国道382号
長崎県から佐賀県に至る一般国道
国道382号(こくどう382ごう)は、長崎県対馬市(対馬)から壱岐島を経由して、佐賀県唐津市に至る一般国道である。
一般国道 | |
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国道382号 | |
地図 | |
総延長 | 201.2 km |
実延長 | 106.9 km |
現道 | 106.1 km |
陸上区間 | 121.0 km |
海上区間 | 80.2 km |
制定年 | 1975年(昭和50年) |
起点 | 長崎県対馬市(北緯34度39分34.87秒 東経129度28分15.22秒 / 北緯34.6596861度 東経129.4708944度) |
終点 | 佐賀県唐津市 唐津市瀬田原交差点(北緯33度25分42.91秒 東経129度58分57.80秒 / 北緯33.4285861度 東経129.9827222度) |
接続する 主な道路 (記法) |
国道204号 国道202号 |
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概要
編集対馬 - 壱岐と壱岐 - 呼子の2つの海上区間(後述)を持つ海上国道である。対馬、壱岐の両島では島内を縦貫する唯一の国道である。特に対馬中央部の浅茅湾沿岸部には迂回路が無い区間があり、島の南北を結ぶ重要な路線である。
路線データ
編集一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および重要な経過地は次のとおり。
- 起点:長崎県上県郡上対馬町[注釈 2](上対馬町、比田勝港国際ターミナル付近 = 長崎県道181号比田勝港線終点)
- 終点:唐津市(唐津市瀬田原交差点 = 国道202号交点、国道204号起点)
- 重要な経過地:長崎県下県郡厳原町[注釈 2]・同県壱岐郡勝本町[注釈 3]・同郡石田町[注釈 3]、佐賀県東松浦郡呼子町[注釈 4]
- 総延長 : 201.2 km(佐賀県 16.3 km、長崎県 185.0 km)重用延長、未供用延長(海上区間)を含む。[2][注釈 5]
- 重用延長 : 0.6 km(佐賀県 0.6 km、長崎県 - km)[2][注釈 5]
- 未供用延長 : 93.7 km(佐賀県 13.5 km、長崎県 80.2 km)[2][注釈 5]
- 実延長 : 106.9 km(佐賀県 2.1 km、長崎県 104.8 km)[2][注釈 5]
- 指定区間:なし[3]
歴史
編集路線状況
編集重複区間
編集- 国道204号(佐賀県唐津市呼子町呼子・持山交差点 - 唐津市和多田西山・唐津市瀬田原交差点(終点))
海上区間
編集九州・壱岐・対馬の島々をつなぐ対馬の厳原港 - 壱岐の勝本港と、壱岐の印通寺港 - 唐津市の呼子港の2区間が海上区間となる[4]。一般的な海上国道は、起点・終点の端点が他の一般国道の路線と交わるが、国道382号では、起点孤立の端点となっている数少ない路線のひとつである[注釈 6]。
バイパス
編集- 大地(おおち)バイパス
- どう坂バイパス
- 山田山バイパス
- 大久保バイパス
- 対馬市峰町三根にある全長1.9 kmのバイパス。山田山バイパスと直結する。当初計画は全長3.1 kmだったが平成16年度の事業再評価で西側1.2 kmが計画から削除された。東部に大久保トンネル(全長337 m)がある。2003年(平成15年)にトンネルを含む東部1.4 kmが部分供用。2007年(平成19年)に全線供用。
- 鶏知バイパス
- 対馬市美津島町鶏知の樽ヶ浜入り口交差点から鶏知交差点までのバイパス。旧道は市道および長崎県道24号厳原豆酘美津島線となっている。対馬交通バスの旅客案内にある「バイパス経由」はこのバイパスを指す。
- 根緒坂バイパス
- 対馬市美津島町根緒と同市厳原町小浦の境にあるバイパス。
- 小浦~桟原バイパス
道路施設
編集橋梁
編集- 長崎県
- 万関橋(万関瀬戸、対馬市美津島町久須保)
- 藤見橋(阿須川、対馬市厳原町北里 - 対馬市厳原町桟原)
- 谷出橋(厳原本川、対馬市厳原町日吉 - 対馬市厳原町中村)
- 佐賀県
