横浜国際平和会議場
横浜国際平和会議場(よこはまこくさいへいわかいぎじょう、英語: Pacific Convention Plaza Yokohama)は、神奈川県横浜市西区みなとみらい一丁目にある国際会議場と展示ホール、ホテルなどからなるコンベンション・センターおよびその運営会社の名称。
横浜国際平和会議場(パシフィコ横浜) Pacific Convention Plaza Yokohama | |
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パシフィコ横浜(会議センター側) | |
情報 | |
用途 | 展示施設・会議場 |
事業主体 | 国土交通省、株式会社横浜国際平和会議場 |
管理運営 | 株式会社横浜国際平和会議場 |
敷地面積 | 約51,000 m2[1] |
延床面積 |
約167,700 m2 [1](施設全体) 約20,000 m2[2](展示ホール) |
駐車台数 | 1,154台(みなとみらい公共駐車場)[3] |
着工 | 1988年12月 |
竣工 | 1991年7月29日 |
開館開所 | 1991年8月22日 |
所在地 |
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1 |
座標 | 北緯35度27分36.05秒 東経139度38分6.95秒 / 北緯35.4600139度 東経139.6352639度座標: 北緯35度27分36.05秒 東経139度38分6.95秒 / 北緯35.4600139度 東経139.6352639度 |
横浜みなとみらい国際コンベンションセンター(パシフィコ横浜ノース) Yokohama Minato Mirai International Convention Center | |
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パシフィコ横浜ノース | |
情報 | |
用途 | MICE施設(多目的ホール・会議場) |
事業主体 | 横浜市、株式会社横浜グローバルMICE |
管理運営 | 株式会社横浜国際平和会議場 |
敷地面積 | 約21,000 m2[4] |
延床面積 | 約46,300 m2[4](施設全体) |
階数 | 地上6階・地下1階 [4] |
高さ | 約36 m [4] |
駐車台数 | 152台(ノース駐車場)[3] |
着工 | 2017年8月1日 |
竣工 | 2020年3月31日[5] |
開館開所 | 2020年4月24日 |
所在地 |
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-2 |
パシフィコ横浜・国立大ホール (国立横浜国際会議場) National Convention Hall of Yokohama | |
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情報 | |
完成 | 1994年4月 |
開館 | 1994年4月25日 |
開館公演 | THE ALFEE |
客席数 | 5,002席(1階席:3,260席、2階席:994席、3階席:748席) |
用途 | 国際会議、各種大会、コンサート、舞台 |
運営 | 株式会社横浜国際平和会議場 |
所在地 |
〒220-0012 横浜市西区みなとみらい1-1-1 |
施設の通称はパシフィコ横浜 (PACIFICO YOKOHAMA) 。「パシフィコ」は、「Pacific + Convention」を基にした造語である[6]。近年ではMICE施設としての機能の強化が図られている。また、国際会議の開催件数(会場別)が19年連続で国内最多になるなど[7]、日本を代表する国際会議場である。
本項では、隣接地に整備された「横浜みなとみらい国際コンベンションセンター」(通称: パシフィコ横浜ノース)についても扱う(後節参照)。
概要
編集民活法(民間事業者の能力の活用による特定施設の整備の促進に関する臨時措置法)の全国第1号の施設[8]としてみなとみらい地区(国際大通り沿いの18・22街区)に建設され、1991年7月29日に会議センターとヨコハマグランドインターコンチネンタルホテルが最初に完成。続けて10月12日に展示ホールも完成した。さらに1994年4月25日には国立大ホール[注 1](国立横浜国際会議場)が落成し、こけら落しはTHE ALFEEが行った。
2002 FIFAワールドカップのメインプレスセンター設置のため、2001年に展示ホールが増設された。2010年代には展示ホールの稼働率が限界に近づいていることから更なる拡張も計画され[9]、隣接地(20街区)に新たな展示場が整備された(詳細は後節)。
アジア太平洋経済協力首脳会議 (APEC) を2010年に開催。この他にも、国際会議やコンサート、展示会などが数多く開催されており、情報処理技術者試験・中小企業診断士試験の会場としても使用された実績がある(後節も参照)。また、特撮を含むテレビドラマのロケに使われる場合もある。
