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{{otheruses|ボディスタイル|特定の車種名|富士自動車・ガスデンミニバン}}
{{出典の明記|date=2009年6月}}
[[ファイル:Toyota VELLFIREALPHARD Z G EDITION (DBA-AGH30W-NFXSKAGH40W) front.jpg|thumb|right|[[トヨタ・ヴェルファイアード]](2(4代目)]]
[[ファイル:2ndpresagekoukiHonda STEPWGN e-HEV AIR (6AA-RP8) front.jpg|thumb|right|[[日産ホンダステッレサージュワゴン]](2(6代目・後期型)]]
'''ミニバン''' (minivan) は、[[自動車の車体形状|車体形状]]や使用形態により分類される[[自動車]]の形態のひとつである。米国での分類で[[フルサイズバン]]より小さい(ミニである)ためそう呼ばれる。
 
== 概要 ==
'''ミニバン'''は、規格や技術的な定義は存在しないが、スペース効率を上げるため着座姿勢が立ち気味(アップライト)で、全長に対する室内長と室内高は比較的大きい車種を示す。1.5BOX、2BOX、ワンモーションとも言われる車体形状を包括し、[[ヨーロッパ|欧州]]では'''[[MPV]]'''(マルチ・パーパス・ビークル)、'''ピープルムーバー'''、'''[[#モノスペース|モノスペース]]'''とよばれる場合が多い。一般に乗車定員は6名以上9名までであるが(乗車定員が5名以下のミニバンは実質一般的に[[トールワゴン]]また[[ステーションワゴン]]に分類される。また6 - 10名以上は[[マイクロバス]]になり中型免許以上程度必要)、日本独自規格の軽自動車の場合は4名である多い
 
(乗車定員が5名以下のものは実質的に[[トールワゴン]]または[[ステーションワゴン]]に分類される。また日本では乗車定員が10名を超えるものはミニバンには分類されず登録上も[[マイクロバス]]となり、公道での運転には中型自動車免許(または、中型自動車二種免許)以上の免許が必要である)
メーカーの販売戦略上、[[乗用車]]の一形態として位置付られ[[商用車]]との差別化を図るため、[[商用車]]ベースである[[キャブオーバー]]スタイルのいわゆる[[ワンボックスカー]]や[[バン (自動車)|バン]]と区別される。小型自動車の場合はミニバンと呼ばれずに、[[トールワゴン]]や場合によっては[[コンパクトカー]]と呼ばれ、大型のミニバンと区別される。ミニバンタイプの軽自動車の場合はミニバンと呼ばずにトールワゴン・ハイトワゴンと呼ばれることが多い{{refnest|group="注"|パーク24株式会社の集計では、セダン、ミニバン、ワンボックスと言ったレベルに軽自動車が含まれる<ref>[http://www.park24.co.jp/news/2015/02/20150209.html 【パーク24】男性はセダンが好き。女性は軽自動車が好き。~性別、世代を超えて憧れのクルマはBMW~] パーク24株式会社</ref>。}}。
 