- 鼓橋(橋本川、唐津市湊町、国道204号重複区間内)
- 相賀橋(唐津市相賀、国道204号重複区間内)
- 浦川橋(浦川、唐津市唐房6丁目、国道204号重複区間内)
- 上新田橋(佐志川、唐津市佐志南、国道204号重複区間内)
- 長松大橋(町田川、唐津市神田(こうだ)、国道204号重複区間内)
トンネル
編集- 長崎県
- 比田勝トンネル:延長260 m、1972年(昭和47年)竣工、対馬市
- 佐須奈隧道:延長228 m、1926年竣工、対馬市
- 大地1号トンネル:延長417 m、2017年(平成29年)竣工、対馬市
- 大地2号トンネル:延長207 m、2017年(平成29年)竣工、対馬市
- 美止々(みとど)トンネル:延長679 m、2017年(平成29年)竣工、対馬市
- 御嶽やまねこトンネル:延長1,200 m、2009年(平成21年)竣工、対馬市
- 瀬田トンネル:延長 m、2009年(平成21年)竣工、対馬市
- 新弓張トンネル:延長402 m、1987年(昭和62年)竣工、対馬市
- 山田山トンネル:延長696 m、1993年(平成5年)竣工、対馬市
- 八割トンネル:延長210 m、1971年(昭和46年)竣工、対馬市
- 十善寺トンネル:延長200 m、1971年(昭和46年)竣工、対馬市
- 大久保トンネル:延長337 m、2002年(平成14年)竣工、対馬市
- 豊玉隧道:延長210 m、1963年(昭和38年)竣工、対馬市
- 濃部隧道:延長延長95 m、1968年(昭和43年)竣工、対馬市
- 賀谷隧道:延長260 m、1967年(昭和42年)竣工、対馬市
- 美津島トンネル:延長293 m、1973年(昭和48年)竣工、対馬市
- 鶏知トンネル:延長102 m、1977年(昭和52年)竣工、対馬市
- 浪人坂トンネル:延長360 m、1983年(昭和58年)竣工、対馬市
- 根緒坂トンネル:延長460 m、1988年(昭和63年)竣工、対馬市
- 小室トンネル:延長139 m、1997年(平成9年)竣工、対馬市
- 厳原トンネル:延長1,102 m2001年(平成13年)竣工、対馬市
- 佐賀県
交通量
編集地点 | 台数 |
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対馬市上対馬町比田勝公民館前 | 4,652 |
対馬市厳原町宮谷地方局前 | 14,528 |
地理
編集通過する自治体
編集交差する道路
編集交差する道路 | 都道府県名 | 市町村名 | 交差する場所 | |
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長崎県道181号比田勝港線 | 長崎県 | 対馬市 | 上対馬町比田勝 | 起点 |
長崎県道39号上対馬豊玉線 | 上対馬町比田勝 | |||
長崎県道182号大浦比田勝港線 | 上対馬町大浦 | |||
長崎県道178号舟志佐須奈線 | 上県町佐須奈甲 | |||
長崎県道180号舟志宮原線 | 上県町瀬田 | |||
長崎県道56号上県小鹿港線 | 上県町樫滝 | |||
長崎県道189号鹿見港線 | 上県町鹿見 | |||
長崎県道48号木坂佐賀線 重複区間起点 | 峰町三根 | |||
長崎県道48号木坂佐賀線 重複区間終点 | 峰町三根 | |||
長崎県道232号唐崎岬線 | 豊玉町仁位 | |||
長崎県道39号上対馬豊玉線 | 美津島町濃部 | |||
長崎県道64号対馬空港線 | 美津島町雞知乙 | |||
長崎県道179号グリーンピアつしま線 | 美津島町雞知乙 | |||
長崎県道24号厳原豆酘美津島線 | 美津島町雞知 | |||
長崎県道44号桟原小茂田線 | 厳原町桟原 | 桟原交差点 | ||
長崎県道24号厳原豆酘美津島線 | 厳原町中村 | 八幡宮神社前交差点 | ||
海上区間(交通手段なし) | ||||
長崎県道23号勝本石田線 | 長崎県 | 壱岐市 | 勝本町西戸触 | |
長崎県道231号湯ノ本勝本線 | 勝本町大久保触 | |||
長崎県道59号郷ノ浦沼津勝本線 | 勝本町本宮東触 | |||
長崎県道174号湯ノ本芦辺線 | 勝本町百合畑触 | 亀石交差点 | ||
