富野喜幸(現:富野由悠季)が手がけたこの作品からは、随所にガンダムの源流とも言える要素を散見することができる。異星文明ガイゾックの地球侵略に対して、神勝平、神江宇宙太、神北恵子の3人は、合体ロボット・ザンボット3に乗り込んで立ち向かう。一般市民に敵視されるロボットヒーローを描いた衝撃の作品!
■キャスト
神勝平:大山のぶ代
神江宇宙太:森 功至/古川登志夫(#10〜14)
神北恵子:松尾佳子
神一太郎:野島昭生
神北兵左衛門:永井一郎
香月真吾:古川登志夫
キラーザ・ブッチャー:島田 彰
■スタッフ
原作:鈴木良武/富野喜幸(現:富野由悠季)
監督:富野喜幸(現:富野由悠季)
キャラクターデザイン:安彦良和
メカニカルデザイン:平山良二
音楽:渡辺岳夫/松山ユウ(旧字体の「示右」)士
穏やかな日常が紡がれる駿河湾。神勝平も、この平和な地で生きる少年だった。そこへ突如ガイゾックが出現、破壊の限りを尽くし始める!
富士山近郊に出現したメカ・ブーストに、苦戦を強いられるザンボ・エース。だが勝平は、救援に駆けつけたいとこの協力を拒み、1人で戦おうとする。
危機に陥った宇宙太のザンブルと恵子のザンベースを前にしても、連携と合体を拒否する勝平。一太郎は、そんな彼に怒りを爆発させるが……!?
ビアル2世及び3世との合体作業を進める神ファミリー。しかし、元凶が神ファミリーにあると思い込んだ香月が、戦いの隙に船内に突入していた。
難民船の前に出現したメカ・ブーストをザンボット3は辛うじて撃退するが、その混乱の中で家族とはぐれた香月は、勝平達に逆恨みの念を抱く。
父、源五郎が帰ってくる! 勝平の心は喜びに沸き立つが、そこにメカ・ブーストが出現! さらには神ファミリーを誤解する人々が源五郎を拉致してしまう。
救出したミチを恵子に託し、合体できぬまま戦う勝平と宇宙太。再び戦場に赴こうとした恵子を待っていたのは、怒りに燃えた香月だった。
東京が襲われていることを知った神江家はビアル2世を分離、ザンボット3と共に防衛に向かう。そこで彼らが見たのは、火に覆われた街並と……!
神ファミリーの資材調達を、拒否する大滝社長。にもかかわらず重傷を負った自分を保護し、看病を施す彼らを見て、大滝の心は揺れ動く。
和平使節としてバンドックを訪れる野崎副総理。だがそれはブッチャーの罠だった。梅江は、初恋の人である彼を救おうとして飛び出すが!?
バリアを張り東京に腰を据えるバンドック。そこに油断を見出した兵左ェ門は、源五郎とともにその内部に侵入、敵の中枢に迫る作戦を実施する。
14歳の誕生日に信州へ帰ってきた恵子は、そこでも怒りの罵声を浴びせられる。しかし彼女の献身的な行動に、いつしか人々も心を開き……。
恐怖で言葉を失った少女を見て、自信を喪失する勝平。だが、戦いをやめるのは逃避でしかないと悟り、戦場に向かう決意を固める。
行方不明だったアキたちを北海道の難民キャンプで見つけだすことに成功した勝平。だが、いまだに彼女の心は、頑なに閉ざされたままだった。
キング・ビアルに向かう補給船団を守る、兵左ェ門の旧友ジェイムス提督。彼の壮絶なまでの戦いと生き様に、勝平は真の戦士の在り方を見る。
頻発する謎の爆発事件。その原因について兵左ェ門も首を傾けるばかりだったが、その頃ファミリーの子供達は無断で出撃、囚われの身になった。
卑劣な人間爆弾。体内に埋められた爆弾を除去することは、ビアル星の科学をもってしても不可能だった。そして香月の仲間も新たに犠牲者となってしまう。
洋上で勝平が助けた少女。それは行方不明のアキだった。再会を喜ぶ勝平だが、アキの背中には人間爆弾の証、星の印が刻まれていた。
攻撃不可能な深海に潜むバンドックを前に、苛立ちを募らせる勝平。しかし、内部に囚われている香月は独力での破壊と脱出を企んでいた。
衛星軌道に撤退したバンドックに対して、神ファミリーは追撃を決意。しかし防衛軍が立ちはだかり、キングビアルの引き渡しを要求してきた。
宇宙に上がった神ファミリーに、猛攻撃を繰り出すガイゾック。兵左エ門と梅江はビアル2世で体当たりし、血路を開こうとする。
激闘を前に、女性と子供をカプセルに乗せ、地球へと返そうとする神ファミリー。しかし、そこにブッチャーが襲来する。
バンドックに対して最後の突撃を試みるザンボット3。戦いの中で宇宙太や恵子も死んでいく。バンドックの中に入り込んだ勝平は、ガイゾックの驚くべき正体を知る。