チーム・アグリ
チーム・アグリ(Team Aguri)はフォーミュラE選手権に参戦していたレーシングチーム。
国籍 | 日本 |
---|---|
本拠地 | イギリス |
創設者 | 鈴木亜久里 |
チーム代表 |
鈴木亜久里 (エグゼクティブ・チェアマン) マーク・プレストン (チーム・プリンシパル) |
関係者 |
ピーター・マックール (テクニカルディレクター) |
活動期間 | 2014年 - 2016年 |
カテゴリ | フォーミュラE |
フォーミュラE | |
エントリー名 | Team Aguri |
レーサー |
アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ キャサリン・レッグ 佐藤琢磨 サルバドール・デュラン 山本左近 ナタナエル・ベルトン 馬青驊 レネ・ラスト |
マシン | スパーク・ルノー・SRT 01E |
タイヤ | ミシュラン |
概要
編集2006年より2008年途中までF1に参戦していた鈴木亜久里率いるスーパーアグリが2013年にフォーミュラEに参戦することを発表[1]。2014-15シーズンおよび2015-16シーズンの2年間活動した。
2014-15シーズン
編集2014 - 15シーズンは、イギリスの保険会社アムリンをメインスポンサーに迎えたことからチーム名を「スーパーアグリ・フォーミュラEチーム」から「アムリン・アグリフォーミュラEチーム」に改名した[2]。
ドライバーはアントニオ・フェリックス・ダ・コスタ[3]およびキャサリン・レッグ[4]、首脳陣としては鈴木のほか、マーク・プレストンやピーター・マックールといった元スーパーアグリの幹部だったメンバーが集まっている[2]。その他リザーブ・ドライバーとしてファビオ・ライマーを起用している[5]。
9月13日に北京で行われた開幕戦は、DTMのスケジュールとバッティングするダ・コスタに変わり元スーパーアグリF1のエースドライバーだった佐藤琢磨が参戦[5]。その佐藤がファステストラップを記録し、ファステストラップポイント2点を獲得。なお佐藤のフォーミュラE参戦は、自身のスケジュールの都合上、開幕戦のみとなっている[6]。 第2戦マレーシアePrixは、最終ラップまで波乱のレースの末、ダ・コスタが8位初入賞[7]。 第4戦アルゼンチンePrixにおいて、終盤の追い上げと上位マシンのクラッシュやペナルティがうまく噛み合い、ダ・コスタが自身及びチーム初優勝を記録した[8]。チーム代表の亜久里は、予選までは視聴していたが、決勝前にソファで眠りこけてしまい、優勝の瞬間を見逃した[9]。
2015-16シーズン
編集2015 - 16シーズンは、メインスポンサーだったアムリンがアンドレッティ・オートスポーツに鞍替えしたため、チーム名を「チーム・アグリ」に戻した[10]。フォーミュラEでは同シーズンよりパワートレインの独自開発が認められるが、同チームは前年型のスパーク・ルノー・SRT 01Eを継続使用する[11]。
ドライバーはダ・コスタが残留、パートナーとして新たにナタナエル・ベルトンを起用したが、そのベルトンが2016年1月にチームを離脱。第4戦より前年に所属していたデュランが復帰した[12]。ただそのデュランもわずか3戦で離脱し、第7戦からは前年まで世界ツーリングカー選手権(WTCC)のシトロエンチームに在籍していたマ・キンファが起用される[13]。
2016年3月、メインスポンサーとしてガルフとの契約を発表した[14]。一方で同年4月には、チーム創設者の鈴木亜久里が「今後数ヶ月以内にチームを離れる」とアナウンスされた[15]。それに伴いチーム国籍もイギリスに変更される[15]。
2016年6月29日、フォーミュラEへの参戦ライセンスを投資家グループに売却し、同シーズンを持って撤退することを明らかにした[16]。この時点では売却先は明らかではなかったが、同年7月に「Techeetah」という新チーム名と共に、中国のチャイナ・メディア・キャピタル(CMC)がオーナーとなることが明らかにされた。ただチーム体制は旧チーム・アグリ時代をほぼ引き継ぎ、マーク・プレストンら首脳陣も多くが残留する[17]。
成績
編集Year | Chassis | Tyres | No. | Drivers | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | Points | Pos |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014–15 | スパーク・ルノー・SRT 01E | M | BEI |