当施設の中心にある円形広場(プラザ)より各施設へは「国際交流ゾーン」という石畳が敷かれた通路で接続[10]。また国際大通りを挟んで向かい側にあるクイーンズスクエア横浜(24街区)と歩行者デッキ「クイーンモール橋」(連絡橋)により接続するほか、隣接する海側の臨港パーク(19街区)ともデッキ(現状は仮設構造、2021年度より本設デッキの整備実施計画あり)で接続されている。
当施設を運営する株式会社横浜国際平和会議場は、臨港パークも管理している。同社は、当施設から出る廃プラスチックなどの産業廃棄物や、食品廃棄物を発酵させたメタンを燃料とする廃棄物発電(火力発電)を他社と協力して行っており、得られた電力は臨港パークにも供給している[11]。
20街区における施設拡張計画
編集当施設はみなとみらい地区の18街区と22街区にまたがって立地しているが、北側に隣接する20街区(敷地面積約2万2千m2)にて新たな複合展示施設をPFI方式(民間資金を活用、施設の設計・建設・供用後20年間の維持管理を含む)で整備する方針が決められた[12][13][14][15][16]。PFIの手続きは2014年度より開始しており、横浜市は2015年8月に竹中工務店グループを設計・整備事業者に選定し[17]、同年12月には同社を代表とする特別目的会社横浜グローバルMICEとの契約締結を完了[18]、2020年4月の開業を目指し整備が進められた[注 2][15][19](施工期間: 2017年4月〜2020年3月[20][21])。総事業費は200億円規模を見込む[14]。また、施設完成後の運営手法については運営権を設定した上で企業に売却するコンセッション方式(施設を市が所有したまま運営権のみ売却)を採用しており、2016年12月には運営事業者を既存施設の所有・運営者でもある横浜国際平和会議場に決定(契約期間: 2017年3月下旬〜2040年3月末)[20][21][22]、両施設の一体運用による相乗効果とMICE開催都市として競争力・ブランド力の向上などを目標にしている[15][19]。
2018年2月には新展示場(新MICE施設)の名称が「横浜みなとみらい国際コンベンションセンター」(英語: Yokohama Minato Mirai International Convention Center / 通称: パシフィコ横浜ノース〈PACIFICO YOKOHAMA NORTH〉)と発表された[23][24]。
その後、同展示場は当初の計画通り2020年4月24日に開業を迎えた。主要施設として1階に多目的ホール(約6,300m2、最大収容人数約6,000人、8分割まで可能)、2階〜4階に会議室(大中小42室、計6,185m2)を設けており、会議場としては併せて3,000人規模の会議が開催可能となっている[25][26](#ノースも参照)。
- 20街区内併設ホテルとデッキの整備
歩行者動線のキング軸(新施設と同時に整備)を挟んで北側に、リゾートトラストが開発する会員制リゾートホテル「横浜ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート」および一般高級ホテル「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜」(米国ハワイ州オアフ島のホテルブランド「ザ・カハラ・ホテル&リゾート」の世界展開第一号)[27]が共に入る特徴的な外観の建物が建設され、それぞれ2020年9月に開業した[28]。
また、既存施設と接続するデッキ[24]のほかに、前述のキング軸の一部として臨港パークおよび2棟の集合住宅が建つ50街区(国際大通りを挟み新高島駅方面)との間に新たな歩行者デッキも整備され[24]、いずれも2020年4月に開通している[29]。なお、50街区との間の国際大通りを渡る歩行者デッキは一般公募により「キングモール橋 (きょう)」と命名された[30][31]。
施設
編集展示ホール
編集展示会、イベント、コンサートなどが行われる全天候型のフリースペース。展示面積は20,000m²、最大天井高19mでパシフィコ横浜で最大の広さを持ち、4分割可能な無柱構造になっている。なお、柱のない展示スペースとしては名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)の第1展示館と並び日本最大となる。2階にはコンビニやレストランが入居する[32]。
国立大ホール
編集約5,000人収容可能な国内最大級の国際会議場であり、東日本唯一の「国立」会議場。パシフィコ横浜のメイン施設。ホール内は「巻貝」をイメージしており、最大客席は5,002席[33]。
会議センター
編集ヨコハマグランドンターコンチネンタルホテルと接続する会議室。約50の会議室があり、最大は1階のメインホールで、約1,000人収容の劇場式ホールとなっている[34]。外観は「光」をイメージしている。
アネックスホール
