レース会場で驚異的な走りを見せるスーパーマシン“マッハ号”。それを操る少年こそ、グランプリレーサーを夢見る青年、三船剛であった。
長男の研一は、天才レーサーと呼ばれながら今は行方不明になっている。そんな兄を目標として、両親と弟のくりお、チンパンジーの三平、メカニックマンのサブ、ガールフレンドの志村ミチに見守られ、剛は様々なレースに参加していく。そんな剛に、時に厳しく時に優しく接する謎の覆面レーサーがいた。数々のレースや困難な事件に遭遇しそれを克服する。やがて剛は、父親の作ったマッハ号を通じて、真のレーサーとして、そして人間としても成長していく。
■キャスト
田中雪弥(現:森功至)
野村道子
愛川欽也
大宮悌二
来宮良子
堀絢子
富山敬
内海賢二
■スタッフ
脚本:鳥海尽三、広瀬正、久米みのる、津久井丈人、草川隆、能加平
音楽:越部信義、音楽企画センター
企画:鳥海尽三
制作:タツノコプロ
白いボディのスーパーレーシングカー《マッハ号》を駆る、若き天才ドライバー三船剛。しかし、彼の父・大介は、息子がレーサーになることを反対していた。それでも父の考案した新型エンジンの開発資金を稼ぐため、剛はレースに挑む。
父親に隠れて剣山トライアルレースへ出場した剛。しかし、マッハ号の風防ガラスに隠された大介考案の新型エンジンの設計図を狙って、悪漢ブラック一味が襲い掛かる。
素顔をマスクで隠し、その正体が謎のベールに包まれた男・覆面レーサーが来日した。彼は海外のレースで名を馳せた一流レーサーであったが、出場したレースでは必ず大事故が起こる不吉な男とも噂されていた。
事故で気を失ってしまった剛は、覆面レーサーに助けられた。彼の家で目を覚ました剛は、ちょっとした思い付きで置かれていた覆面を被ってみる。だが、そこへ覆面レーサーを狙う男達が現れ、彼と間違えられた剛は誘拐されてしまった。
孤児のために遊園地の建設を夢見る、黒沢という老人に出会った剛。しかし、実は黒沢はかつて悪名を轟かせたギャングのボスの息子で、彼の乗るクラシックカーには財宝の隠し場所が示されていたのだった。
クラシックカーに秘められた財宝を狙うギャング団のボス、鬼河原に捕まってしまった剛と黒沢老人。だが、財宝の隠し場所を突き止めた剛は、鬼河原に取り引きを申し出る。
金塊強奪事件を追う六郷警部は、本土縦断ロードレースに犯人が紛れ込んでいると推測。そして警部の読み通り、レースに参加する巨大トレーラー・マンモスカーには、犯人一味が乗り込んでいた。
マンモスカーの正体が金塊強奪犯と知った剛とミッチーであったが、敵の罠にはまりピンチに陥ってしまう。そこを覆面レーサーに救われ、逃走を図るマンモスカーを追跡する。
命知らずのドライバー集団・アクロバット族の一員であるスネークに挑発された剛は、彼とのレースでの勝負を決意。しかしサブと喧嘩してしまい、更に大介が病に倒れ、整備不良のままレースに出場しなくてはならなくなる。
アクロバット族の妨害とマッハ号の不調によって、谷底に転落してしまった剛。しかしそこにサブたちが駆けつけ、なんとか危機を脱した。サブとの友情を取り戻した剛は、レース最大の難所である地獄谷へ向かう。
剛が地獄谷で転落したという報に、救援に向かうミッチー達。一方、剛は目を負傷して見えなくなってしまっていた。それでもレースを続けようとする剛に、覆面レーサーはエンジン音を聞かせて誘導しようとする。
レース界の顧問と言われる緑川がグレーのスポーツカーに殺害され、現場には謎の「X3」と書かれた紙が残されていた。剛は六郷警部に依頼され、犯人の車を追跡するのだが見失ってしまう。
15年ぶりに開催されたデビル峠のトライアルレースに出場した剛。だがレースの裏で、15年前にレース中に事故に見せかけて殺されたレーサーの遺児である兄妹によって、復讐計画が行われようとしていた。
砂漠縦断レースに出場するために飛行機に乗り込んだ剛。しかし、機内でウルム国のレーサー・キムクのブラックタイガー号に爆弾が仕掛けられ、破壊されてしまう。犯人に疑われた剛は、潔白を証明するためキムクが帰国したウルム国へ向かう。
ウルム国へ入国した剛であったが、革命軍に捕らわれてしまった。しかも、キムクは革命軍の首領の息子であり、レースをやめさせるために首領の命令によって車は破壊されたのだと判明。残念がる剛とキムクに、側近のジョー大佐は一対一のレースを提案するのだが…。
南米ラベリア共和国で開催される、インカ火祭りレースに招待された剛。そのレースには死人の山を築くと言われる《インカの呪い》と呼ばれる、謎のレーサーが出場するという。不吉な予感を感じつつも、剛はレースへ出場する。
