旧山線
旧山線(きゅうざんせん/きゅうやません、正体字: 舊山線、英文表記: Old Mountain Line)は、台湾鉄路管理局台中線(山線)の旧線区間を指す言葉。2010年6月5日から一時期は観光鉄道として営業を再開した[2]が、現在列車は運行していない。一部区間で電動自転車式のレールバイクが走っているほか[3]、トロッコ列車などによって2024年を目標に再度観光路線として復活させる動きが本格化した[4]。中華民国行政院が選定した世界遺産の候補に挙がっている[5][6]。
旧山線 | |
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基本情報 | |
国 | 中華民国(台湾) |
起点 | 三義駅 |
終点 | 豊原駅 |
駅数 | 4駅 |
電報略号 | ㄕㄢㄒ |
開業 | 1903年9月 |
廃止 | 1998年9月23日廃止 |
所有者 | 台湾鉄路管理局 |
路線諸元 | |
路線距離 | 15.9 km |
軌間 | 1,067 mm (狭軌) |
線路数 | 単線 |
電化方式 | 交流25,000V、60Hz |
備考 | 2010年6月5日に観光路線として復活再開したが、2014年頃に再度廃止されている。 |
旧山線経路図[1](p287) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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歴史
編集この区間は山岳地で資材搬入も困難なことから軍事速成線としての軽便鉄道と資材運搬線が先に建設されることになり、それらを用いて日本から持ち込まれた資材が搬入された。 軽便鉄道は9kgレール、軌間495mmの複線で[1](p275)、内社川と大安渓北岸までの支線があった[1](p276)。資材運搬線は本線と同じ軌間1,067mm[1](p276)。
- 1903年9月 - 苗栗~三叉河(現・三義駅)間が開通。
- 1904年5月17日 - 三叉河~伯公坑間の資材運搬線開業[7]
- 1905年5月15日 - 軍事速成線(軽便鉄道)三叉河~後里庄(現・后里駅)~葫蘆墩(現・豊原駅)間開通[1](p284)、同日に開業した蕃仔田 (現・隆田駅)~葫蘆墩間の縦貫線と連絡開始[8]。
- 1908年
- 1979年 - 台中線(山線)の全線電化工事完了。
- 1987年 - 豊原-成功間の複線化工事完了。
- 1991年11月15日 - 造橋~豊富間での鉄道事故。これにより新線建設が決定。
- 1997年10月7日 - 豊原~后里間の複線化工事完了。九号トンネルと大甲渓鉄橋を含む区間が廃止。
- 1998年
- 2005年4月17日 - 后里以南の路盤が自転車道『后豊鉄馬道』として再生[10]。
- 2010年6月5日 - 観光鉄道として復活再開。
- 2014年 - 観光鉄道としての復活運転終了[注釈 1]。
- 2018年
- 2019年7月1日 - レールバイクが正式営業開始[15]。
使用車両
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文化資産
編集上記世界遺産候補地としてだけではなく、様々な施設が地方政府および中央政府の文化資産として保存・活用されている。
- 県市定古蹟
- 勝興駅 - 台湾十大土木史蹟にノミネート
- 泰安旧駅
- 龍騰断橋(魚藤坪断橋) - 台湾十大土木史蹟にも選定
- 魚藤坪鉄橋(龍騰鉄橋)[16]
- 内社川鉄橋[16]
- 大安渓鉄橋 - 台湾十大土木史蹟にノミネート
- 歴史建築
- 他
- 后里圳磚橋 - 台湾歴史建築百景に選定
龍騰断橋 | 魚藤坪鉄橋(奥側) |
内社川鉄橋 | 大安渓鉄橋 |
レールバイク
編集勝興駅から6号トンネルまでの間はレールバイクとして再利用され、2018年に試験営業を開始後の1年間で約25万人の利用があり、2019年7月1日に正式営業を開始、将来的には台中市側まで延伸することを目標にしている[17]。
コース[18] | A | B | C |
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料金(NT$) | 275 | 220 | 275 |
