えちご押上ひすい海岸駅
えちご押上ひすい海岸駅(えちごおしあげひすいかいがんえき)は、新潟県糸魚川市押上二丁目にある[2]、えちごトキめき鉄道日本海ひすいラインの駅である。
えちご押上ひすい海岸駅 | |
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駅舎(2021年3月) | |
えちごおしあげひすいかいがん Echigo-Oshiage-Hisuikaigan | |
所在地 | 新潟県糸魚川市押上二丁目107番地[2] |
所属事業者 | えちごトキめき鉄道 |
所属路線 | ■日本海ひすいライン |
キロ程 |
22.1 km(市振起点) 泊から31.5 km 米原から316.6 km |
電報略号 | オヒ |
駅構造 | 地上駅[3] |
ホーム | 2面2線[3] |
乗車人員 -統計年度- |
115人/日(降車客含まず) -2023年- |
開業年月日 | 2021年(令和3年)3月13日[4][2][5] |
備考 | 無人駅 |
概要
編集当地への駅設置は、国鉄時代の1972年(昭和47年)に県立糸魚川高校が現在地に移転した時から誘致の機運はあったが[6]、近隣に交直流境界のデッドセクション(ここを境に直江津方が直流1500V・糸魚川方が交流20,000V(60Hz)となっている)が設置されており、当該エリアに電車が停車してしまうとデッドセクションを惰性で通過する為の加速力が足りないために実現されなかった[7]。
えちごトキめき鉄道と新潟県、沿線の3市では路線の駅間が長い市街地区間について複数個所で新駅設置の検討を行った[8]。そのうち、糸魚川駅 - 梶屋敷駅間にある西海踏切付近の押上駅(仮称)については、糸魚川高校と県厚生連糸魚川総合病院への通学・通院需要が見込めるため費用対効果がより高いとして、先行して整備する方針が示され[9]、2019年(令和元年)9月に「仮称・押上新駅」として認可された[10]。なお、えちごトキめき鉄道移管後、本区間を経由する定期旅客列車は一部を除いて気動車を用いているため、前述の制約は解消されている[7]。
新駅整備にあたっては、幹線鉄道等活性化事業費補助(形成計画事業)を活用し、糸魚川市地域公共交通協議会を主体として、国(鉄道・運輸機構経由)および地方公共団体の補助金を財源として事業が進められた[11]。事業費は約6億円で、そのうち3億1,000万円を糸魚川市が拠出した[5]。
歴史
編集年表
編集駅名の由来
編集駅名は、糸魚川市が市内に在住もしくは通勤通学している人を対象に、2020年6月10日から同年7月10日に行った駅名の公募で最多だった「押上」(当駅の住所)と市の観光地である「ひすい海岸」などを盛り込み観光的な要素、地域性を含んだものである[5][1]。
駅構造
編集長さ約45 m、幅2.5 mの単式ホーム2面2線を有する地上駅[3]。新潟県道221号上町屋釜沢糸魚川線と交差する踏切を挟んで上下別のホームがもうけられている[3]。駅舎は糸魚川駅方面の乗り場に設置され、当駅のある押上地区が元々漁師町であったことから船小屋をイメージしたデザインとしている[15][5]。駅舎内には、内装に糸魚川市の木材を使用した待合室がある[15][16]。
梶屋敷駅と当駅の間(竹花踏切(国道8号竹ヶ花交差点隣接)- 前川踏切間(国道8号大和川交差点隣接))に交直セクションが設けられており、そこを境に糸魚川寄りが交流区間・直江津寄りが直流区間となっている[17]。ただし、当駅に停車する旅客列車のほとんどは気動車による運行のため、一部を除きセクションの影響を受けない[18][19]。
ホーム | 路線 | 方向 | 行先 |
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糸魚川寄りホーム | ■日本海ひすいライン | 下り | 直江津方面 |
直江津寄りホーム | 上り | 糸魚川・泊方面 |
- 接近表示器から流れるメロディは、直江津方面が『かっこう』、泊方面に『エリーゼのために』が使用されている。
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上りホーム(2021年4月)
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下りホーム(2021年4月)
利用状況
編集2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員は115人である[20]。
開業後の1日平均乗車人員は以下の通りである。
年度 | 1日平均 乗車人員 |
出典 |
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2020年(令和 | 2年)[注釈 1]52 | [21] |
2021年(令和 | 3年)71 | [22] |
2022年(令和 | 4年)91 | [23] |
2023年(令和 | 5年)115 | [20] |
駅周辺
編集駅の北側を東西方向に走る新潟県道222号西中糸魚川線は古くからの街道筋であり、間口が狭く奥行きの長い建物が高密度に続いている[24]。一方、線路の南側はもともと一面の農地であったところに高度成長期後に建物が建ち始め、現在では住宅や店舗・事業所と農地が混在する[24]。
- 原信糸魚川東店
- ヒスイ押上海岸もしもしピット
- ヒスイ海岸
- 糸魚川総合病院[5]
- 糸魚川市多目的交流センターアクアホール
- 糸魚川地域振興局[5]
- 新潟県立糸魚川高等学校[5]
- 糸魚川市立糸魚川東小学校
バス路線
編集駅前に「えちご押上ひすい海岸駅前」バス停があるが、停車しない便が多い。そのため、駅北側へ徒歩約2分の県道222号沿い「押上一丁目」バス停が実質的に最寄りとなっている。以下は2021年3月13日改正時点でのものであり、すべて糸魚川バスによる運行[25]。
- えちご押上ひすい海岸駅前
- 08 中央大通り線(一部便のみ停車)
- 09 市街地巡回線(一部便のみ停車)
- 押上一丁目
- 01 能生青海線
- 04 今井線
- 05 根知線
- 09 市街地巡回線
- 13 能生線
隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 2021年3月13日開業。開業日から同年3月31日までの計19日間を集計したデータ。
出典
編集- ^ a b c d e “新駅名は「えちご押上ひすい海岸」トキ鉄、糸魚川に来年3月開業”. 新潟日報. (2020年8月9日). オリジナルの2020年8月10日時点におけるアーカイブ。 2020年8月11日閲覧。
- ^ a b c d e 『日本海ひすいライン 糸魚川〜梶屋敷間の新駅の駅名決定について』(PDF)(プレスリリース)糸魚川市/えちごトキめき鉄道、2020年8月9日。オリジナルの2020年8月11日時点におけるアーカイブ 。2020年8月11日閲覧。
- ^ a b c d 「特集:新駅誕生」(PDF)『広報いといがわ』No.185、糸魚川市、2020年8月10日、1-5頁。
- ^ a b 『2021年3月ダイヤ改正について』(PDF)(プレスリリース)えちごトキめき鉄道、2020年12月18日。オリジナルの2020年12月18日時点におけるアーカイブ 。2020年12月18日閲覧。
- ^ a b c d e f g h “えちごトキめき鉄道の新駅開業 「えちご押上ひすい海岸」”. 毎日新聞. (2021年3月14日). オリジナルの2021年3月14日時点におけるアーカイブ。 2021年3月14日閲覧。
- ^ “えちごトキめき鉄道の新駅「えちご押上ひすい海岸駅」(新潟県糸魚川市)が開業”. 新潟経済新聞. (2021年3月13日) 2021年4月30日閲覧。
- ^ a b “祝 えちご押上ひすい海岸駅 開業”. えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長)鳥塚亮の地域を元気にするブログ (2021年3月13日). 2021年3月14日閲覧。
- ^ “新駅整備可能性等調査の概要” (PDF). えちごトキめき鉄道 (2014年12月2日). 2015年1月19日閲覧。
- ^ “トキ鉄新駅「押上」を先行整備 糸魚川市方針、通学や通院見込む”. 『新潟日報』. (2017年12月21日) 2017年12月21日閲覧。[リンク切れ]
- ^ a b 『えちごトキめき鉄道に新駅(仮称・押上新駅)が設置されます』(PDF)(プレスリリース)国土交通省北陸信越運輸局鉄道部、2019年9月12日。オリジナルの2019年10月4日時点におけるアーカイブ 。2020年12月19日閲覧。
- ^ “鉄道助成ガイドブック 令和2年度” (PDF). 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構. p. 35. 2020年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月3日閲覧。
- ^ “国交省、「押上新駅」設置を認可 トキ鉄 糸魚川-梶屋敷間”. 新潟日報. (2019年9月13日). オリジナルの2020年4月25日時点におけるアーカイブ。 2020年8月10日閲覧。
- ^ “来年開業予定の新駅の工事安全祈願祭が実施されました。”. えちごトキめき鉄道 (2020年5月29日). 2020年6月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月11日閲覧。
- ^ “トキ鉄「押上新駅」の名前考えて 糸魚川市 7月10日まで募集”. 新潟日報. (2020年6月16日). オリジナルの2020年7月4日時点におけるアーカイブ。 2020年8月11日閲覧。
- ^ a b “「えちご押上ひすい海岸駅」開業を地元も応援!!”. えちごトキめき鉄道 (2021年3月3日). 2021年3月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年3月12日閲覧。
- ^ “新駅「えちご押上ひすい海岸駅」工事が順調に進んでいます。 2021年3月13日に開業”. えちごトキめき鉄道 (2021年2月1日). 2021年2月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年2月5日閲覧。
- ^ 鉄道友の会新潟支部『新潟県鉄道全駅 増補改訂版』新潟日報事業社、2015年6月30日、249頁。ISBN 9784861326066。
- ^ “全駅停車の急行列車 運転! | えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長) 鳥塚亮の地域を元気にするブログ”. えちごトキめき鉄道社長(いすみ鉄道前社長) 鳥塚亮の地域を元気にするブログ. 2022年11月5日閲覧。
- ^ 出典にあるとおり、観光急行が停車することがあるが、それ以外はすべて気動車による運行である。
- ^ a b “2023年度の乗車状況”. えちごトキめき鉄道. 2024年7月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年7月28日閲覧。
- ^ “2020年度の乗車状況”. えちごトキめき鉄道. 2021年7月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年7月3日閲覧。
- ^ “2021年度の乗車状況”. えちごトキめき鉄道. 2022年8月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年8月8日閲覧。
- ^ “2022年度の乗車状況”. えちごトキめき鉄道. 2024年1月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月28日閲覧。
- ^ a b 地理院地図 空中写真 1961年~1969年、1974年~1978年、全国最新写真(シームレス)。2021年3月27日閲覧。
- ^ “糸魚川バス 令和3年3月13日改正時刻表”. 頸城自動車. 2021年3月27日閲覧。
関連項目
編集外部リンク
編集- えちご押上ひすい海岸駅[リンク切れ] - えちごトキめき鉄道
- 糸魚川市地域公共交通協議会 - 糸魚川市