「ユーザビリティ」の版間の差分
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(ISO 9241-11の文脈では)ユーザビリティそのものには測定尺度が存在せず、測定できない。効果・効率・満足を測定して総合的に<ref>"効果,効率又は満足の構成要素の中の一つの測定尺度が,ユーザビリティの全容を十分に表すことはできない。" JIS Z 8521:2020</ref>ユーザビリティを評価する。ユーザビリティは文脈・ユーザ・タスクなどで大きく変化するため、3要素の寄与率も条件ごとに異なる。ゆえに3要素の測定値をユーザビリティへ変換する統一的な手法は存在せず<ref>"ユーザビリティの各構成要素の重要性は,利用状況及びユーザビリティを考慮する目的によって変わるため,測定尺度の選択及び組合せ方法に関する一般的な規則はない。" JIS Z 8521:2020</ref>、文脈・ユーザ・タスク等を考慮した上で都度総合的に評価される<ref>"各測定尺度の目標への相対的な重要性を考慮することが重要になる。" JIS Z 8521:2020</ref>。
測定尺度は客観的結果に基づくものと主観的結果に基づくものがある。タスク所要時間の実測値と体感値、タスク完了信号とユーザの「終わった」という認識/思い込み<ref>"客観的には,ユーザがタスクを完遂できていない状態でも,ユーザが正しく終了して次の行動の必要がないと思い込んでいる場合
測定対象は効果・効率・満足であり、さまざまな測定尺度がある。システムの実利用を伴う測定は、ユーザの実使用を観察・計測する[[ユーザビリティテスト|'''ユーザーテスト''']]、ユーザ行動・心理を深く理解した専門家による'''専門家評価'''(エキスパートレビュー)に大別される。例えば客観的満足を対象としたユーザーテストでは行動観察に基づくシステムの再利用頻度が測定尺度として有用である<ref>"満足の客観的測定は,行動観察に基づく(例えば,システムの再利用)" JIS Z 8521:2020</ref>。
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=== 利用・目的 ===
ユーザビリティはユーザによるシステム利用へ影響を与え<ref>"システム,製品又はサービスを設計する場合,− ユーザビリティが予想より低い場合,対象ユーザはシステム,製品又はサービスを利用できない,若しくは利用したがらない可能性がある。" JIS Z 8521:2020</ref>、ユーザへの便益を左右し<ref>"システム,製品又はサービスを設計する場合,… − ユーザビリティが十分な場合には,システム,製品又はサービスは,私的,社会的及び経済的利益をユーザ,雇用者及び供給者に提供する。" JIS Z 8521:2020</ref>、提供者の優位性を与える<ref>"システム,製品又はサービスを設計する場合,… − ユーザビリティが期待より高い場合には,システム,製品又はサービスには競争的な優位性がある" JIS Z 8521:2020</ref>ため、ユーザビリティを測定・評価することには価値がある。そのため利用促進・価値向上・市場拡大等を目的としてユーサビリティ測定はおこなわれる。
同じ特性に対する客観的・主観的測定尺度は比較して利用される。例えば客観的に低く評価された効果/effectivenessを主観的に高く評価していた場合、2つの場合がある。1つは低い効果でも本人は充分だと感じている場合であり、もう1つは本人が完全だと誤解している場合である。前者であればシステムが過剰な効果を持つことを示唆しており、後者であればユーザが効果を誤認しやすい構造があることを示唆している。前者はコスト削減に、後者はユーザへの便益改善・誤認が判明した際の失望の防止に利用できる<ref>"客観的には,... 完遂できていない状態 ... 思い込んでいる場合にも,ユーザビリティ上の問題がある。" JIS Z 8521:2020</ref>。
== デザイン ==
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== 関連項目 ==
* [[
*[[アクセシビリティー]]
* [[インタラクションデザイン]]
* [[ユーザビリティテスト]]
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