火山の噴火と共にレースはスタートした。火山の下を通る地底コースを進むマッハ号と世界の有名レーサー達、そして《インカの呪い》の黒いマシン。しかしそこは溶岩が流れ、人を襲う古代植物が生息する、地獄のようなコースだった。
ナイアガラの滝の下に眠るインディアンの宝を盗もうとする、大泥棒タイガー一味。観光客の注意を逸らすため、サーカス団団長の娘へレンに滝の上で自動車による綱渡りを演じさせるのだが…。
滝壺に落ちてしまった剛とヘレンは、滝の後ろの洞窟へと迷い込む。しかしそこには、宝を発見したタイガー一味がいた。剛たちはマッハ号を一味に奪われ、迷路のような洞窟に置き去りにされてしまった。
謎の一団にさらわれ、何処かの屋敷につれていかれた三平。ゴーカートに乗せられ奇妙な薬をかがされた三平は、猛スピードで車を運転するようになる。一方、サーキットの剛達の前にとてつもない猛スピードを出すマシンが現れた。
謎の超速度マシンには、レーサーを誘惑し次々に死に追いやると言う悪魔のエンジン《GR-X》が積まれていた。剛もまたその力に魅了されてしまい、車を奪って走り出すが、あまりのスピードに気を失ってしまう。
科学研究所から、とある重要書類が盗まれた。その犯人はなんとマッハ号に乗っており、剛が事件の容疑者になってしまう。しかもその犯行時刻に剛が尋ねていたというクーパー博士と娘のローラは、剛など知らないという。
剛を罠にはめていたクーパー博士とローラを追うマッハ号の前に、偽マッハ号が現れる。本物には無い武器と飛行能力まで備えたその偽マシンを追った剛は、世界征服を目論むテンペスト団の海底基地に辿り着く。
カリント王国のジャム王子の戴冠式を祝い、ちびっ子グランプリが開かれることになった。出場年齢に達していないくりおであったが、実はジャム王子はくりおにそっくりで、間違えられてレースに出場することになってしまった。
ジャム王子に間違えられ、レース中に何者かに襲われたくりおは、谷底に転落してしまう。王子が死んだと思い込んだ国王と側近は、事故は車を制作した大介のせいだとして一家を逮捕する。
しかし、彼女の父はかつて自動車事故で息子を失い、全ての車とドライバーを嫌悪していた。
砂漠でのレース中、瀕死の重傷を負った老考古学者スタンダード博士に出会った剛。博士の娘デラはクレオパトラの遺跡を発見した直後に失踪し、娘の捜索中に博息を引き取った博士の変わりに、剛はデラを捜索しようとするが……。士は何者かに襲われたのだ。
落石で頭を打って自分がクレオパトラだと思い込んでしまったデラは、彼女を崇める人々と共に遺跡内に王国を築いていた。捕らわれ、ミッチーを人質に取られた剛は、期限内にピラミッドの頂上にある《イシスの神像》を取ってくるように命じられる。
蛇の沢サーキットの難所、連続七回カーブの《スネークベント》に苦戦する剛。攻略の糸口が掴めぬままドライブに出た剛であったが、そこで謎の追跡車に追われながら、見事な片車輪走行で追っ手を翻弄する男・高村と出会い、そのテクニックを活かそうと考える。
ある嵐の夜に刑務所を脱獄した男、溝川は、くりおのガールフレンドである目の不自由な少女、リカの家へと辿り着いた。翌日、彼はリカの家へやってきた剛を脅してマッハ号を運転させ、かつて盗んだ大金の隠し場所である猿ヶ峰へと向かわせる。
闇夜に紛れて大阪城に侵入した黒尽くめの忍者軍団は、城内に爆弾を仕掛け、翌日訪れたダーラ国の大統領を暗殺した。一方、覆面レーサーとのデッドヒートに勝ち、日本グランプリのチャンピンとなった剛は、ミッチーと旅行中に偶然忍者軍団に遭遇する。
忍者カーを尾行して、古寺に辿り着いた剛。しかし待ち構えていた忍者軍団に襲われ、捕らわれてしまった。古寺の地下には暗殺団の広大なアジトがあり、そこには平和会議に出席するために来日していた、各国の代表者達までもが捕らわれていた。
某国のレースで優勝した剛は、その町で男達に襲われていた少女、ターニャを助けた。部族の族長である彼女の兄が毒蛇に噛まれ、三時間以内にその血清を届けねばならないのだが、部族の裏切り者が族長を殺すために血清を奪おうとしているのだという。
大介が設計した、ハヤブサ自動車のスピード記録挑戦用ジェット推進マシン《スカイドラゴン号》に乗り込み、実験運転を試みる剛。だが走行中にマシンが大破し、テストは失敗に終わってしまう。しかしそれは、ライバル会社による妨害工作であった。
アフリカ大陸縦断耐久レースのコース視察の帰り、セスナで生物学者のロバート博士と乗り合わせた剛。だが突然、パイロット達が銃を突きつけ博士を連れてパラシュートで飛び降り、残された剛は機体と共に眼下のジャングルに墜落してしまった。