メーカーの販売戦略上、[[乗用車]]の一形態として位置付られ[[商用車]]との差別化を図るため、[[商用車]]ベースである[[キャブオーバー]]スタイルのいわゆる[[ワンボックスカー]]や[[バン (自動車)|バン]]と区別される。小型自動車の場合はミニバンと呼ばれずに、[[トールワゴン]]や場合によっては[[コンパクトカー]]と呼ばれ、大型のミニバンと区別される。ミニバンタイプの日本国内では軽自動車でハイルーフやスライドドアを備えたも場合も存在するが、これらはミニバンと呼ばずにトールワゴン・ハイトワゴンと呼ばれることが多い{{refnest|group="注"|パーク24株式会社の集計では、セダン、ミニバン、ワンボックスと言ったレベルに軽自動車が含まれ、ミニバンには分類されない<ref>[http://www.park24.co.jp/news/2015/02/20150209.html 【パーク2424】男性はセダンが好き。女性は軽自動車が好き。~性別、世代を超えて憧れのクルマはBMW~] パーク2424株式会社</ref>。}}。
「ミニバン」はアメリカにおける「[[フルサイズバン]]」を基準とした呼称であるが、「フルサイズバン」が一般的でない日本では、「ミニバン」の「ミニ」に「小さい」バンであることを表す必要はないという意見もある<ref name="webcartop">{{cite web |author=近藤暁史 |url=https://www.webcartop.jp/2018/04/229636 |title=クルマのジャンルで耳にする「バン」って何? |work=WEB CARTOP |publisher=株式会社交通タイムス社 |date=2018-04-26 |accessdate=2018-04-26}}</ref><ref group="注">全幅が小型車の基準外で3ナンバーとなっているバンを「ミニバン」と称する人もいる。</ref>。
 
「ミニバン」はアメリカにおける「[[フルサイズバン]]」を基準とした呼称であるが、「フルサイズバン」が一般的でない日本では、「ミニバン」の「ミニ」に「小さい」バンであることを表す必要はないという意見もある<ref name="webcartop">{{citeCite web |和書|author=近藤暁史 |url=https://www.webcartop.jp/2018/04/229636 |title=クルマのジャンルで耳にする「バン」って何? |work=WEB CARTOP |publisher=株式会社交通タイムス社 |date=2018-04-26 |accessdate=2018-04-26}}</ref><ref group="注">全幅が小型車の基準外で3ナンバーとなっているバンを「ミニバン」と称する人もいる。</ref>。
 
また、「[[バン (自動車)|バン]]」({{lang-en-short|Van}})は本来荷物を運搬する[[隊商]]を意味する「キャラバン」を省略した名称であり、屋根のある[[貨物自動車]]を意味するが、アメリカにおいては厳密な区別なく用いられており、「ミニバン」にも貨物車を表す意味はない<ref name="webcartop" />。
 
アメリカではフルサイズより取り回しやすく安価であるため、[[サッカーマム]]を中心にファミリーカーとして需要が高いことから、日本のメーカーでも[[トヨタ・シエナ]]のような専売車を用意している<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=全長5m超えトヨタ「シエナ」は好調!? 日米ミニバン市場の異なる事情とは|url=https://kuruma-news.jp/post/317080|website=くるまのニュース|accessdate=2021-09-12|language=ja}}</ref><ref>{{Cite web|和書|title=北米トヨタの最新ミニバン「シエナ」が大ヒット中! 日本ではなぜ売らないのか?|url=https://bestcarweb.jp/news/290091|website=自動車情報誌「ベストカー」|date=2021-06-08|accessdate=2021-09-12|language=ja}}</ref>。
 
行政による区分は、アメリカでは貨物車の[[ライトトラック]]として安全性や排ガス規制が緩和され、日本では[[乗用車]]の[[ステーションワゴン]]とされるなど、国により取り扱いが異なる。
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日本では多人数が乗れる乗用車という視点から[[1982年]]8月発表の[[日産・リバティ|日産・プレーリー]]<ref name="日産̠商品の歴史̠1980年代">
{{Cite web |和書
|author=日産自動車
|date=
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|accessdate=2020-02-01}}
</ref>、[[1983年]]2月発売の[[三菱・シャリオ]]<ref name="MMC̠1983̠Chaliot">
{{Cite web |和書
|author=三菱自動車
|date= |url=https://www.mitsubishi-motors.com/jp/innovation/history/detail/
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|accessdate=2020-02-01}}
</ref>が日本でのミニバンの始祖といわれる<ref>
{{citeCite web|和書
|url=https://gazoo.com/article/car_history/140131_1.html
|title=ミニバン文化の発展(1994年)
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== 日本での傾向 ==
=== ブームの ===
[[ファイル:Toyota Town Ace Wagon 001.JPG|thumb|right|[[トヨタ・タウンエース]](初代・前期型ワゴン]]
ミニバンというカテゴリーが確立・注目されたが1990年から2000年代頃設計思想であることから、ミニバンそのものも近年に生まれた車種であるかのように思われることもある。しかしながら「大容量(大人数)指向の乗用車」は1960年代から - 1970年代にワンボックススタイルの車種で登場しており、その多くが現在のセミボンネット/セミキャブオーバータイプのミニバンへと発展していくワンボックス型ミニバンの登場は決して最近のことではないことが窺える。
 