編集2001年に展示ホール横に建設された多目的ホール。展示ホール2階のコンコースと接続している。面積は1350m2で、6分割での使用が可能[35]。
ノース
編集大型多目的ホールと42室の会議室から成るMICE施設。国内最大規模の約6,300m2の多目的ホールでは、立食5,000名、着席2,340名でのパーティが開催が可能[36]。
ヨコハマ グランド インターコンチネンタル ホテル
編集屋外エリア
編集「臨港パーク」「国際交流ゾーン」「ぷかりさん橋」「パシフィコ横浜ノース屋外周辺(オーシャンパティオ)」の4つの屋外エリアがある。
ギャラリー
編集-
上部がヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル、下層部は会議センター
-
展示ホール(2012年)
屋根は横浜港に押し寄せる「波」をイメージしている。 -
展示ホール全景(2003年)
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展示ホールの夜景(2003年)
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国立大ホール全景(2024年)
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国立大ホール入口のステンドグラス(2024年)
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国立大ホール2階 シーサイドロビー(2024年)
-
横浜国際協力センター
これまで行われた主なイベント
編集会議・集会
編集- アフリカ開発会議(2008年)
- アジア太平洋経済協力首脳会議 (APEC)(2010年)
- アジア開発銀行年次総会(2017年)
- 日産自動車・タケダ株主総会(タケダのみ2019年開催)
- 高秀秀信元横浜市長市民葬
- 第22回国際電気自動車シンポジウム (EVS22)
- 日本青年会議所サマーコンファレンス(サマコン、毎年7月第3週末に開催)
- Siggraph Asia 2009
- CEDEC(CESAデベロッパーズカンファレンス、2009年 - )
展示会・イベント
編集- 人とくるまのテクノロジー展(1992年 - )
- ジャパンフードサービスショー(1994年 - 2004年)
- ネオロマンスイベント(2000年 - )
- 全国高等学校総合文化祭(2002年)
- ソニードリームワールド(2002年)
- 世界旅行博(現:ツーリズムEXPOジャパン、2002年・2003年)
- 旅フェア(現:ツーリズムEXPOジャパン)
- GUNDAM WAR BIG WAVE
- A&Vフェスタ(2003年 - 2009年)
- 楽器フェア(2003年 - 2011年)
- 国際フィッシングショー(2006年 - )
- ジャパンインターナショナルボートショー(2007年 - )
- ROBODEX(2000年・2002年・2003年)
- 国際航空宇宙展(2004年・2008年)
- ちゃおサマーフェスティバル(2009年 - 2019年)
- テイルズ オブ フェスティバル(2009年 - 2011年)
- CP+(カメラ&フォトイメージングショー、2010年 - )
- 日本国際切手展2011(2011年)
- TYPE-MOON Fes.(2012年、PCゲームソフトブランド「TYPE-MOON」の設立10周年記念イベント)
- 世界鉄道博(2016年)
- ジャパントラックショー(2016年 - )
- ジャパンゴルフフェア(2017年 - )
- 楽天オプティミズム(2019年・2023年)
- ちゃお×りぼん ガールズコミックフェス(2023年-)
大会
編集- イマジンカップ
- 全国豊かな海づくり大会(2005年)
- マジック:ザ・ギャザリング世界選手権(1999年8月、2005年11月にそれぞれ開催)
- 第65回世界SF大会(ワールドコンNippon2007)
- FISMマジック横浜大会(1994年7月25日 - 30日)
- JAPAN DANCE DELIGHT(2006年・2007年・2011年・2012年)
- ETソフトウェアデザインロボットコンテスト(ETロボコン、2005年より開催)
- 第92回世界エスペラント大会(2007年8月4日 - 11日)
- WRO (World Robot Olympiad)(2008年)
- 日本プロテスタント宣教150周年記念大会(2009年7月8・9日)
- ポケモンワールドチャンピオンシップス2010 ラストチャレンジ予選 東日本大会(2010年)
コンサート
編集- 福山雅治 福山☆冬の大感謝祭 (1999年より毎年12月に開催、2010年以降は展示ホールを使用、2022年はぴあアリーナMM、2023年はKアリーナ横浜で開催)
- 神奈川自衛隊音楽まつり
他多数
入学式・卒業式
編集アクセス
編集電車・バス
編集車
編集- 首都高速神奈川1号横羽線「みなとみらいランプ」より約2分