怪物が棲むという魔の山に向かった剛は、ジャングルに現れた謎の戦車を追って湖に隠された秘密基地を発見した。そこは二十年前に滅んだ軍事国ゲルト帝国再建を目論む、帝国の生き残りと新総統グール達のアジトであった。
モンテカルロラリーに参加した剛とミッチは、吹雪のアルプス山中で右手を怪我した男に拳銃を突きつけられ、モンテカルロまでカージャックをされた。その男が高名なファストバック博士に似ていると気づいた剛達は、博士が滞在しているホテルを訪ねるのだが……。
モナミグランプリ開始直前、スタートの旗を振るためにロイヤルボックスに立った王妃をライフルを構えた暗殺者が狙っていた。しかし、鏡の反射に目がくらみ暗殺は失敗。暗殺団はレース参加者に紛れた秘密諜報員の妨害と判断し、剛も疑いを掛けられ狙われてしまう。
暗殺組織チェッカー団の仕掛けた罠を脱し、次の標的であったアビリア国大統領の暗殺を未然に阻止した剛。功労者として副大統領とその秘書に官邸に招かれた剛であったが、そこにはチェッカー団が待ち受けていた。
アメリカで行われるレースに出場するため、旅客機に乗り込んだ剛とミッチー。その機には、新型のロケット燃料を開発した古山博士が同乗していた。だが、突如仮面をつけた男達にハイジャックされ、博士と剛達は謎の小島に連れて行かれてしまう。
無人の車が突然走り出し、何処かへ消えてしまうという事件が続発。現在まで四万八千台もの車が行方不明となっていた。無人車を捕らえることが出来ない警察は、剛にその追跡を依頼。無人の車を発見した剛は追跡を開始するが、途中で見失ってしまった。
過酷なコースが連続する「パイナップル・レース」に出場することになった剛。レースの起源となった故事にちなみ、レーサーはパイナップルを持ってレースに参加することになっている。しかし、そのパイナップルの中の一つには、盗まれた宝石が隠されていた。
レース参加のために香港へ向かう飛行機内で、男性が毒針で暗殺されるのを目撃した剛。しかし、暗殺者である女もまた何者かに殺され口封じされてしまう。香港についた剛はアラーク国のサウディラ王女暗殺計画に巻き込まれ、命を狙われることになってしまう。
ハワイに向かうため飛行場に到着した剛とミッチーは、偶然居合わせた見知らぬ男と少女への狙撃事件に巻き込まれる。無事にハワイに到着した剛達であったが、今度は先ほどの男が殺害されているのを発見。秘密警察と悪漢の新型レーザー兵器の争奪戦に巻き込まれてしまう。
自動車展示会で剛が出会った少年タケシの父である早房は、レースで剛に負けて所属チームをクビになり剛を恨んでいた。そして今や、車をぶつけて破壊し合う「カーレスリング」の世界に身を投じていた。剛はカーレスリングに出場し、早房の目を覚まさせようとする。
西部に建設中の国際宇宙開発基地。そこへ運ばれる機材が、大平原に現れる「オート・アパッチ族」と呼ばれるバイク集団に強奪されているという。そこでドライビングテクニックを見込まれた剛に、新開発のロケット燃料の運搬が依頼された。
アルプス山麓の古城に眠っていた、まるで怪物のような姿の巨大戦車「モンスターカー」が、落雷のエネルギーを受けて目を覚ました。街へと下り、破壊の限りを尽くして暴走するモンスターカー。偶然街に居合わせた剛達は、この怪物戦車の殲滅に協力することに。
十二年前に行方不明になったという、大富豪ケチン男爵の娘。将来レーサーを夢見ていたという娘のために、出場資格が十七才の少女のみというポンコツカー・グランプリが開催されることになった。ミッチーは剛をナビゲーションに従え、レースに参加するのだが…。
旅客機でグランプリレースの開催地へと向かっていた剛達。しかし、落雷によって機が故障し、他の乗客たちと共に無人島に不時着してしまった。だが一向にやって来ない捜索隊。そこで剛は、水素ガスとアドバルーンでマッハ号を気球にして、島を脱出する計画を立てる。
一年前、東アルプストライアルレースで剛に敗れたアクロバット族から、剛に挑戦状が届いた。覆面レーサーの制止を振り切り、指定の場所へと向かう剛。しかしそれは、剛をおとりにして覆面レーサーをおびき出そうとする、犯罪シンジケートの罠であった。
世界一の大富豪ゼンダ氏が、世界一周レースを開催。優勝したものには金塊の山と、娘のビアンカが贈られるという。出場要請を受けた剛は、レーサーとしての誇りを掛けレースに参加。そして父親の勝手な宣言に反発するビアンカもまた、身分を隠し出場していた。
レースに勝利するために、手段を選ばぬ妨害工作を仕掛けてくるレーサー達。剛はあくまでも自分の信じるフェアプレイに徹してレースを続けるのだが、それが思わぬピンチを招くことに…。様々な難関を突破し、マッハ号でゴールを目指す剛。はたしてレースの行方は!?