えばとして、現在の[[トヨタ・ノア|ノア]]/[[トヨタ・ヴォクシー|ヴォクシー]]や[[日産・セレナ|セレナ]]/[[日産・NV200バネット|NV200バネット]]/[[日産・エルグランド|エルグランド]]、[[三菱・デリカD:5|デリカD:5]]はその前身である[[トヨタ・タウンエース|タウンエース]]/[[トヨタ・ライトエース|ライトエース]][[日産・バネット|バネット]]/[[日産・キャラバン|キャラバン]]が701970年代、[[日産・ホーミー|ホーミー]]、[[三菱・デリカ|デリカ]]に至っては601960年代から乗用仕様を用意しが設定されていた。ただし、これらの車種は元来商用バンをスタート起源としている関係上、純然たる乗用車とは言い切れない部分があった。
ミニバンというカテゴリーが確立・注目されたのが1990年から2000年代頃であることから、ミニバンそのものも近年に生まれた車種であるかのように思われることもある。しかしながら「大容量(大人数)指向の乗用車」は1960年代から1970年代にワンボックススタイルの車種で登場しており、多くが現在のセミボンネット/セミキャブオーバータイプのミニバンへと発展していくワンボックス型ミニバンの登場は決して最近のことではないことが窺える。
 
その後1980年代から - 1990年代に入りかけて、純然たる乗用車として開発されたスペースユーティリティ指向の車種が登場し始め出現する。2ボックス型ミニバンの源流である[[日産・プレーリー]]が1982年、翌1983年には[[三菱・シャリオ]]が世に送り出された登場。1988年に[[マツダ・MPV]]がアメリカに投入で発売され(日本発売は1990年)、[[1990年]]に北米向けに開発されたトヨタ・プレビアが日本市場にも[[トヨタ・エスティマ|エスティマ]]として投入された。それは技術とデザインの面も含めて日本の自動車業界として一つの契機となった。マツダもトヨタも新しい形の高級乗用車として宣伝に努めた。
例えば現在の[[トヨタ・ノア|ノア]]/[[トヨタ・ヴォクシー|ヴォクシー]]や[[日産・セレナ|セレナ]]/[[日産・NV200バネット|NV200バネット]]、[[日産・エルグランド|エルグランド]]、[[三菱・デリカD:5|デリカD:5]]はその前身である[[トヨタ・タウンエース|タウンエース]]/[[トヨタ・ライトエース|ライトエース]]や[[日産・バネット|バネット]]、[[日産・キャラバン|キャラバン]]が70年代、[[日産・ホーミー|ホーミー]]、[[三菱・デリカ|デリカ]]に至っては60年代に乗用仕様を用意していた。ただこれらの車種は商用バンをスタートとしている関係上、純然たる乗用車とは言い切れない部分があった。
 