PUT |
PDE | BUE | MIA | LBH | MON | BER | MSC | LON | |||||
55 | 佐藤琢磨 | Ret | 2 | 24 | |||||||||||||
アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | 8 | Ret | 1 | 6 | 7 | 9 | 11 | 7 | 51 | 8 | |||||||
山本左近 | Ret* | Ret | 0 | 35 | |||||||||||||
77 | キャサリン・レッグ | 15* | 16* | 0 | 34 | ||||||||||||
サルバドール・デュラン | 16* | EX | 10* | Ret | Ret* | 16 | 6 | 17 | 8 | 13 | 21 | ||||||
2015–16 | スパーク・ルノー・SRT 01E | M | BEI | PUT | PDE | BUE | MEX | LBH | PAR | BER | LON | ||||||
55 | アントニオ・フェリックス・ダ・コスタ | Ret | 6 | 6 | Ret | Ret | Ret | 8 | 6 | 11 | 28 | 13 | |||||
レネ・ラスト | NC | 0 | 23 | ||||||||||||||
77 | ナタナエル・ベルトン | 8 | 15 | 14 | 4 | 17 | |||||||||||
サルバドール・デュラン | Ret | 15 | 14 | 0 | 22 | ||||||||||||
馬青驊 | Ret | 14 | 11 | 12 | 0 | 19 |
脚注
編集- ^ “「スーパーアグリ」が復活!フォーミュラEに参戦へ”. AutoSports Web. (2013年11月1日) 2014年9月14日閲覧。
- ^ a b “フォーミュラE:スーパーアグリ、“アムリン・アグリ”に改名”. F1-Gate.com. (2014年6月28日) 2014年6月28日閲覧。
- ^ “アムリン・アグリFE、ダ・コスタ起用を発表”. AutoSports Web. (2014年7月3日) 2014年9月14日閲覧。
- ^ “スーパーアグリFEがレッグ起用を発表。新体制に”. AutoSports Web. (2014年6月27日) 2014年9月14日閲覧。
- ^ a b “佐藤琢磨、アムリン・アグリからフォーミュラEに参戦決定!”. F1-Gate.com. (2014年9月11日) 2014年9月14日閲覧。
- ^ “佐藤琢磨 「次戦以降は出れないけど、また一緒にレースをしたい」”. F1-Gate.com. (2014年9月14日) 2014年9月14日閲覧。
- ^ “フォーミュラE第2戦決勝レポート 再び波乱”. AUTO SPORTS web. (2014年11月22日) 2015年3月13日閲覧。
- ^ “アムリン・アグリ、フォーミュラE初優勝!”. AUTO SPORTS web. (2015年1月11日) 2015年3月13日閲覧。
- ^ “亜久里&右京FE対談。勝負のキーはシミュレータ”. AUTO SPORTS web. (2015年3月11日) 2015年3月13日閲覧。
- ^ Team Aguri reveal 2015/2016 livery - FORMULASPY.COM・2015年8月12日
- ^ FIA、FE第2期で使用されるパワートレインを承認 - オートスポーツ・2015年8月5日
- ^ アグリFE、デュランのチーム復帰を正式に発表 - オートスポーツ・2016年1月29日
- ^ マ・キンファがチーム・アグリに加入。背景に中国の投資企業 - オートスポーツ・2016年4月21日
- ^ チーム・アグリ、ガルフとタイトルスポンサー契約 / フォーミュラE - F1-gate.com・2016年3月11日
- ^ a b チーム・アグリ、今後数カ月で鈴木亜久里氏がチームを離れると発表 - オートスポーツ・2016年4月20日
- ^ チーム・アグリ、フォーミュラEからの撤退を発表。ライセンス売却が決定 - オートスポーツ・2016年6月29日
- ^ Techeetah: The inside line on Formula E's newest team - Motorsport.com・2016年7月27日