新風館
新風館(しんぷうかん)は、京都市中京区にあった複合商業施設。地上3階建ての回廊式の建物に、ファッション・グルメ・インテリアなどを中心に、約30店舗が入っていた。運営者はNTT都市開発であった。2016年3月27日をもって閉館した[1][2]。
概要
原形となる鉄筋コンクリート造の洋館は、逓信省営繕課技師の吉田鉄郎による設計、清水組(現 清水建設)の施工で1926年に竣工し、1931年に増築された京都中央電話局である。建設当初は電話交換施設として使用され、のちに電電公社(→NTT→NTT西日本)の京都電電ビル西館となった。京都市登録有形文化財第1号[3]に登録されている。
商業施設「新風館」への改装はNTT都市開発が事業主となり、NTTファシリティーズとリチャード ロジャース パートナーシップ ジャパンの設計、清水建設の施工で、2001年1月26日にオープンした。レンガ造り風の外観はヨーロッパのパティオを思わせるレトロな雰囲気が特徴で、2004年度のグッドデザイン賞建築・環境デザイン部門[4][5]、第12回BELCA賞ベストリフォーム部門[6]を受賞した。
運営は2012年3月までNTT都市開発と株式会社親風社中との協同運営であった。
NPO法人が市内中心部で営業しているベロタクシーの拠点となっていたほか、店舗営業の起業希望者が京都市の助成を受けて屋台型店舗を出店するなど、流行の発信拠点にもなっていた。
閉館後は再開発が進められ、エースホテルと商業店舗の2020年春の開業が発表されている[7]。
Re-Cueホール
中庭の「Re-Cueホール」(リキュウホール)は、立ち見を含めると約1,500人が収容可能なオープンスペースホールであった。円形のステージや250インチの大型スクリーン・音響設備・常設カメラなどを備え、コンサートやファッションショー、結婚式などに使われていた。
営業概要
入居店舗は物販・飲食およびその他の業種で構成されていた。また、上述のホールや中庭・テラスなどは「レンタルスペース」としても位置づけられていた。
※入居店舗の詳細は、公式サイトを参照。
- 営業時間
- 物販店舗 : 11時から20時(金・土・祝前日は21時)まで。
- 飲食店舗 : 11時から23時まで。
所在地
交通
脚注
- ^ “「新風館」は烏丸御池のオアシスでした、ありがとう…27日閉館”. 京都新聞. (2016年3月25日)
- ^ “【民間】新風館は16年3月末に閉館が決定/約190室のホテルと商業施設に再開発/NTT都市開発”. 建設ニュース. (2015年12月28日)
- ^ 1983年6月1日登録。※参考:京都市指定・登録文化財-建造物-中京区 - 京都市情報館(京都市)
- ^ Good Design Award - 日本産業デザイン振興会
- ^ NTT DATA品川ビル・新風館が『2004年度グッドデザイン賞』受賞 - NTTファシリティーズ(ニュースリリース、2004年10月13日)
- ^ 第12回BELCA賞ベストリフォーム部門 新風館 - 建築・設備維持保全推進協会
- ^ “エースホテル京都、総支配人が決定/NTTUD”. R.E.port. (2019年6月3日)
関連項目
- リチャード・ロジャース (建築家)
- NTTファシリティーズ
- 京都学生祭典実行委員会
- NHK京都放送局 - 当館北西の斜め向かいにある。
外部リンク
- 旧京都中央電話局(京都市観光文化情報システム) - 京都市産業観光局観光部 観光企画課
- Renovation Achives No. 040《新風館》(INAX Renovation Forum) - INAX
- NTT都市開発 - NTT都市開発
- 親風社中 - 天音グループ 2012年3月まで運営協力
- 旧京都中央電話局(「電話局の写真館」内)
- エースホテル京都 - 後継の施設
座標: 北緯35度0分34.3秒 東経135度45分36.5秒 / 北緯35.009528度 東経135.760139度