勝興駅 | 発着 | 〇 | - |
龍騰駅 | 〇 | 発着 | 発着 |
魚藤坪鉄橋 | 〇 | - | 〇 |
6号トンネル | - | - | 〇 |
駅一覧
編集駅名 | 駅番号 | 駅間 キロ |
三義 累計 キロ |
基隆 累計 キロ |
等級 | 接続路線・備考 | 所在地 | |||
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日本語 | 繁体字中国語 | 英語 | ||||||||
三義駅 | 三義車站 | Sanyi Station | 140 | - | 0.0 | 159.6 | 三等 | 台中線接続駅。旧名三叉河。 | 苗栗県 | 三義郷 |
勝興駅 | 勝興車站 | Shengxing Station | 141 | 5.0 | 5.0 | 164.6 | 廃止 | |||
167信号場 | 167公里號誌站 | 167 Kiilometer Signal Station | 3.0 | 8.0 | 167.6 | 廃止 | ||||
龍騰駅 (魚藤坪) |
龍騰車站 | Longteng Station | (8.3) | 167.9 | 廃止 | 観光鉄道として復活再開に伴い龍騰断橋の近くに開業した簡易駅。営業は2010年のみ | ||||
泰安駅(旧) | 泰安舊站 | Tai'an Station | 142 | 5.6 | 13.6 | 173.2 | 廃止 | 復活再開後には終着駅となった。 | 台中市 | 后里区 |
后里駅 | 后里車站 | Houli Station | 143 | 2.3 | 15.9 | 175.5 | 三等 | 台中線接続駅。 | ||
豊原北(信) | 豐原北號誌站 | Fengyuan North Signal Station | 23.6 | 182.8 | 廃止 | 台中線接続駅。 | 豊原区 |
脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b c d e f g 三義鄉誌下冊p265-392(舊山線) 舊山線鐵路史話 縱覽三義篇 之肆2015-10-12, 三義鄉公所
- ^ “6.5起 來舊山線坐蒸汽火車”. 自由時報. (2010年5月5日)
- ^ a b “旧山線でレールバイク、7月から試験運行 新たな観光資源に”. フォーカス台湾. (2018年4月25日)
- ^ “日本時代から残る旧山線、観光路線として活性化へ 24年に修復完了/台湾”. フォーカス台湾. (2020年2月19日)
- ^ “日本統治時代建設の「旧山線」 来月に鉄道フェスタ、来年にはレールバイク運行”. フォーカス台湾. (2017年9月22日)
- ^ “台湾鉄路管理局旧山線”. 中華民国文化部. (2016年5月30日)
- ^ 伯公坑停車場設置運輸營業開始ノ件1904-05-17,台湾総督府報/国史館台湾文献館
- ^ 鐵道運輸營業開始ノ件1905-05-12,台湾総督府報/国史館台湾文献館
- ^ 後里庄停車場ヲ苗栗廳下圳藔庄ニ移轉ノ件1908-02-15,台湾総督府報/国史館台湾文献館
- ^ “后豐鐵馬道”. 台中市政府観光旅遊局. (2017年12月13日)
- ^ a b “苗栗県、旧山線でレールバイク運行へ 台湾初 6月から試験的に”. フォーカス台湾. (2018年2月2日)
- ^ “台湾・旧山線をC124型蒸気機関車が疾走=3月9~10日”. フォーカス台湾 (2013年2月28日). 2019年7月3日閲覧。
- ^ “台湾鉄道が観光フリー切符限定発売 ローカル線が乗降自由に”. フォーカス台湾 (2014年6月8日). 2019年7月3日閲覧。
- ^ “舊山線鐵道自行車 網路訂票首日秒殺”. 聯合報. (2018年8月9日)
- ^ “苗栗趴趴GO 上山下海體驗農村”. 中国時報. (2019年7月1日)
- ^ a b “舊山線魚藤坪、內社川鐵橋 苗縣指定古蹟”. 自由時報. (2019年3月26日)
- ^ “影/舊山線Rail Bike正式營運 未來爭取延伸路線至台中”. 聯合報. (2019年6月27日)
- ^ “乗車ルート”. 旧山線鉄道自転車. 2019年6月30日閲覧。