長崎県道59号郷ノ浦沼津勝本線 | 郷ノ浦町柳田触 | 柳田交差点 | ||
長崎県道25号郷ノ浦港線 長崎県道173号郷ノ浦芦辺線 |
郷ノ浦町東触 | |||
長崎県道176号初瀬印通寺線 | 石田町印通寺浦 | |||
長崎県道23号勝本石田線 | 石田町印通寺浦 | |||
海上区間(交通手段なし) | ||||
国道204号 重複区間起点 | 佐賀県 | 唐津市 | 呼子町呼子 | 持山交差点 |
上場広域農道 | 屋形石 | |||
国道204号 / 唐房バイパス | 鳩川 | |||
佐賀県道23号唐津呼子線 | 佐志浜町 | 唐房入口交差点 | ||
国道204号 / 唐房バイパス | 佐志浜町 | 佐志浜町交差点 | ||
佐賀県道265号切木唐津線 | 佐志中通 | 佐志交差点 | ||
佐賀県道23号唐津呼子線 佐賀県道33号唐津肥前線 |
神田(こうだ) | 長松大橋交差点 | ||
佐賀県道320号千々賀神田線 | 神田 | 長松大橋東交差点 | ||
国道202号 国道204号 重複区間終点 |
和多田西山 | 唐津市瀬田原交差点 / 終点 |
脚注
編集注釈
編集- ^ 一般国道の路線を指定する政令の最終改正日である2004年3月19日の政令(平成16年3月19日政令第50号)に基づく表記。
- ^ a b 2004年3月1日、上県郡上県町・上県郡上対馬町・上県郡峰町・下県郡厳原町・下県郡豊玉町・下県郡美津島町が合併して、対馬市発足。
- ^ a b 2004年3月1日、壱岐郡芦辺町・壱岐郡石田町・壱岐郡勝本町・壱岐郡郷ノ浦町が合併して、壱岐市発足。
- ^ 2005年1月1日、唐津市・東松浦郡相知町・東松浦郡北波多村・東松浦郡厳木町・東松浦郡鎮西町・東松浦郡浜玉町・東松浦郡肥前町・東松浦郡呼子町が合併して、新唐津市発足。
- ^ a b c d e f g h 2022年3月31日現在
- ^ 国道382号のように端点が孤立する海上国道は、国道384号、国道390号、国道485号の計4路線だけである[4]。
- ^ かつて、九州郵船が厳原港(対馬)、勝本港(壱岐)、博多港(福岡市)を結ぶ航路を就航していたが、乗客の減少と船舶の大型化に伴い、1974年(昭和49年)4月14日に廃止された。
- ^ かつて、九州郵船が印通寺港と呼子港を結ぶ航路を就航していたが、2007年(平成19年)4月1日に佐賀県側の発着港が呼子港から唐津東港に変更となった。なお、呼子港を発着港としていた当時のフェリー(げんかい・あずさ)には船体外部に「国道フェリー」の文字が書いてあった。
- ^ a b 本路線での最長のトンネルは「御嶽やまねこトンネル」であるが、対馬島内で最長のトンネルは2016年(平成28年)2月に長崎県道44号桟原小茂田線上に開通した「佐須坂トンネル」(1,867 m)である。
出典
編集- ^ “一般国道の路線を指定する政令(昭和40年3月29日政令第58号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2014年8月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “表26 一般国道の路線別、都道府県別道路現況” (XLS). 道路統計年報2023. 国土交通省道路局. 2024年4月19日閲覧。
- ^ “一般国道の指定区間を指定する政令(昭和33年6月2日政令第164号)”. e-Gov法令検索. 総務省行政管理局. 2014年8月24日閲覧。
- ^ a b c d 松波成行 2008, p. 88.
- ^ 大地バイパスの整備を進めています (PDF) - 広報つしま2017年5月号 対馬市ウェブサイト
- ^ “一般国道382号(大地バイパス)の開通式について” (PDF). 長崎県 (2017年11月9日). 2017年11月18日閲覧。
参考文献
編集- 松波成行「国道382号」『酷道をゆく』、イカロス出版、2008年3月20日、88頁、ISBN 978-4-86320-025-8。
関連項目
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