破天荒
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破天荒(はてんこう)は、故事成語のひとつ。意味は、「今まで人がなし得なかったことを初めて行うこと」、「前人未到の境地を切り開くこと」。
読み下しは「天荒を破る」。
日本の文化庁が2008(平成20)年度に日本人を対象に実施した「国語に関する世論調査」によると、64.2 %の日本人が「豪快で大胆な様子」という意味に誤解、あるいは誤用していることが判明した[1]。なお、このような誤解そして誤用は、既に大正時代には広まっていた形跡がある[注釈 1]。
由来
編集中国の唐代、王朝成立から100年以上経た後も、荊州(現在の湖北省)から官吏登用試験である科挙の合格者が出ず、世の人はこの状況を「天荒」と称した。天荒とは本来「未開の地」もしくは「凶作などで雑草の生い茂る様」を言う。やがて劉蛻(りゅうぜい)という人物が荊州から初めて科挙に合格すると、人々は「天荒を破った」と言った故事に由来する。旧説には、天地未開の混沌した状態(天荒)を破り開く意がある。
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ “平成20年度「国語に関する世論調査」の結果について”. 文化庁. 2009年9月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月5日閲覧。
- ^ 下中弥三郎, 秋永常次郎 編『や、此は便利だ : ポケット顧問』平凡社〈平凡社ライブラリー, 947〉、2023年、189頁。ISBN 9784582769470。
- ^ 唐荊州衣冠藪澤、毎歳解送擧人、多不成名。號曰、天荒解。劉蛻舍人、以荊解及第。號爲破天荒。(『北夢瑣言』巻四、「唐摭言」ニ)