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b パシフィコ横浜(みなとみらいエリアマネジメント公式サイト)
- ^ パシフィコ横浜:展示ホール(公式サイト)
- ^ a b パシフィコ横浜:駐車場のご案内(公式サイト)
- ^ a b c d パシフィコ横浜ノース(みなとみらいエリアマネジメント公式サイト)
- ^ 20街区MICE施設(通称:パシフィコ横浜ノース)の建設状況(横浜市公式サイト)
- ^ パシフィコ横浜:コーポレート・マーク(公式サイト)
- ^ 『2021年JNTO国際会議統計にて「会場別 国際会議開催件数」が国内最多となりました~国内MICE施設1位を19年継続~』(プレスリリース)パシフィコ横浜 公式ウェブサイト、2023年1月31日 。2023年3月7日閲覧。
- ^ 平成3年(1991年)度『運輸白書』(運輸省)
- ^ 横浜市が新展示場、MM21地区20街区に検討 パシフィコの機能拡充/神奈川(神奈川新聞:カナロコ 2012年7月6日)
- ^ パシフィコ横浜:屋外エリア(臨港パーク・国際交流ゾーン・ぷかりさん橋)(公式サイト)
- ^ 「パシフィコ横浜、食品廃棄物で発電 環境負荷を軽減」 日本経済新聞(2019年9月5日)2019年9月24日閲覧
- ^ 横浜市 新たなMICE施設整備、PFIで(『建通新聞』<神奈川> 2014年3月24日)
- ^ みなとみらい21中央地区 20 街区MICE施設の整備事業及び運営事業の進捗状況について〈アーカイブ〉 (PDF) (横浜市文化観光局 平成28年 (2016年) 5月31日)
- ^ a b MM21の新国際展示場、PFI方式で整備へ 20年度開業見通し(『日本経済新聞』2014年3月21日)
- ^ a b c PFI事業者募集 MM21・新たなMICE整備 予定価格378億円(神奈川新聞:カナロコ 2015年1月7日)
- ^ 横浜市:PFI事業者を募集 パシフィコ横浜隣接地、複合展示施設整備 /神奈川(『毎日新聞』2015年1月24日)
- ^ 『みなとみらい21中央地区20街区MICE施設整備事業』の落札者が決定しました!〈アーカイブ〉 (PDF) (横浜市文化観光局 平成27年 (2015年) 8月31日)
- ^ 「みなとみらい21中央地区20街区MICE施設整備事業」における事業契約の締結について(日本管財株式会社 2015年12月18日)
- ^ a b パシフィコ横浜が「20街区MICE施設」の運営事業者に決定 ~横浜市~(展示会とMICE 2016年12月16日)
- ^ a b 横浜市/MM21地区中央20街区MICE施設運営事業/事業者に横浜国際平和会議場(『日刊建設工業新聞』2016年12月6日<5面>)
- ^ a b みなとみらい21中央地区20街区MICE施設の運営事業者が横浜国際平和会議場に決定(ヨコハマ経済新聞 2016年12月7日)
- ^ パシフィコと一体運用「横浜国際平和会議場」に MICE施設運営(神奈川新聞:カナロコ 2016年12月6日)
- ^ みなとみらい21中央地区に整備している新MICE施設の正式名称と通称が決定しました!〈アーカイブ〉 (PDF) (横浜市文化観光局MICE振興課 平成30年 (2018年) 2月15日)
- ^ a b c パシフィコ横浜:ノース(公式サイト)
- ^ 「パシフィコ横浜ノース」が2020年4月24日開業(Impress Watch, 2019年11月28日)
- ^ 2020年4月24日「パシフィコ横浜ノース」が開業します(パシフィコ横浜〈PR TIMES〉2020年4月23日)
- ^ 「カハラ」ブランドで、ラグジュアリーホテルを世界展開へ 2020 年夏、「ザ・カハラ・ホテル&リゾート 横浜」が誕生 (PDF) (リゾートトラスト株式会社 2017年10月16日)
- ^ 「ザ・カハラ・ホテル&リゾート横浜」、9月23日開業へ (神奈川新聞:カナロコ 2020年6月16日)
- ^ みなとみらい21地区 パシフィコ横浜ノース周辺の歩行者用通路が新たに開通します!〈アーカイブ〉 (PDF) (横浜市都市整備局・港湾局 令和2年 (2020年) 3月27日)
- ^ みなとみらい21地区の新たな歩行者デッキ2橋の名称が決定 (PDF) (横浜市港湾局、都市整備局 令和2年 (2020年) 1月27日)
- ^ みなとみらいの新歩行者デッキ名は「女神橋」「キングモール橋」(Impress Watch, 2020年1月27日)
- ^ “フロアガイド:展示ホール”. パシフィコ横浜. 2021年7月2日閲覧。
- ^ “フロアガイド:国立大ホール”. パシフィコ横浜. 2021年7月2日閲覧。
- ^ “フロアガイド:会議センター”. パシフィコ横浜. 2021年7月2日閲覧。
- ^ “フロアガイド:アネックスホール”. パシフィコ横浜. 2021年7月2日閲覧。
- ^ “フロアガイド:ノース”. パシフィコ横浜. 2021年7月2日閲覧。