田村奈巳
日本の女優
田村 奈巳(たむら なみ、1942年3月4日 - )は、日本の女優。本名は平野 まゆみ。旧姓・旧芸名は田村 まゆみ。
たむら なみ 田村 奈巳 | |
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本名 | 平野 まゆみ |
別名義 | 田村 まゆみ |
生年月日 | 1942年3月4日(82歳) |
出生地 | 日本・東京府東京市淀橋区 |
血液型 | O型 |
職業 | 女優 |
活動期間 | 1959年 - 1973年、1984年 - |
活動内容 | 映画、テレビドラマ |
著名な家族 |
父・田村しげる(作曲家) 母・寺尾智沙(作詞家) |
経歴
編集作曲家田村しげると作詞家寺尾智沙の両親の下、東京市淀橋区(現・東京都新宿区)下落合生まれ[1]。渋谷区千駄ヶ谷出身。宝仙学園高等学校卒業[2]。
小学6年生の頃からラジオ番組や雑誌モデル、テレビドラマに出演。江波杏子とは近所の幼馴染だった。高校の同級生でもあり、仲良しグループのメンバーでもあった[3]。
高校在学中の1959年、東宝に入社し、同年、本名のまま映画『ある日わたしは』でデビューした。1960年、田村を含め共に16歳だった浜美枝、星由里子の三人娘が「ペットのように可愛い」ため、夏木陽介が「東宝のスリーペットだね」と言ったことから正式に「東宝スリーペット」として売り出され、盛大な披露パーティーも催された。3人をメインにした『サラリーガール読本 お転婆社員』も同年に公開された。
1961年に芸名を田村奈巳に改め『野盗風の中を走る』など着実に出演作を重ねる。スリーペットではもっとも大人しい雰囲気で、東宝女優らしい清楚さを発揮した。
1966年にフリーとなり、その後も映画・テレビドラマに出演して1973年に結婚を機に一旦引退するも、1984年に女優に復帰した。恩顧の岡本喜八監督に請われての『大誘拐 RAINBOW KIDS』(1991年)では、中年期に入っても往時と変わらない可憐さを見せている。
2012年に発売された『復刻 円谷TVドラマライブラリー 怪奇大作戦 DVD-BOX』発売記念座談会に監督の飯島敏宏、脚本の上原正三らと共に参加した[4]。
エピソード
編集主な出演
編集映画
編集- ある日わたしは(1959年9月8日、東宝) - 金子とも子
- 恐るべき火遊び(1959年11月15日、東宝) - 矢吹医院看護婦
- 女が階段を上る時(1960年1月15日、東宝)- 銀行員
- 若い素肌(1960年3月22日、東宝) - 小林美代子
- サラリーガール読本 お転婆社員(1960年6月15日、東宝)
- サラリーマン目白三平 女房の顔の巻(1960年6月22日、東宝) - 小牧和子
- サラリーマン目白三平 亭主のためいきの巻(1960年7月5日、東宝) - 小牧和子
- ふんどし医者(1960年8月14日、東宝) - みよ
- 独立愚連隊西へ(1960年10月30日、東宝) - 中国の少女
- 唄祭ロマンス道中(1960年10月30日、宝塚映画)
- 情無用の罠(1961年2月1日、東宝)
- 守屋浩の三度笠シリーズ 有難や三度笠(1961年8月6日、東宝) - お松
- 真紅の男(1961年9月12日、東宝)
- 野盗風の中を走る(1961年11月22日、東宝)
- どぶ鼠作戦(1962年6月1日、東宝)
- 重役候補生No.1(1962年7月7日、東宝)
- 日本一の若大将(1962年7月14日、東宝) - 越智英子
- 早乙女家の娘たち(1962年9月8日、東宝) - 竹子
- 六本木の夜 愛して愛して(1963年1月29日、東宝)
- サラリーマン無鉄砲一家(1963年2月8日、東宝)
- 素晴らしい悪女(1963年2月16日、東宝)
- 河内風土記 おいろけ繁盛記(1963年4月21日、宝塚映画)
- 秘剣(1963年8月31日、東宝) - 勢以
- 江分利満氏の優雅な生活(1963年11月16日、東宝) - ミチ子
- 恐怖の時間(1964年2月1日、東宝)
- ただいま診察中(1964年5月30日、東宝) - 笛子
- 侍(1965年1月3日、東宝=三船プロ) - 八重
- 勇者のみ(1965年1月15日、東京映画=シナトラ・エンタープライズ)
- 馬鹿と鋏(1965年12月5日、東宝)
- 若い娘がいっぱい(1966年4月3日、東宝) - 昌子
- 侠客三国志 佐渡ケ島の決斗(1966年10月1日、東映)
- 伊豆の踊子(1967年2月25日、東宝) - 千代子
- 怪談残酷物語(1968年5月31日、松竹) - 黒坂たえ
- 斬る(1968年6月22日、東宝) - よう
- 死ぬにはまだ早い(1968年6月14日、東宝)
- 恋の乙女川(1969年1月11日、松竹) - 幾代
- 現代やくざ 与太者の掟(1969年2月1日、東映)- 樋口道子
- ごろつき部隊(1969年9月19日、東映) - 桂子
- 悪魔が呼んでいる(1970年7月4日、東宝)
