等旭日中綬章[15]

著書

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  • 『日本宗教制度史の研究』厚生閣 1938
  • 『中世日本商業史の研究』岩波書店 1944
  • 『概説日本歴史』大阪教育図書 1948-49
  • 『日本商人史 中世篇』東京堂 1949
  • 『封建社会』三省堂出版 (社会科文庫) 1950
  • 『日本の封建都市』1952 (岩波全書)
  • 『堺 商人の進出と都市の自由』至文堂 (日本歴史新書) 1957
  • 『武士団と村落』吉川弘文館 (日本歴史叢書 1963
  • 『苗字の歴史』1971 中公新書
  • 『英雄と伝説』1976 (塙新書)
  • 『日本史小百科 7 家系』近藤出版社 1978
  • 『日本の封建制社会』吉川弘文館 1980
  • 豊田武著作集』全8巻 吉川弘文館 1982-83

編著

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  • 『新日本史大系 第3巻 中世社会』 朝倉書店 1954
  • 『日本の歴史』全13巻 岡田章雄和歌森太郎共編 読売新聞社 1959-66 
  • 『みちのく歴史散歩』 河出書房新社 1962
  • 『新・日本史年表 改訂版』 中教出版 1962
  • 『体系日本史叢書 第10 産業史 第1』 山川出版社 1964、他に児玉幸多共編で「交通史」「流通史」
  • 『人物・日本の歴史 第5 内乱の時代』 読売新聞社 1966
  • 『東北の歴史』全3巻 吉川弘文館 1967-79
  • 『史料纂集 第1 第1 山科家禮記』飯倉晴武と校訂 続群書類従完成会 1967
  • 『日本の歴史 別巻 日本史の発見』岡田章雄・和歌森太郎 読売新聞社 1969
  • 『たのしいお話日本の歴史』全10巻 豊田芳子共著 集英社 1971-72 
  • 『図説日本の歴史 7 武家の勝利』 集英社 1975
  • 『室町時代 その社会と文化』ジョン・ホール共編 吉川弘文館 1976
  • 『高野山領庄園の支配と構造』 厳南堂書店 1977
  • 『近世の都市と在郷商人』 巌南堂書店 1979

記念論集

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  • 『日本近世史の地方的展開』豊田武教授還暦記念会 吉川弘文館 1973
  • 『日本古代・中世史の地方的展開』豊田武教授還暦記念会 吉川弘文館 1973
  • 『日本中世の政治と文化』豊田武先生古稀記念会 吉川弘文館 1980
  • 『日本近世の政治と社会』豊田武先生古稀記念会 吉川弘文館 1980

参考文献

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  • 日本人名大辞典
  • 署名無し「豊田武先生略年譜・著書・論文目録」『法政史学』第32号、法政大学史学会、1980年、55-60頁、NAID 120005606619 
  • 村上直「豊田武先生の御逝去を悲しむ」『法政史学』第33号、法政大学史学会、1981年、78-80頁、NAID 120005606627 
  • 法政大学史学会(編)「豊田武先生追悼」『法政史学』第33号、1981年、78-83頁。 
  • 安丸良夫佐々木潤之介「日本史」『一橋大学学問史 : 一橋大学創立百年記念』一橋大学、1986年、1019-1033頁。NCID BN00758245 

脚注

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  1. ^ a b c d e f 署名無し 1980
  2. ^ 法政大学史学会 1981
  3. ^ 東京府立第一中学校 編『東京府立第一中學校創立五十年史』東京府立第一中学校、1929年10月20日、78頁。NDLJP:1886706/446 
  4. ^ 浦和高等学校 編『浦和高等学校一覧 第8年度(自昭和4年至昭和5年)』浦和高等学校、1929年、260頁。NDLJP:1464026/136 
  5. ^ 3月31日学士試験合格(『官報』第1602号、昭和7年5月6日、p.134
  6. ^ 『文部省職員録 昭和7年10月1日現在』文部大臣官房秘書課、1932年12月10日、28頁。NDLJP:1711340/22 
  7. ^ 豊田武「自序」『日本宗教制度史の研究』厚生閣、1938年、1-2頁。NCID BN12214517 
  8. ^ a b 村上直 1981
  9. ^ 『文部省職員録 昭和14年10月1日現在』文部大臣官房秘書課、1939年、562頁。NDLJP:1711555/282 
  10. ^ 『文部省職員録 昭和16年10月1日現在』文部大臣官房秘書課、1941年、562頁。NDLJP:1711527/292 
  11. ^ 今日出海外九名文部書記官等任免ノ件(任免裁可書・昭和二十年・任免巻二百二十五)”. 国立公文書館デジタルアーカイブ. 国立公文書館 (1945年11月24日). 2024年1月10日閲覧。
  12. ^ 豊田武「総会記念講演(1) 戦後の日本史教育をふり返って」『歴史教育研究』第62号、歴史教育研究所、1979年、2-7頁、ISSN 0913-6517 
  13. ^ 安丸良夫 & 佐々木潤之介 1986
  14. ^ 書誌事項(CiNii Dissertations)”. 国立情報学研究所. 2018年1月11日閲覧。
  15. ^ 『官報』第15970号、昭和55年4月16日、p.8.