ただこの頃は(当時のミニバンは他の乗用車に比べて大型の部類であり、さらったこと当初は加え、価格も300万円前後かもしくはそれ以上の高価な車種グレードしかなかったこともあり、乗用車全体への影響はまだ大きくなかった。メディアやユーザーはワンボックスカーとして扱っていたほか、メーカーでは初代プレーリーや初代シャリオなどのように新たな形態(いわゆる新ジャンル)の[[セダン]]として扱うこと決して少なくなかった。
その後1980年代から1990年代に入り、純然たる「乗用車」として開発されたスペースユーティリティ指向の車種が登場し始める。2ボックス型ミニバンの源流である[[日産・プレーリー]]が1982年、翌年には[[三菱・シャリオ]]が世に送り出された。1988年に[[マツダ・MPV]]がアメリカに投入され(日本発売は1990年)、[[1990年]]に北米向けに開発されたトヨタ・プレビアが日本市場にも[[トヨタ・エスティマ]]として投入された。それは技術とデザインの面も含めて日本の自動車業界として一つの契機となった。マツダもトヨタも新しい形の高級乗用車として宣伝に努めた。
 
ただ、この頃は(当時の他の乗用車に比べて)大型の部類であり、さらに当初は300万円前後かそれ以上の高価な車種・グレードしかなかったこともあり、乗用車全体への影響はまだ大きくなかった。メディアやユーザーはワンボックスカーとして扱っていたほか、メーカーでは初代プレーリーや初代シャリオなどのように新たな形態(いわゆる新ジャンル)の[[セダン]]として扱うことも決して少なくなかった。
 
===ミニバンのブーム===
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[[File:Toyota Wish ZNE10 2003 01.jpg|thumb|right|[[トヨタ・ウィッシュ]](初代・前期型)]]
 
大容量以上乗用車といえばようにワンボックス、という状況だ一辺倒であった日本であっの状況に変化が生じのは、1987年の[[シボレー・アストロ]]の登場によって状況変わ契機であてゆく。日本においてアメリカのアウトドアライフスタイル(アメカジ、RVなど)の人気が徐々に高まっていくと、人々はボンネットバンというアメリカ特有のスタイルに興味を注ぎ始めた。ただし、交通事情がアメリカと国情が違いすぎは大きく異なる日本において、そのサイズや維持費がネックとなっていた。そのような中で登場したアストロが登場すると米国で人気を博し、日本でも(アメリカの中でとしては)お手頃なサイズ、そしてスタークラフト等のビルダーが豪華な内装にカスタムした車両を売り出したことなどから人気を博した。また1993年に[[軽トールワゴン]]の先駆けである[[スズキ・ワゴンR]]が登場するとヒット商品となり、[[ダイハツ・ムーヴ]]を始めとするライバル車種が続々と登場して軽乗用車の主流となっていく
 
2000年代以降、節約志向や環境意識の高まり、世界的な[[クロスオーバーSUV]]のブームに伴いミニバン人気は下火になっており、[[マツダ]]・[[SUBARU]]のようにミニバンから撤退したメーカーも現れている<ref>[https://business.nikkei.com/atcl/report/15/110879/091900737/ マツダがミニバンを見限った理由 決断の裏に生産改革] 日経ビジネスオンライン 2017年9月21日</ref>。当然ながらミニバンは多人数乗車/大容量積載が可能である点がメリットで、それを実現する大型のボディは当然燃費やタイヤライフ、取り回し性の悪さという代償を支払うことになる。つまり乗車人数/積載量が少ないと恩恵が小さく欠点が目立つが、ブーム当時はミニバンに普段1~2人でしか乗らないユーザーも多かった。しかし燃費に関してはエンジンとトランスミッションの技術進歩で大幅な改善が見られており、2010年代以降は回復傾向にある。
 
ミニバンが市場に与えた影響は大きく、ミニバンの強みを取り入れた新ジャンルの車両も登場している。例えば3列シート<ref group="注">ただし、車高が高く全体的に箱型でユーティリティを重視した車種であれば、たとえ2列シートでもメーカー自ら「ミニバン」と称するケースもある。さらに、同一車種でも2列シートモデルと3列シートモデルが用意される場合もあるため、3列シートの存在の有無はミニバンの分類の根拠にはならない。</ref>であれば[[トヨタ・ヴァンガード]]や[[三菱・アウトランダー]](ガソリン車)、[[マツダ・CX-8]]等、一部のクロスオーバーSUVにまで用意されるようになった<ref group="注">なおステーションワゴンを3列シートにしてしまうと、その多くは[[ホンダ・ストリーム (自動車)|ストリーム]]や[[トヨタ・プリウスα|プリウスα]]のようにステーションワゴンではなくミニバンとみなされる。</ref>。
 
