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'''しおかぜ'''は、[[四国旅客鉄道]](JR四国)および[[西日本旅客鉄道]](JR西日本)が[[岡山駅]] - [[伊予西条駅]]・[[松山駅 (愛媛県)|松山駅]]を[[宇野線]]・[[本四備讃線]]・[[予讃線]]経由で運行している[[特別急行列車]]である。
== 概要 ==
[[山陽新幹線]]に接続して、岡山市と[[香川県]]の[[西讃]]・[[愛媛県]]の各都市を結ぶJR四国の主力列車である。
[[1988年]][[4月10日]]に[[本四備讃線]]([[瀬戸大橋線]])が開通に伴って岡山駅発着に変更され、引き続き高松駅を発着する列車は「[[いしづち (列車)|いしづち]]」として運転されるようになった。
=== 列車名の由来 ===
[[瀬戸内海]]の「海から吹く塩気を含んだ風」である[[潮風]]を[[平仮名]]表記にしたものである。「しおかぜ」の名称は、[[1965年]]から[[1968年]]まで、[[新大阪駅]] - [[広島駅]]間を運行する特急の名称として使用された(「[[山陽本線優等列車沿革]]」を参照)。また、[[房総]]地区の[[臨時列車]]にも漢字は異なるが「[[さざなみ (列車)|汐風]]」が存在していた。
== 平成期からの運行概況 ==
岡山駅 - 松山駅間で下り15本・上り14本、伊予西条駅 - 岡山駅間で上り1本が運転されている。
[[岡山駅]] - [[児島駅]] - [[宇多津駅]] - [[丸亀駅]] - [[多度津駅]] - ([[詫間駅]]) - ([[高瀬駅 (香川県)|高瀬駅]]) - [[観音寺駅 (香川県)|観音寺駅]] - [[川之江駅]] - [[伊予三島駅]] - [[新居浜駅]] - [[伊予西条駅]] - [[壬生川駅]] - [[今治駅]] - ([[伊予北条駅]]) - [[松山駅 (愛媛県)|松山駅]]
* ( )は一部列車のみ停車。
** 詫間駅:下り1・:1-3・8・23 - ・25・27・29号/上り2 - 8・30号が停車。
** 高瀬駅:下り:2・4・6・23 - ・25・27・29号/上り2 - 6・30号が停車。
** 伊予北条駅:下り1:1・13 - 29号/上り4 - ・6・8・10・12・13・26・28 - 30号が停車。
** 修学旅行・団体利用により、4月に[[豊浜停車駅でない駅]]に停車することもある。
* 停車駅の詳細は以下の表を参照(2020年3月現在)。
**{{Maru|■}}:全列車停車
**{{Maru|●}}:大部分停車、一部の列車が通過。
**{{Maru|○}}:大部分通過、一部の列車が停車。
** -:通過
{| class="wikitable" style="text-align:center; font-size:80%; margin:1em 0em 2em 3em;"
|+
!運行時間帯\駅名
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[岡山駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[児島駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[宇多津駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[丸亀駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[多度津駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[詫間駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[高瀬駅 (香川県)|高瀬駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[観音寺駅 (香川県)|観音寺駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[川之江駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[伊予三島駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[新居浜駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[伊予西条駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[壬生川駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[今治駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[伊予北条駅]]
!style="width:1em; line-height:1.2em;"|[[松山駅 (愛媛県)|松山駅]]
!備考
|-
!日中
|{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|○}}||-||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||-||{{Maru|■}}
|style="text-align:left; "|下りの朝1便のみ詫間に停車。
|-
!朝・夕方・夜
|{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|●}}||{{Maru|●}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}||{{Maru|■}}
|style="text-align:left; "|夕方便、および上りの午前中一部は詫間・高瀬通過。朝の上下1往復は詫間停車、高瀬通過。
|-
|}
=== 使用車両・編成 ===
* 全車禁煙
* 座席種別・編成を変更する場合がある。
* 下り9・21号/上り10・21・22号はアンパンマン列車で運転。
; 凡例
: {{bgcolor|#cf9|G}}=[[グリーン車]][[座席指定席|指定席]]
沿線一部[[地方公共団体|自治体]]が、「しおかぜ」の[[軌間可変電車|フリーゲージトレイン]]化による[[新大阪駅]]直通列車運行を要望しており、実際にフリーゲージトレイン試作車による試験運転が行われている。すでに電化されているため、「南風」よりも実現性が高いものの、沿線自治体の姿勢が一貫していない上に、どの自治体も財政が厳しく、強く推進されていないのが現状である。
JR四国は2006年に[[国土交通省]]交通政策審議会・交通体系分科会の地域公共交通部会に提出した資料の中で、長期的に望まれる投資として瀬戸大橋線を介したフリーゲージトレインによる新幹線直通列車を挙げている<ref>{{Cite web|url=http://www.mlit.go.jp/singikai/koutusin/koutu/chiiki/3/images/04.pdf|format=PDF|title=四国地域における鉄道等の活性化について 第3回地域公共交通部会資料|publisher=[[四国旅客鉄道]]・[[国土交通省]]|page= |date=2006-11-14|accessdate=2014-11-08|archiveurl= |archivedate= }}</ref>。これとあわせて予讃線の伊予市 - 宇和島間の電化や伊予西条 - 松山間の短絡線([[高縄半島]]の付け根を結ぶ)も挙げられており、フリーゲージトレインが具体化した場合にはこれらの投資の必要性を考えているとみられる。JR四国の松田清宏社長(当時)も2008年の雑誌の対談記事でそうした主旨の発言をおこなっている{{refnest|group=注釈|ただし、この出典記事では財政的な側面については、フリーゲージ車両の製造にかかる1両5億円といわれる費用について「どういう財政スキームが用意できるかという課題」にのみ言及しており、他の設備投資の財政的課題には触れられていない<ref>{{Cite journal|和書|author= |coauthors= |editor=松田清宏・今城光英|year=2008|month=04|title=JR四国の20年を語る|journal=[[鉄道ピクトリアル]]|publisher=[[電気車研究会|鉄道図書刊行会]]|issue=802|pages=10-18|id= |isbn= }}</ref>。}}。
2010年には、松田会長(同年6月に社長から異動)や[[泉雅文]]社長が、高縄半島の付け根の短絡線による予讃線の時間短縮について相次いで言及した<ref>{{Cite news|url=http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/ehime/101209/ehm1012090210002-n1.htm|title=西条−松山の鉄道高速化を提案 JR四国会長 愛媛|newspaper=[[産経新聞]]([[MSN]]産経ニュース)|publisher=[[産業経済新聞社]]|date=2010-12-09|accessdate=2010-12-09|archiveurl=https://web.archive.org/web/20101212201923/http://sankei.jp.msn.com/region/shikoku/ehime/101209/ehm1012090210002-n1.htm|archivedate=2010年12月12日|deadlinkdate=2018年3月}}</ref><ref>{{Cite news|url=http://mytown.asahi.com/kochi/news.php?k_id=40000001009250002|title=活路開くか特急高速化--JR四国|newspaper=[[朝日新聞]]高知版([[朝日新聞デジタル]])|publisher=[[朝日新聞社]]|date=2010-09-25|accessdate=2010-09-25|archiveurl= |archivedate= }}{{リンク切れ|date=2014年11月}}</ref>。泉社長はこれを含めた高速化(土讃線・高徳線を含む)の費用を1500億円と述べ、国の支援を求めているとしている。
== 沿革 ==
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