神戸マラソン
神戸マラソン(こうべマラソン、英語: Kobe Marathon)は、兵庫県神戸市で開催される大規模な市民参加型マラソン大会である。
神戸マラソン | |
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三宮スタート地点 | |
開催地 | 兵庫県神戸市 |
開催時期 | 11月 |
種類 | ロードコース |
距離 | マラソン / クォーターマラソン |
創立 | 2011年 |
スポンサー | シスメックス |
公式サイト | kobe-marathon.net |
沿革
編集2010年5月27日、第1回「ひょうご・神戸マラソン(仮称)開催準備委員会」が開かれ、2010年まで31回開催された「神戸全日本女子ハーフマラソン」を発展的解消する形として開催へ向けての協議が始まった。
2010年9月8日、第1回「神戸マラソン」の2011年からの開催が発表された。
2011年、第1回「神戸マラソン」開催前、そのスタート地点に「日本マラソン発祥の石碑」が設置された。これは、1909年(明治42年)3月21日に日本で最初のマラソン大会「マラソン大競走」が神戸市で開催されたことを記念する石碑である[1]。
第10回大会は、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から、2020年の開催予定から1年延期となった[2]。しかし2021年も新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、2年連続で中止となり、結局2022年に第10回が3年越しで行われた。
2018年にはワールドアスレティックス(当時は国際陸上競技連盟)ブロンズラベルを、2020年にはシルバーラベルに認定された[3]。第10回大会は感染症対策への対応等による開催経費の見直しに伴い、ラベルレースとしての大会運営は実施しないことになった。
2021年、兵庫県は2022年の第10回を最後に主催者から外れ協賛者の一部として経費の一部を支援することを検討していることが報じられたが[4]、結局2023年の第11回以降も引き続き主催者として関わることになった。
概要
編集参加者は2万人で、制限時間は7時間。フルマラソン(42.195km、参加定員20000人)のみ。なお2015年までは、クォーターマラソン(10.6km、同2000人)も創設されていた。制限時間のほか、途中9ヶ所の関門にはそれぞれ、閉鎖時刻が設定される。2段階のウェーブスタートが採用されており、第2ウェーブは第1ウェーブの15分後のスタートとなるが、閉鎖時刻は第1ウェーブの号砲基準で設定されているため、第2ウェーブのランナーは実質的に制限時間が15分以上短くなる。
コース
編集神戸市役所前をスタートし、ハーバーランド、長田・鷹取地区を経由して、明石海峡大橋(舞子公園付近)で折り返した後、駒ヶ林・和田岬地区、浜手バイパス、神戸大橋を経由して、ポートアイランドの市民広場付近をフィニッシュ地点とする[5]。
参加資格
編集開催年の4月1日現在、フルマラソンは、満18歳以上で6時間40分以内で完走できる男女。車いすでの参加は不可。参加料は、フルマラソンが10,300円(チャリティー募金100円を含む)。
優勝者
編集-数字- は優勝回数、 は(当時の)大会記録。
開催日 | 男子選手 | 記録 | 女子選手 | 記録 | |
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1 | 2011年11月20日 | 中山卓也 (JPN) | 2時間24分13秒 | 上谷聡子 (JPN) | 2時間40分45秒 |
2 | 2012年11月25日 | 高橋謙介 (JPN) | 2時間21分13秒 | 大内唯衣 (JPN) | 2時間39分52秒 |
3 | 2013年11月17日 | 新井広憲 (JPN) | 2時間17分01秒 | 田中千洋 (JPN) | 2時間36分53秒 |
4 | 2014年11月23日 | ハロン・マレル (KEN)[6] | 2時間13分45秒 | 斎藤公美 (JPN)[7] | 2時間38分23秒 |
5 | 2015年11月15日 | 鈴木忠 (JPN)[8] | 2時間18分01秒 | 杉谷優衣 (JPN) | 2時間42分01秒 |
6 | 2016年11月20日 | モリス・ムワンギ (KEN)[9] | 2時間22分31秒 | ジャクリーン・キプリモ (KEN)[10] | 2時間40分07秒 |
7 | 2017年11月19日 | クァリル・ルムシェ (MAR)[11] | 2時間12分49秒 | メーガンP・クリフチン (USA)[12] | 2時間33分14秒 |
8 | 2018年11月18日 | クァリル・ルムシェ (MAR)-2- | 2時間13分54秒 | スーザン・ジェロティク (KEN) | 2時間31分38秒 |
9 | 2019年11月17日 | ジョフレイ・クスロ (UGA) | 2時間08分46秒 | 山口遥 (JPN) | 2時間27分39秒 |
10 | 2022年11月20日 | エルカナ・ランガット (KEN) | 2時間12分47秒 | シャロン・ケンボイ (KEN) | 2時間29分13秒 |
11 | 2023年11月19日 | バーナバ・キプコエチ (KEN) | 2時間11分19秒 | 堀江美里 (JPN) | 2時間33分04秒 |
運営結果
編集フルマラソン | クォーターマラソン | 合計 | 沿道応援人数 | |