2000年代以降、節約志向や環境意識の高まり、世界的な[[クロスオーバーSUV]]のブームに伴いミニバン人気は下火になっており、[[マツダ]]や[[SUBARU]]のようにミニバンから撤退したメーカーも現れている<ref>[https://business.nikkei.com/atcl/report/15/110879/091900737/ マツダがミニバンを見限った理由 決断の裏に生産改革] 日経ビジネスオンライン 2017年9月21日</ref>。それでもミニバンが市場に与えた影響は大きく、例えばミニバンの強みを取り入れた新ジャンル車両も登場していひとつであ。例えば3列シート<ref group="注">ただし、車高が高く全体的に箱型でユーティリティを重視した車種であれば、たとえ2列シートでもメーカー自ら「ミニバン」と称するケースもある。さらに、同一車種でも2列シートモデルと3列シートモデルが用意される場合もあるため、3列シートの存在の有無はミニバンの分類の根拠にはならない。</ref>であればは、[[トヨタ・ヴァンガード]]や[[三菱・アウトランダー]](ガソリン車)、[[マツダ・CX-8]]など、一部のクロスオーバーSUVにま用意も設定されるようになった<ref group="注">なおステーションワゴンを3列シートにしてしまうと、その多くは[[ホンダ・ストリーム (自動車)|ストリーム]]や[[トヨタ・プリウスα|プリウスα]]のようにステーションワゴンではなくミニバンとみなされる。</ref>。
また軽自動車やコンパクトカーにおいても[[トールワゴン]]と呼ばれる、車高を高くして居住性を高めたりスライドドアを装備したりと「ミニバンをちょうどいいサイズに小型化した」車両が登場。特に軽自動車では[[スズキ・ワゴンR]]や[[ダイハツ・ムーヴ]]などの登場以来、市場の主流となっている。スライドドアを装備した車両([[スズキ・パレット]]、[[ダイハツ・タント]]、[[三菱・eKスペース]]、[[ホンダ・N-BOX]]など)も登場しており、ホンダや三菱のように結果として従来型のハッチバックの生産・販売を取りやめたメーカーも存在する。
 
=== 車高 ===
[[ファイル:Honda Odyssey 3rd.jpg|thumb|right|[[ホンダ・オデッセイ]](3代目・中期型)]]
[[前置きエンジン・後輪駆動配置|FRレイアウト]]のキャブオーバー車に比べ、FFレイアウトのミニバンは床が低く、おのずと車高も低くなる。とは言え、[[ホンダ・オデッセイ]](3代目)や[[ホンダ・ストリーム (自動車)|ホンダ・ストリーム]](2代目)、[[トヨタ・マークXジオ]]のように1,550{{nbsp}}mm以下の車種もあるものの、ほとんどのミニバンは、一般的な立体機械式駐車場のケージの制限高である1,550{{nbsp}}mmを超える。直近視界の改善のため、[[サイドアンダーミラー]]や[[CCDイメージセンサ|CCDカメラ]]によるモニタリングも考案されている。
 
