影踏み (小説)
『影踏み』は、横山秀夫の小説。2003年11月に祥伝社から単行本が刊行され、2007年2月には祥伝社文庫で文庫化された。「ノビ師」と呼ばれる忍び込みを得意とする泥棒、真壁修一がさまざまな事件に巻き込まれていく姿を描いた短編連作形式のミステリー。2016年11月時点で累計50万部突破している[1]。
影踏み | ||
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著者 | 横山秀夫 | |
発行日 | 2003年11月7日 | |
発行元 | 祥伝社 | |
ジャンル | 推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 四六並製 | |
ページ数 | 336 | |
公式サイト | 影踏み|祥伝社 | |
コード |
ISBN 978-4-396-63238-0 ISBN 978-4-396-33329-4(文庫) | |
ウィキポータル 文学 | ||
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収録作品
編集- 消息(初出:「小説NON」2000年4月号)
- 刻印(初出:「小説NON」2001年4月号)
- 抱擁(初出:「小説NON」2001年8月号)
- 業火(初出:「小説NON」2001年11月号)
- 使徒(初出:「小説NON」2002年2月号)
- 遺言(初出:「小説NON」2002年6月号)
- 行方(初出:「小説NON」2002年12月号)
登場人物
編集- 真壁修一(まかべ しゅういち)
- ノビ師と呼ばれる忍び込みのプロ。綽名は「ノビカベ」。
- 県立高校教頭の父と元中学教諭の母親に厳格に育てられた。高校時代は空手部に所属し、学業成績もよく有名大学の法学部に進学していたが、浪人中だった双子の弟・啓二が空き巣をしたことが発覚して生活が一変した。
- 真壁啓二(まかべ けいじ)
- 修一の双子の弟。
- 実の母に無理心中の道連れにされ、15年前に死亡。以来、修一の頭の中に棲みついている。
- 安西久子(あんざい ひさこ)
- 保育士。修一の大学時代の恋人。
- 結婚を誓った仲だったが、今は微妙な関係になっている。
- 稲村葉子(いなむら ようこ)
- 4年前、修一が空き巣に入った家の住人。
- 家に火を放って夫を殺そうとしているところだったのを、修一に気づかれた。
- 吉川聡介(よしかわ そうすけ)
- 刑事一課盗犯係長。
- 真壁兄弟とは小学校時代からの腐れ縁。真壁兄弟や級友を従え、駄菓子屋で万引きを繰り返すグループのボスだった。
- 馬渕昭信(まぶち あきのぶ)
- 刑事一課盗犯係長。
- 吉川とは成績や昇進を競うライバル関係にある。
- 大室誠(おおむろ まこと)
- 競売師の使いっ走り。
- 黛明夫(まゆずみ あきお)
- 駆け出しの宵空き(宵にまぎれて空き巣を働く泥棒)。
- 轟木初男(とどろき はつお)
- 地裁の古株の執行官。
- 悪い連中に知恵をつけ競売で利益をあげさせては後でバックマージンを受け取っている。
- 三沢玲子(みさわ れいこ)
- 所轄の署長の娘。
- 久子の幼馴染。修一とも小学生時代から面識がある。離婚をして、現在は実家に出戻っている。
- 御影征一(みかげ せいいち)
- 博慈会若頭。
- 古代ギリシャ彫刻を思わせる端正な顔立ちをしている。
- 大野芳夫(おおの よしお)
- ノビ師。
- 修一と刑務所で知り合い、ある頼み事をしてきた。
- 久能次朗(くのう じろう)
- 久子の見合い相手。
- 商店街で文房具店を営んでいる。
- 久能新一郎(くのう しんいちろう)
- 久能次朗の兄。
書誌情報
編集- 横山秀夫 『影踏み』 祥伝社
- 単行本:2003年11月7日発売[3]、ISBN 978-4-396-63238-0
- 文庫本:2007年[4]、ISBN 978-4-396-33329-4 2月7日発売
オーディオブック
編集2016年11月17日にオーディオブック配信サービス「FeBe」(現・audiobook.jp)から配信開始。
- キャスト[5]
映画
編集影踏み | |
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監督 | 篠原哲雄 |
脚本 | 菅野友恵 |
原作 | 横山秀夫 |
製作 | 松岡周作 |
製作総指揮 |
千村良二 岡本東郎 |
出演者 |
山崎まさよし 尾野真千子 北村匠海 中村ゆり 竹原ピストル 中尾明慶 藤野涼子 下條アトム 根岸季衣 大石吾朗 高田里穂 真田麻垂美 田中要次 滝藤賢一 鶴見辰吾 大竹しのぶ |
音楽 | 山崎将義 |
主題歌 | 山崎まさよし『影踏み』 |
撮影 |