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1 | 20,103 (97.4%) / 20,642 | 2,300 (99.3%) / 2,316 | 22,403 (97.6%) / 22,958 | 523,000 |
2 | 16,818 (97.7%) / 17,215 | 1,841 (97.5%) / 1,888 | 18,659 (97.7%) / 19,103 | 557,500 |
3 | 17,816 (97.5%) / 18,267 | 2,082 (97.1%) / 2,144 | 19,898 (97.5%) / 20,411 | 585,500 |
4 | 17,213 (97.8%) / 17,597 | 1,746 (97.9%) / 1,783 | 18,959 (98.2%) / 19,380 | 616,000 |
5 | 17,087 (97.0%) / 17,621 | 1,931 (94.7%) / 2,039 | 19,018 (97.0%) / 19,660 | 612,000 |
フルマラソン | 沿道応援人数 | |
---|---|---|
6 | 18,814 (96.1%) / 19,570 | 600,000 |
7 | 18,949 (96.1%) / 19,709 | 600,000 |
完走者 (%) / 出走者 |
運営
編集主催
共催
主管
- 兵庫陸上競技協会
後援
特別協賛
協賛
特別協力
- 神戸市スポーツ協会
協力
中継
編集- 2011年の第1回大会からサンテレビが生中継を行う。放送時間は8:30 - 16:15で、このうち8:30 - 12:00は第1部、12:00 - 15:00は第2部としてマルチチャンネル放送を行い、サブチャンネルで放送される。15:00 - 放送終了までは第3部として、再びメインチャンネルでの放送となる。中継は、大会の特別協賛社であるシスメックスの冠スポンサーによる「シスメックススポーツスペシャル」として放送される。実況は湯浅明彦が担当し、リポーターはサンテレビのアナウンサーの他に、かつては神谷ゆう子やサンテレビのディレクターである松井愛が担当。レースの解説は中継時のシスメックス女子陸上競技部の監督や小崎まり(ノーリツ陸上競技部ヘッドコーチ兼選手)が担当し、兵庫県出身の元陸上選手である小林祐梨子がゲストとして出演している。かつては、おしゃれコーナーの解説として神戸コレクションの発起人である高田恵太郎(株式会社ぜんまい代表取締役)が出演していた。
- 第1回大会は8:30 - 10:00と13:00 - 16:30の枠で放送された。
- 第2回大会は上記のマルチチャンネル方式で、8:30 - 16:30の枠で放送された。
- 大会が再延期となった2021年には、11月15日の12:30 - 13:30の枠で特別番組として『シスメックススポーツスペシャル 素直!謙虚!「感謝と友情」でつなぐ神戸マラソン』を放送。ナビゲーターは第2回大会を完走した森脇健児が担当し、ゲストには兵庫県出身でこの年に行われた東京オリンピックに出場した田中希実や、その母で第3回大会で優勝した田中千洋などが出演した。
- 第10回大会には、第3部に中間淳太(ジャニーズWEST)がゲスト出演。
- 2018年の第8回大会からは、サンテレビのYouTube公式チャンネルや公式Facebookでのライブ配信が、8:57 - 11:58の時間帯で行われている。
- 大会の一週間後には、ABCテレビで約55分の特別番組が第8回大会まで放送されていた。第8回大会は大会の二週間後に放送された。この番組も「シスメックススポーツスペシャル」として放送されていた。
- 第2回大会から第7回大会まではBS朝日で放送されていた。第2回大会のみは上記の放送翌日に放送され、以降は上記の放送一週間後に放送されていた。
- 第3回大会からは、ラジオ関西でも生中継が行われている。
- 第8回大会までは、JCOMでも生中継が行われていた。第8回大会では、JCOMの地域情報アプリ「ど・ろーかる」でも配信された。
トラブル
編集脚注
編集- ^ 日本マラソン発祥の地神戸-神戸市HP
- ^ 神戸マラソン中止(第10回大会の延期)のお知らせ 神戸マラソン公式ホームページ 2020年6月5日
- ^ [1]
- ^ “神戸マラソン、県が主催から協賛へ 第10回大会最後に” (Japanese). 神戸新聞NEXT (2021年12月16日). 2021年12月18日閲覧。
- ^ “終盤の難所、神戸マラソン名物に 心臓破りの坂”. 神戸新聞 (2018年10月18日). 2018年10月25日閲覧。
- ^ “神戸マラソン男子 ハロン・マレルが大会新でV”. 2014年11月23日閲覧。
- ^ “神戸マラソン男子 神戸マラソン女子 斎藤が初優勝”. 2014年11月23日閲覧。
- ^ “神戸マラソン、男女とも初優勝”. 2015年11月18日閲覧。
- ^ “男子はムワンギが初V、八木2位 神戸マラソン”. 2016年11月20日閲覧。
- ^ “女子はキプリモが初V、新立が2位 神戸マラソン”. 2016年11月20日閲覧。
- ^ “男子Vのルムシェ、序盤ロスも「自信あった」 神戸マラソン”. 2017年11月19日閲覧。
- ^ “女子Vのクリフチン「声援のおかげ」 神戸マラソン”. 2017年11月19日閲覧。
- ^ 神戸マラソン大膨張、5千人に「当選」誤送信 読売新聞 2011年6月30日
関連項目
編集- 近畿地方開催の都市型市民参加型マラソン