直近視界の改善のため、[[サイドアンダーミラー]]や[[CCDイメージセンサ|CCDカメラ]]によるモニタリングが考案された。
 
=== 走行安定性 ===
[[ファイル:ESTIMA AERAS 2012.JPG|thumb|right|[[トヨタ・エスティマ]](3代目・改良型)]]
重心の低さではキャブオーバー型ワンボックスカーよりも重心優れているもの位置で勝り、セダンやステーションワゴンと比べると劣る。特にワインディングや高速走行ではこの傾向が顕著なため、タイヤ等の足回りの腰砕け現象が発生し長距離走行では運転者、同乗者ともに比較的疲れやすくなってなお、メーカー側もこうした問題について認識しており、[[本田技研工業|ホンダ]]等一部のメーカーからは低床低重心の車種や、ミニバン専用のタイヤ(それを強く喧伝する商品の例に[[TOYO TIRE|トーヨー]]・トランパスがある)などがリリースされことによりなどこう前記した弱点改善し、現在では多くの車種走行性能を批判さ試みらるどころか、ミニバンの域としはハンドリングが良と評価され車種も多数出現するようになった。また[[GR (トヨタ自動車)|GR]]、[[ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル|NISMO]]、[[無限]]といったチューニングブランドを冠し、運動性能・安定性を高めたミニバン発売しており、足回りに関しては「まるで[[スポーツカー]]のよう」と評されることも増えた。変わったところでは、初代[[トヨタ・エスティマ]]が[[ミッドシップ]]エンジンを採用してい
 
=== 衝突安全性への疑問 ===
[[ファイル:Honda Stepwgn SPADA.JPG|thumb|right|[[ホンダ・ステップワゴン]](3代目・改良型)]]
[[ワンボックスカー|1BOX]]から1.5BOXへと変わっていく中で、前面衝突安全性の向上は図られたが、それでもなおミニバンの衝突安全性には疑問の声が挙がることも決して少なくない。
 
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また、ボンネットの長さが通常の2BOXタイプよりも短く、これを補う目的で衝撃を車体上部に逃がす「[[巴投げ]]」方式を併用していることが多いため、メーカーの想定を上回る強さの衝撃が加わった場合、運転席部分が大きく損傷し、乗員に甚大な被害を発生させる危険性も指摘されている。
 
さらに、2016202368月現在の時点において[[自動車アセスメント (日本)|JNCAP]]公式サイトでクラッシュテスト結果が公表されているミニバンクラスのうち、側面衝突時に車両が横転してしまうものが大部分を占めている。多くのミニバンが初代[[トヨタ・ヴェルファイア]](姉妹車種の[[トヨタ・アルファード]]も)や[[日産・エルグランド]]、[[ホンダ・ステップワゴン]]を含むかつての1BOXカーに近い形態のものが占めており、そのような車種で横転しなかったのは2代目トヨタ・ヴェルファイア(3代目トヨタ・アルファード)だけだった。また、同テストの軽自動車部門においてもほぼ同様な現象が見られ、軽のミニバンである[[軽トールワゴン]]またはそれに類するものが一部の車種で横転した(3と4代目[[ダイハツ・トヨント]]とそのOEMの初代[[スバルヴォクフォン]]、初ー(4[[ホンダ目トヨタN-ONE]]ノア4[[スズキ・ハスー]]とそのOEMの初代[[マツダ・フレアクロスオーバー]]ンディだけだった
 
側面衝突後の横転は緊急脱出時に甚大な影響を及ぼすおそれがあるため、ミニバンや軽トールワゴンの購入を検討する際は注意が必要である<ref group="注">側面衝突時の横転の様子 → [http://www.youtube.com/watch?v=qa_Sah7FpiI&feature=player_embedded JNCAP公開衝突試験映像「ホンダ・ステップワゴン]([[YouTube]]、[[カーグラフィック|WebCG]]公式)</ref>。
 
== ミニバンのスタイル ==
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==== キャブオーバー ====
1990年代後期の[[キャブオーバー]]から[[セミキャブオーバー]]への移行期に、エンジンを前席床下に配置するキャブオーバーのワンボックスカーをルーツとし、操安性や衝突安全性の向上のため前車軸を前進させ、セミボンネットスタイルを持つキャブオーバーなども生まれた。
 