- 激動の昭和史 軍閥(1970年8月11日、東宝) - 新井きみ江
- 大誘拐 RAINBOW KIDS(1991年1月15日、製作委員会) - 柳川英子
- 助太刀屋助六(2001年、東宝)
- ニッポニア・ニッポン(2019年、ラピュタ阿佐ヶ谷)
テレビドラマ
編集- 娘の結婚(1964年、NTV)
- ウルトラシリーズ(TBS / 円谷プロ)
- マグマ大使 第17話「ガレオン地球を攻撃せよ!」(1966年、CX)- モッズ病院看護婦
- オヤジも受験生(1967年、NTV)
- 三匹の侍 第5シリーズ 第9話「鶴之助参る」(1967年、CX) - お京
- 風 第13話「絵姿五人小町」(1967年、TBS) - お光
- 怪奇大作戦 第8話「光る通り魔」(1968年、TBS / 円谷プロ)- 北都住宅公団・林洋子(会計課職員)※ クレジットは田村奈美
- 刑事さん 第2シリーズ 第1話「血液型BMQE」(1968年、NET)
- 剣(1968年、NTV)
- ローンウルフ 一匹狼 第35話「真夜中の顔」(1968年、日本テレビ)
- 愛のうず潮(1968年、NET)
- ポーラテレビ小説「三人の母」(1968年 - 1969年、TBS) - しか
- キイハンター(TBS)
- 第36話「金庫に消えた女」(1968年)
- 第53話「皆殺しの標的」(1969年)
- 第82話「暗殺航路に進路をとれ」(1969年)
- 第123話「私たちは殺されたくない」(1970年)
- 第150話「殺人スコッチ2日酔い作戦」(1971年)
- 第164話「わたしは大空の死刑執行人」(1971年)
- 第177話「殺しはキッスで始まった」(1971年) - 美紀
- 第259話「情無用のライセンス」(1973年) - 早坂の妻
- 特命捜査室 第6話「吸血鬼のキスマーク」(1969年、CX)
- 見合い恋愛 第7話「青空と恋人」(1968年、NTV)
- わたしは許さない(1970年、KTV)
- 日本怪談劇場 第11話「怪談耳なし芳一」(1970年、東京12チャンネル) - 汀
- アテンションプリーズ(1970年 - 1971年、TBS)第6回・第20回・第27回 - 高村機長の妻
- 水戸黄門 第2部 第11話「四人の無法者-能代-」(1970年、TBS) - お静
- 徳川おんな絵巻 第46話「生きていた霊魂」・第47話「呪われた美女」(1971年、KTV) - お広
- あほんだれ一代(1971年、NHK)
- 大岡越前 第2部 第21話「勇気ある挑戦」(1971年、TBS) - お仙
- 火曜日の女シリーズ 山峡の章(1972年、NTV)- 小野喜久子
- 眠狂四郎 第5話「仇花に露が煌めく」(1972年、KTV)
- 赤ひげ 第13話「徒労に賭ける」(1973年、NHK)
- 太陽にほえろ!(東宝 / NTV)
- 第611話「無口な男」(1984年) - 西本美沙子
- 第662話「制服よさらば」(1985年) - 古川夫人
- 第713話「エスパー少女・愛」(1986年) - 西谷夫人
- 誇りの報酬 第46話「恋のかけら」(1986年、NTV)
- 特捜最前線 第496話「魔のクリスマスプレゼント!」(1986年、ANB)
- ジャングル 第8話「少女失踪事件」(1987年、NTV) - 岡崎崇子
- 金曜女のドラマスペシャル / 青葉城恋歌殺人事件(1987年、CX)
- あきれた刑事 第11話「桃色吐息」(1988年、NTV) - 吉本寮長
- 土曜ワイド劇場 (ANB)
- 美人レポーター殺人事件(1988年)
- 私兵刑事 トリカブト殺人の謎(1993年) - 野宮暁子
- 女医翔子の華麗なる復讐(1994年)
- 兜町(1989年、TBS)
- 火曜サスペンス劇場 (NTV)
- あしながおじさん殺人事件(1989年)
- 陰膳(1995年)
- 拝啓自治会長殿(1995年、NHK)
- はぐれ刑事純情派XII 第11話「謎の投身自殺!? 夫の退職金を盗んだ女!」(1999年、ANB) ‐ 前田好子
DVD
編集- 夢の足跡2 少年の思い出 田村奈巳×古谷敏 俳優人生を語る 杜の都仙台の旅 (2016年、有限会社ロングラン)
その他のテレビ番組
編集- クイズ面白ゼミナール(NHK総合)
- 一枚の写真(フジテレビ)
参考文献
編集- 東宝映画友の会機関誌『東宝映画』1960年6月号(「東宝スリーペット誕生!座談会」「東宝スリーペット披露会」)
脚注
編集- ^ 桜井浩子ROCO TALK#31 ゲスト:田村奈巳さん(第1話)2022年4月1日 - YouTube
- ^ “田村奈己 - 人物情報・関連映画”. 映画DB. 2020年6月27日閲覧。
- ^ 『大映グラフ』、1964年12月号、21頁
- ^ 「復刻 円谷TVドラマライブラリー 怪奇大作戦 DVD-BOX」の発売記念座談会に当時のスタッフ&キャストが集結!。
- ^ 『ウルトラ怪獣DVDコレクション9 ペギラ』(講談社)第10ページより。