上野彰吾(撮影監督) 鶴崎直樹(撮影) |
編集 | 村上雅樹 |
制作会社 | ドラゴンフライエンタテインメント |
製作会社 | 「影踏み」製作委員会 |
配給 | 東京テアトル |
公開 |
2019年11月8日(群馬県先行公開) 2019年11月15日(全国公開) |
上映時間 | 112分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
興行収入 | 7352万円[6] |
山崎まさよし主演で、2019年11月15日から全国公開された[2]。 監督の篠原哲雄と山崎は本作が『月とキャベツ』以来約22年ぶりのタッグとなる[7]。また、山崎は音楽と主題歌も担当している[7]。撮影はオール群馬ロケで行われた[8]。
キャスト
編集- 真壁修一:山崎まさよし
- 安西久子:尾野真千子[2][9]
- 真壁啓二:北村匠海[2][9]
- 稲村葉子:中村ゆり[2]
- 吉川聡介:竹原ピストル[10]
- 大室誠:中尾明慶[2][9]
- 回想の安西久子:藤野涼子[10]
- 栗本三樹男:下條アトム[2]
- 菅原春江:根岸季衣[2]
- 大石吾朗
- 保母:高田里穂
- 図書館にいた女:真田麻垂美
- 加藤:田中要次[10]
- 久能次朗・久能新一郎(二役):滝藤賢一[2][9]
- 馬淵昭信:鶴見辰吾[2]
- 真壁直美:大竹しのぶ[2][9]
スタッフ
編集- 原作:横山秀夫『影踏み』(祥伝社文庫)
- 監督:篠原哲雄
- 脚本:菅野友恵
- 音楽:山崎将義
- 主題歌:山崎まさよし『影踏み』(EMI Records)[11]
- エグゼクティブプロデューサー:千村良二、岡本東郎
- プロデューサー:松岡周作
- 撮影監督:上野彰吾
- 撮影:鶴崎直樹
- 照明:才木勝
- 録音:田中靖志
- 美術:野々垣聡
- 装飾:奥利暁
- 衣装:遠藤良樹
- ヘアメイク:酒井夢月
- 編集:村上雅樹
- 助監督:竹田正明
- 企画協力:伊参スタジオ映画祭実行委員会、上毛新聞社
- 配給:東京テアトル
- 制作プロダクション:ドラゴンフライエンタテインメント
- 製作:「影踏み」製作委員会
関連商品
編集- 『影踏み』DVD(2020年4月8日発売、VAP、品番:VPBT-14009)
- 『影踏み』Blu-ray(2020年4月8日発売、VAP、品番:VPXT-71802)
脚注
編集- ^ “池田秀一、関智一、河西健吾、藤原組長ら豪華共演が実現 横山秀夫の累計50万部突破小説『影踏み』オーディオブック化”. value press (2016年11月17日). 2021年3月5日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k “山崎まさよしが“ノビ師”演じた「影踏み」11月公開、北村匠海映す特報も到着”. 映画ナタリー (2019年5月29日). 2019年6月25日閲覧。
- ^ “影踏み|s-book.net Library Service”. 祥伝社. 2019年6月25日閲覧。
- ^ “影踏み|s-book.net Library Service”. 祥伝社. 2019年6月25日閲覧。
- ^ “影踏み - 日本最大級のオーディオブック配信サービスaudiobook.jp”. audiobook.jp. 2021年3月5日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報 2020年3月下旬特別号』p.68
- ^ a b “山崎まさよし、『影踏み』で14年ぶりに長編映画主演へ 『月とキャベツ』篠原哲雄監督と22年ぶりタッグ&主題歌も担当”. SPICE. 2019年6月25日閲覧。
- ^ “山崎まさよし、北村匠海を絶賛「本当の兄貴になれた」”. ORICON NEWS (2019年11月11日). 2019年11月11日閲覧。
- ^ a b c d e “「影踏み」北村匠海、尾野真千子、中尾明慶、滝藤賢一ら捉えた新写真到着”. 映画ナタリー (2019年7月18日). 2019年7月18日閲覧。
- ^ a b c “竹原ピストル「影踏み」で山崎まさよしの幼なじみに、劇映画出演は3年ぶり”. 映画ナタリー (2019年6月27日). 2019年6月27日閲覧。
- ^ “山崎まさよし、主演映画『影踏み』主題歌書き下ろし 本予告解禁で一部試聴も”. ORICON NEWS (2019年8月1日). 2019年8月1日閲覧。
外部リンク
編集- 影踏み特設ページ - 祥伝社
- 映画『影踏み』
- 映画『影踏み』公式アカウント (@kagefumi_movie) - X(旧Twitter)
- 影踏み - 映画.com
- 影踏み - allcinema
- 影踏み - KINENOTE