前席下にエンジンがあるためその後、キャビン構成(ブオーバーはレイアウトに起因する課題(ウォークスルーなど)や制振静キャビン構成、騒の問題から振動など)が多く、日本の登録車(普通車)の乗用車としては世代交代で淘汰さが進むにつほぼ消滅し。2022年12月時点ではハイエースとキャラバンの一部モデルを残すのみとなっている。逆に軽自動車では、全長の制約と衝突安全性という相反する条件を満たしスペース効率を稼ぐためにエンジンを前席下に配置した、セミボンネットスタイルを持つキャブオーバーが多い。
 
=== モノスペース ===
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=== セミキャブオーバー ===
背高箱型キャビンがエンジンに被さりボンネットの短い、セミボンネットスタイルのボディーを持つ。駆動方式は横置きエンジンのFFもしくは四輪駆動が主流だが、縦置きエンジンのFRもしくは四輪駆動も一部存在する。エンジン排気量は2,000 - 3,500{{nbsp}}cc。ミニバンの中では床面が高いが、視点も高いため前方視界は良好となる。キャビンスペースは広く、3列目まで快適に座れる車種が多い。大型[[高級車|高級]]ミニバンに多いタイプである。
 
==== 日本国内の高級ミニバン ====
<gallery>
ファイル:Lexus LMLM500h 002IMG01 (cropped).jpg|[[レクサス・LM]]
ファイル:20192023 Toyota Alphard ExecutiveHybrid Lounge(AH40) S1.jpg|[[トヨタ・アルファード]]
ファイル:Toyota VELLFIRE HYBRID Z Premier (6AA-AAHH40W-PFXTB) front.jpg|[[トヨタ・ヴェルファイア]]
ファイル:Nissan ELGRAND 250Highway STAR S (5BA-TE52) front.jpg|[[日産・エルグランド]]
ファイル:2019 Toyota Alphard Executive Lounge S.jpg|[[トヨタ・アルファード]]
ファイル:Buick GL8 ES Avenir facelift 001.jpg|[[ビュイック・GL8]]
ファイル:Mercedes-Benz V 250 BlueTEC Edition 1 Lang (V 447) – Frontansicht, 18. Oktober 2015, Ratingen.jpg|[[メルセデス・ベンツ・Vクラス]]
ファイル:Lexus LM 002 (cropped).jpg|[[レクサス・LM]]
</gallery>
 
==== 軽トールワゴ国外の高級ミニバ====
ミニバンの軽自動車版。[[モノスペース]]がほとんどであるが、これは積載(容積)効率を重視したためである。
<gallery>
ファイル:Daihatsu_Tanto_Custom_X_LA610_X07_Rear2024 Mercedes-Benz EQV IAA 2023 1X7A0464.JPGjpg|[[ダイハツメルセデスツ・Vクラス]]
ファイル:Honda_NBOX_Custom_0002_012022 Hongqi HQ9 (front).JPGjpg|[[ホンダ紅旗N-BOXHQ9]]
ファイル:2013_Honda_N-WGN_Custom_01Zeekr 009 003.jpg|[[ホンダZeekrN-WGN009]]
ファイル:SuzukiBUICK WagonRGL8 HYBRIDCENTURY FZ(BUICK MH55SGL8 FOURTH GENENRATION) China.jpg|[[スズキビュイックワゴンRGL8]]
ファイル:Nissan_Dayz_Rider_Autech_4WD_B21W_AA0.JPG|[[日産・デイズ]]
</gallery>
 
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== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
 
=== 注釈 ===
{{reflist|group="注"}}
 
=== 出典 ===
{{reflist}}
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* [[サッカーマム]]
 
{{Car-stub}}
{{日本のミニバン}}
{{自動車の構成}}
{{自動車}}
 
{{デフォルトソートDEFAULTSORT:みにはん}}
 
[[Category:ミニバン|*]]
[[Category:ステーションワゴン|広義]]