「クドリャフカの順番」の版間の差分

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いすか (会話 | 投稿記録)
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「十文字」の手口と『夕べには骸に』、そして『クドリャフカの順番』を元に奉太郎は「十文字」事件の推理を開始。そして古典部は校了原稿を用意し、校内ラジオに出演するえるを通じて「十文字」に挑戦状を叩きつける。その後、野次馬達が対決を見届けようと集まった地学講義室で古典部と十文字の対決は思わぬ形で決着がつくことになる。
 
==== 結末 ====
古典部対「十文字」の対決は、校了原稿を燃やされ「十文字は達成された」の犯行声明を以て「十文字」の勝利に終わった。そして文化祭が終了に向かう頃、高校入学以来、類まれなる推理力を発揮するようになった奉太郎への羨望から探偵役を志願した末に敗北した里志は「期待」という言葉に自身への「諦め」という意味を込め、心中を摩耶花に吐露する。えるは校内ラジオを聞いたという入須から「期待」で人を動かすことに向いていないと指摘され、えるも「もうこりごりです」とそれを認めるのだった。奉太郎から借りた『夕べには骸に』を河内に読んでもらおうとした摩耶花だが、そこで春菜の才能を認めたくない思いから『夕べには骸に』を途中までしか読まず、仮に全部読んだとしても春菜に「次のも期待してるよ」と言えない河内の胸の内を知ることに。さらに、その河内が『ボディートーク』の作者だと知った摩耶花は、その2冊と自分の漫画に想いを寄せて…。
 
える・里志・摩耶花がそれぞれの場面で「期待」という言葉を巡って苦い想いをした時間を遡り、もうすぐ校内ラジオが始まろうとする正午に、「十文字」の正体を突き止めた奉太郎は古典部対「十文字」の対決の裏で、『氷菓』多売のため学校の駐輪場で「十文字」と対峙していた。「十文字」の犯行声明の「失われた」という言葉と抜かされた「く」は、「十文字」事件が「く」で始まる人物に対して「く」で始まるものが失われたというメッセージを残すための暗号であり、その「クドリャフカの順番」が事件のモチーフであると同時に失われた「く」の付くものであること、「く」で始まる相手が陸山だということを示していた。そして「カンヤ祭の歩き方」は複数の部活が狙われた中、陸山を指しているということを公平に提示するための被害者リストで、そのしおりの33ページに陸山含むターゲットを固めていた。それらから導き出される犯人とは、しおりのページを操作できる総務委員で『クドリャフカの順番』を知る陸山なら暗号を解けると知る者、「安心院鐸玻」(あじむたくは)が安城春菜・陸山宗芳ともう一人の背景担当の姓と名の頭文字を組み合わせたものであることから、残る「じ」と「た」に符合する者―田名辺治朗だった。全てを認めた田名辺に奉太郎は「十文字」の正体を秘密にする見返りに『氷菓』30部を総務委員で買い取り、神山高校のサイトの通販コーナーで売るように要求、そしてサイトに扱う名分を得られ田名辺も事件の幕を下ろせる、古典部も野次馬達によって「氷菓」の数が捌けると、古典部と「十文字」の対決を仕組むことも持ちかけるのだった。奉太郎との取引を終えた田名辺は、奉太郎の「事件が『クドリャフカの順番』の原作を紛失した陸山への当てこすり」という推理を訂正し、圧倒的な作画センスを持ちながら『夕べには骸に』以来漫画を描こうとしない陸山の才能に「期待」し続けていたこと、陸山が『クドリャフカの順番』を読んだのかを聞きたかったと犯行動機を語り、そして陸山にメッセージは伝わらなかったと漏らすのだった。
 
こうした裏事情もあり『氷菓』は残り5部まで目減りし、古典部員の分と奉太郎が供恵の分(アニメでは残り4部で古典部員が1部ずつ購入)まで買い『氷菓』は完売されることとなった。古典部一行は「十文字」事件の話を肴に千反田邸で打ち上げをしようと盛り上がる。こうして終業のチャイムと共に文化祭は終了するのだった。
 
== 劇中用語 ==