隕石によって地球にもたらされた奇病「冷血病」。その病は人々のやる気を無くす、マイナスな感情を植え付けるなど、人の心に感染する奇病だった。そしてその奇病は確実に、そしてすみやかに世界を蝕みつつあった…。この物語は、普通の女子大生アイと、宇宙から来た不思議な犬、熱血人面犬が地球の危機を救うため、冷血病に立ち向かうSFアクション大作である。_BR_
■キャスト
小津アイ:山本彩乃
熱血人面犬:高橋英則
店長:後藤ヒロキ
原作・監督:山元隼一
シナリオ:石川 学
制作プロダクション:コミックス・ウェーブ・フィルム
奇病「冷血病」が拡がりつつある現代。ある日、大学生のアイがバイト先のレンタルビデオ店にバイトに行くと店長の様子がおかしい。いつもの毒舌トークに拍車がかかり、悪口や不快な言葉を投げつける。アイが必死に涙をこらえていると、突然、彼女を励ます熱い声がする。声がする方を見ると、そこには犬がいた。よくよく見ると、その犬の顔、人面である! 熱血人面犬に励まされたアイの気迫に、店長は退散する。そしてアイと熱血人面犬の会話の中で、店長が開発した人の想いを具現化する装置「ゲシュタルトプレイヤー」が、冷血病に対抗する唯一の手段だとわかり…。
冷血病の怪物状態から再生した店長は、アイと人面犬に衝撃の事実を告げる。それは、NOSAの研究員時代にゲシュタルトプレイヤーを作成し、その時の共同研究者だった女性と結婚、生まれた娘がアイだという事だった。しかし2人は離婚、母親は幼いアイを連れて出て行ってしまう。突然の告白に戸惑うアイは、素直に店長を父と呼ぶことができなかった。一方冷血病は急速に広まり、感染者はタワーに寄生して融合しあい、巨大なつぼみを作っていた。つぼみが開花すれば、負の波動によって世界が滅ぶという。政府の支援を受けた人面犬、アイ、店長は冷血病タワーと対峙するが…。
怒りに身を任せゲシュタルティオンで冷血病タワーに挑むアイだったが、隙を突かれタワーに意識を取り込まれてしまう。気がつくとアイは虚構の映画館の中にいた。そこではアイの過去がスクリーンに映し出され、彼女の幼いころの思い出を都合よく汚していく。完全に取り込まれる寸前のところで人面犬が助け出すものの、アイは心を折られてしまう。撤退した二人はビデオ店に逃げ込んでいた。人面犬はアイをやる気にさせようとするが、彼女は塞ぎ込んだまま動けなかった。そんなアイを諦め、人面犬は一人冷血病タワーへ向かっていった。その時、アイは店長が残したペンダントに気がつき…。